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クスノキエッセイ

道路と速度の不可思議な関係

作者: クスノキ


 車で車道を走っている時に、ふと思うことがありました。


 車の走行には、たくさんのきまりがあります。信号を守らなければならない。道を曲がる時にはウィンカーを出さなければならない。一時停止は守らなければならない。


 自動車学校で頑張って覚えたきまり。守らなければ、警察に捕まったり、人をひいてしまうかもしれない大事なきまり。

 きまりをみんなが守っているからこそ、道は平和を保たれているのです。ビバきまり。


 ですが一つだけ、守らなければならないきまりなのに誰もが守っていないものがあります。



 速度です。



 くわしく言えば法定速度。これを守っている車は案外少ないように思います。


 ……というか、法定速度を一度も破ったことがない人っているのでしょうか。


 道には出していい速度というきまりがあって、それは40キロだったり、80キロだったりします。そしてスピードを出し過ぎれば警察に捕まりますが、田舎の道だと制限40キロの道を60キロで走る車はざら。100キロを出す猛者すらいます。

 それどころか制限速度で走っていれば、大渋滞。後ろから抜かれることも多々あります。


 ならばなぜ人は制限速度を守らないのか。思いつく考えは二つです。


 一つ目は速度を出して困る人が少ないから。

 急いでいる人にとってみれば、前を走る車がゆっくり走っていたら、「もっとスピード出さんかい!」と思うでしょう。ですが急いでいない人にしてみれば、前がどれだけ速かろうが気になりません。「あー前の車速いなぁ」と思う程度です。


 事故につながる運転ならば危険かつ迷惑ですが、そうでなくただ速度を出しているだけなら意外と困らない。これが一つ目です。


 二つ目はみんなが速度を出しているから。

 いわゆる「赤信号みんなで渡れば怖くない」というやつです。誰もが制限速度にのっとって走っていれば、その車は危険なものでしょう。しかし誰もが前の車に追随し、制限速度以上の速度を出してもあまり気にしない。

 だってみんな出しているから。出さない方がおかしいから。


 制限速度は絶対に守らなければならないものではない、という共通認識があるのです。


 誰も大きな声で言うことはない。けれど無言の中に「制限速度より速く走ってもいい」という常識がある。道路と速度の不可思議な関係がそこにあるのではないかと私は思います。

感想などあったら嬉しいです。

普段はファンタジーな小説を書いています。もしよかったらご一読ください。

読んでいただきありがとうございました。

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