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Nikolai Luganski

Nikolai Luganski(ニコライ・ルガンスキー)が私はとても大好きで、彼のピアノ曲を聴くと、

ため息が出るほどうっとりと魅せられるのですが

不思議に思うのは彼の「音」です。


彼が演奏していると、一音一音はっきりと、華やかに、天へ駆け上っていくように

奏でられるのはかなり不思議でなりません。

ほかの演奏家で好きな人も結構いるのですが、ルガンスキーのような特別な音にはなりません。

どこか、ぼわっと濁るところがルガンスキーには一つもない。

Alexandre Tharaudも好きなのですが、明らかに音が違う。

ピアノは、ただ鍵盤を弾くだけでは、音は出るけれども演奏といえる領域にたどり着けない

不思議な楽器です。

楽器を鳴らすのは、なかなか技量のいることで、ピアノもその一つであるのだなと

思うのでした。


ちなみに、

Alexandre Tharaudは、演奏する曲目が良いのです。

チェンバロなどで演奏されている、あの独特の曲目をひたすらピアノで奏でていく。

聞いていると、いいなーと思うのです。


演奏家によって表現が違うのは当たり前ですが、ルガンスキーの生きている時代に

私が生きているのは本当に僥倖であり

彼の生演奏を聴けるのは素晴らしいと思うのです。

あのひと、ラフマニノフとか、さらっと弾いてしまうそのテクニックにも恐れ入るので

本当に稀有な人です。

ラフマニノフを間違いもなく、体力のいるところをさらっと弾きこなし

余計なフンフンっという気合もなしに、ただひたすら正確無比に磨き上げた音で奏でていく。

それができる、そういう人は殆どいない。

ラフマニノフを聴いていると、技量がないのを、フンっという力業で

がしゃがしゃと奏でる人が結構多いのですが

曲にもなっていない…という人の中で

ありのままに、演奏できる技量と体力のすばらしさよ!

そしてあの、研ぎ澄まされた音で奏でられるのは驚くべきことかと思うのです。


近年、録音技術が発達してきて、演奏を聴きにいかずとも

かなり生に近い音が聞けるのは本当によいことで

後世に彼の音が残るというのは、幸せなことです。


そういえば、盲目のピアニストで有名になった

辻井伸行の演奏も何度か聞きに行ったことがありますが

彼の演奏は、変に俺の色に染まれ~とかない

真っ白で、まっさらな演奏で、こういうのもあるのか、と思いました。

指揮をしている人も、指揮をしやすそうだし

形に忠実で、淡々と流れていく。

多分、形に忠実な演奏を聴いて、それを耳でコピーしているんだな

という感じを聴いていて受けたのですが

真偽はさて。


なんにせよ、ルガンスキーが好きだという

そういう話なのでした。


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