表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/49

最低な第1歩



掃除機販売を辞めたころエーちゃんの手術日が近付いていた…


エーちゃんは毎日怖いと言っていて、不安な日々を過ごしていた…

1週間前から入院…検査などをして手術。手術後は2週間ほど様子を見て退院。


都内の病院で俺の家から車で1時間半前後掛かったがプーをしていたので

毎日見舞いに行っていた。


エーちゃんは小説が好きだったがどんな小説が好きなのか分からないから

本屋が勧めてる色々な種類の小説を10冊ほど買っていってあげたが…





官能小説だけ返されてしまった…


返されても俺もいらないし…でも官能小説を少しだけ読んでみた。

初体験だ…





官能小説は凄く不思議な表現をする。例えば…


赤い果実が…パチンっと弾けた…



意味わかんね。


どっちにしろ、俺は小説を読まないから捨てた。


時期は8月…正直…地獄だった。

何が地獄かと言うと…





車のエアコンが壊れていたからだ。


暑い…


初めて見舞いに行った時は、シャツとハーパンだったがプールに入ったようにビチョビチョになった。


2回目からは俺も学習した。洋服は持ってパンツ1枚で出発!窓全開!

俺を見た人はさぞかし変態だと思っただろう。でも残念ながら露出狂ではない。


そんな毎日であった。


たまに友達と見舞いに行ったが同じ様に、2人で裸だった。

信号待ちとかすげー恥ずかしかったよ…


しかし帰りは違う。

夜に帰るからだ!


どのように違うかと言うと…服を着ても窓を全開にしたら、

暑いことは暑いがビチョビチョになるほどでは無いから恥ずかしくは無かった!


エーちゃんはどんな病気かと言うと…「バセドウ病」だ!


甲状腺ホルモンのバランスが取れなくて体温調節が出来なくて汗が欠きにくい。いつも冷房MAXだ。動いても直ぐ疲れてくるし、病気をほっとくと目が飛び出てくる。(別に目が取れる訳では無い。人以上に目が出るだけ。)

俺が知っているのはこのくらい。詳しくは知らない。


何処を手術するかと言うと首の根元を横に20cmほど切る。その為傷は残る。時間が経つにつれて傷跡が薄くなっていく。


そこまで分かれば退院祝いは簡単だ。



傷を隠す事が出来るネックレスしかない。



でも安いネックレスは細くて傷が隠れない。

まずは値段がどのくらいするのか見に行ったが…

傷が隠れそうなネックレスは高い。しかもシルバーとかは安くて退院祝いには…合わない。

いやむしろシルバーは俺が嫌だった…


狙うは18金かプラチナだ…


ちょうど隠れそうなワンポイントが付いているネックレスは…ほとんど6万〜10万…


手持ちで足りない…


借金するしかないが、ここまで借りていると中々他社は貸してくれない。とりあえずリーに聞いてみた。


リー「マルイカードの審査は余裕だよ!」


作るしかない!





余裕で審査が通った!


買い物10万。

キャッシング10万。


やった!


買い物でまず10万のスーツを買った!クリーム色のダブルのスーツだ!

今でもそうだが基本はダブルが俺のスタイルだ!


そしてキャッシング…10万!


色々な所に周りやっと俺好みのネックレスを見つけた!

8万のワンポイントのプラチナのネックレスだ!即買いした!


マジ俺って優しい!

借金で買っただけだけど…


相変わらずエーちゃんの病院には毎日通った…


退院3日前までは…



ちょうど楽しみにしていたゲームが発売したのだ!(ドラクエかFFかどっちか忘れたが、このシリーズだけは絶対にやってる。)


これをやってると時間の感覚がない。眠くなったら寝る。起きたらやる。

エーちゃんの見舞いに行かないと…っと思いながらゲームしまくった。

結局退院するまで見舞いに行かなかった。


退院の日はエーちゃんの親が迎えに行ったので、思い切りゲームしまくった。


今考えると冷たい奴だ。エーちゃんよりゲーム。最低だな。



エーちゃんは親に俺の家まで送って貰って帰ってきた。

プレゼントを渡すと泣きながら喜んでくれた。


借金で買ったんだけどね…


俺もこの頃まではエーちゃんを大事にして一筋だった…

次の仕事をするまでは…




只今借金160万




エーちゃんが退院してから2人でゆっくり療養していた。(俺はプー太郎だけど…ニートではない。金がいい仕事には食いつくから)


ゲームをやりつくした頃、前に勤めていたデリヘルから電話が入った。


社長「あっ!ふくちゃん?新事業立ち上げるから手伝ってよ!」


確かに俺も暇してるし、社長の頼みだ!断る事は出来ない。


『いいですよ!』


即答した。


マンションに行くとそこには女の子の待機場所だけになっていた。

社長に電話すると事務所は移転したらしい。場所はすぐ近くにあった。


場所に着くとそこはテナントビルの4、5階にあった。まだ仕事内容は聞いてない…

なんでいつも俺は仕事内容を聞かないのであろう…


エレベーターを降りて鉄の非常扉みたいなドアを開けるとそこには





何も無かった…


中は工事中、しかも何も出来上がってない。

俺は???だった。


奥に進むとけんさんが作業着姿で一服していた…


けんさん「おっ!ふくちゃん手伝いに来たのか!」


いつも通り…

意味が分らなかった…

けんさんいわく新しく事務所を作るらしく人手が足りないらしい…


俺戦力にならないし…

内装工事経験ないんですけど…


業者に頼めよ…


でも結局手伝うはめになった…

しかもスーツだし…

でもジャージが用意してあった。働かせる気マンマンだ…





やっぱり足手まといだ。

〜取ってって言われてもわからん。


俺いる意味ないし…


しかし約1週間で大体出来上がった。出来てない所は出来てないが…


でも最後まで戦力にならなかった俺は途中から掃き掃除係りをしていた。

掃除なら任せろ!前の仕事が役になった。


いやほうきだから前の仕事も役にたってないから…


そして完成した!

何もやってないが達成感はあった。


その間時給1000円…


俺は給料泥棒た…


女の子の待機場所が上で事務所が下と言う作りだ。

つか俺はこの為に呼ばれたのか?





違った。これから先捕まる可能性がある為、捕まらない仕事を始めると言うのだ。


業種内容は





風俗情報誌…

つまり雑誌を作る為の営業をするのだ。でも俺の風貌は髪は普通だが口髭とあご髭が生えているけど…いいのか?


社長「別にいいよ!」


……いいらしい。


しかもこれからは社員として働くみたいだ。勝手に決められてる。


勿論時給ではなく月給だ!初任給は23万で手取りが23万…何故?どんな会社?

つかデリヘルで働いたほうが稼げるけど?


情報誌部署で働く人は逆に危ない橋は渡らないし、出勤時間も13時〜21時までと楽だ。

人数は立ち上げということもあって、俺とエスさん、けんさん、あと姉妹店から来た兄貴でスタート。

兄貴が部長。

けんさんは課長。

俺は主任。

エスさんは社長の愛人…いや…エスさんに限っては全ての部署の経理をやっている。

むしろ影のボスだ…


エスさんの影のボス以外は最初から幹部だ。

俺は営業って言っても掃除機販売ぐらいで直ぐに辞めたし、こんな俺でいいのか?


社長「別にいいよ!」




いいらしい…


地域限定の風俗情報誌なので、結構風俗店が限られてくる。

兄貴のエリアは沢山ある。

けんさんのエリアはすげー沢山ある。

エスさんは気分次第でエリアを変えるが小指が無い人なので、こねが沢山ある。

俺のエリアは…両手で数えて指が余るぐらい少ない。キャバクラとホストクラブを入れれば、両手両足で数えても指が余るぐらい少ない。


こんなエリアで俺に何をしろと言うのだ?

でも仕方ない。与えられたエリアだ!逆にこのエリアで取ってきたら英雄だな!


早速営業に出た!

業種によって時間が違うので昼間から夜まで営業しないと…





全滅でした。

でも最初だし、まずは何回も顔を出して顔を覚えてもらわないと…

次の日も昼〜夜まで営業した。



全滅でした。


どうする俺?


とりあえず毎日昼〜夜少ない店舗だけどほとんどの店に顔を出した。


少しづつではあったが色々な店長に顔を覚えられて仲良くなっていった!俺はなんかよくわからんが上の人間と仲良くなれる為、営業と言うより顔を出すとお茶を出されて、関係ない話ばかりしていた。


そんな俺が気に入ったのかその風俗店の店長がオーナーに駆け寄ってくれると言うのだ!


ほとんどの風俗店はグループ経営だ!場所によっては店長が独断で物事を決められるが、ほとんどはグループのオーナーの許可が無いと決められない。逆に店長が独断で決められる店のほうが珍しい。


オーナーに駆け寄ってくれるなんて、かなりラッキーだ!

しかも…かなりデカいグループ!

チャンスだ!これを決めれば俺の給料の倍ぐらい行く!


そして駆け寄ってくれた結果…





全グループの掲載をゲットした!

流石にその日は浮かれて飲みに行った…


かなり酔っ払って事務所に帰るためにホテル街を1人歩いていた…

(デリヘルもやってる為ホテル街は目の前にある。)


そんな時…かなり俺好みのフィリピン人がよってきた。


常連のたちんぼは(ホテル街で客を捕まえてお金を貰って良い事する人達)俺の顔を知っている。デリヘルの従業員をしていた為ホテル街を周るから俺には声を掛けない。断わられるからだ。


でもその娘は違っていた。話し掛けて来たのだ!


女「おにちゃん!好き!わたし好き!」


意味が全然分からない。


詳しく聞き直しても全く同じ事しか言わない。

いつから日本に来たの?っと一生懸命伝えたら、分かったみたいだ…


女「日本きた。15前。」


要するにまだ2週間ぐらいだ!それじゃあ言葉も分からないな…

俺は酔っ払ってるが浮気はした事無い。勿論断った。


女「嫌。あなた優しい。嫌。」


どーしても客を引きたいらしい…

また断った。

向こうも引き下がらない。

俺も酔っ払っているが何回断っただろうか…。

断っても引き下がらないからマジ切れして…





気持ち良い事をした。


日本語分からないから断ってもあまり通じない。だから…した。

その後名前を教えたら俺の事を「ふーたん」と呼ぶようになった…

この気持ち良い事をきっかけに俺の中で何かが崩れた。


たちんぼも24時間働いている訳ではない。自由な時間もある。

俺は次の日、出勤前に事務所の近くのラーメン屋で飯を食べようと向かっていた。

すると後ろから


女「ふーたん!」


やべ昨日の女だ。女いわく「ここ歩いてる。」と言うので多分散歩であろう。

結構俺のタイプの顔なので食事に誘ったが…通じない。「

ついてきて」と言う単語には反応した。ラーメンは諦めてファミレスに入った。


「食べていいよ」と言う言葉も通じて食事をした。色々話してきたが…サッパリわからん。

俺も一生懸命教えた。食事も終わり出勤時間もあるし、

ずっと居られないから仕事に行かなければならない。


最後に名前を聞いたがやっぱり何喋っているのかわからん。

仕方ないから名前の中で一部分「シー」と聞こえたので「シー」とあだ名を付けた。

あだ名を説明するのも疲れたが伝わった。


帰り際に


シー「ふーたん。優しい。ふーたん好き。」


と言われた。

片言のしゃべり方も




可愛い…



ジェスチャーもしないといけないから多少疲れるが…


仕事も順調だ。シーともたまに出合って食事する。(たまたま会って)

シーは片言だが話も上手くなってきていた…


その日も大型グループの掲載が決まった!

俺のエリアは店舗数は少ないが、大型グループがほとんどなのだ。


またまたその日も浮かれた…

また酔っ払って事務所に帰った。(酔っ払っていても何故か怒られない。不思議な会社だ)

またまたホテル街を歩いていると後ろから…


シー「ふーたん!」


シーだ!酔っ払っているせいか、すげー可愛い…

駄目だ!今日は金がない!月給制になった為給料日前は金欠だ…


『今日は金が無いから無理だよ…』


と伝えたが…


シー「お金いらない。ふーたん好きだから!」


!?


マジか!でもシーにも悪い。実際たちんぼはやーさんに場所代を払わないと駄目なのだ。

だからこそノルマをクリアーしようと皆必死なのだ。

※ たちんぼの場所代とか色々の相場は知っていますが言えません。


しかしシーはかなりの美人…余裕でノルマをクリアーしてるらしく、俺は只でいいらしい…


『そんな…悪いよ…』





でもやっぱり気持ち良い事した…

大人のお遊び…最高!


浮気は1度でもすると抵抗が無くなる。

俺はどんどん落ちて逝った…


シーには彼女がいる事も伝えたが、それでもいいからと携帯の番号を教えてくれた。

いつしか俺が行くと必ず只でやらせてくれる仲になっていた。


この頃仕事も忙しく電話が鳴っても後で掛け直している状況でスッカリ借金の返済を忘れてた。


そして…


実家に1社から催促の手紙が届いたのだった。

有名な消費者金融の手紙だから親も見るわな…


しっかりと親にバレた。

でも1社しかバレてないからなんとかなるでしょ…と甘い考えで親父と話したが…




実際俺の甘い考えは





通じた!


でも親父には今までも迷惑掛けて来たから、本当に自分で返すつもりだった。

次の日…親父は何も言わず俺を消費者金融の前まで連れて行き50万を手渡して、


親父「これで返してこい。」


と言ったのだ。

俺は今までになく相当抵抗したが、


親父「いいから早く返してこい。」




『すまん。有難う。』


心から出た言葉だった。

俺は中学、高校とかなりやんちゃだったが親父とは仲が凄くいい。

今でも世界で1番尊敬している。


流石にこの時だけは借金をした事に後悔した。


俺は何をしていたんだと…


この時だけは………

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ