心の病２
なんだろうね…
ただ友達に会えただけなのに…
スッキリした…
多分色々話をしたと思うけどあまり覚えてない。
気が付いたら仕事があるのに駆け付けてくれたリーがいて…トツもいて…
何処に向かうのか分からないが皆に連れて行かれて外に出た。
着いたのは病院だった…
こっから何も覚えてない…
後から聞いた話によると、胃の洗浄をして点滴を打ったらしい。
だが…相手は…俺だ…
素直に胃の洗浄や点滴をやらせる筈が無かった。
俺は…暴れたらしい…
医者に痰を吐いたり…
医者のROLEXを壊そうとしたり…
点滴を自分で抜いて帰ろうとしたり…
その度に皆が押さえ付けてくれた。
流石…俺と言うべきか…
皆…すまん…
本当に迷惑を掛けた。
本当に何も覚えてない。
何時帰ったんだろうね？
次の日起きた後…すげーだるかった…
よく自殺しようとしてる人に「何で？」とか「頑張れよ！」とか「そんぐらいで何考えてるの？」って言う人居るけど…
それで立ち上がれる人って…そこまで落ちて無いんだよね。
まだ頑張れる気力がある人なんだよ。
もっと落ちた人には逆効果だよ。
頑張れないから悩んで…自殺も躊躇しない。頑張れてたら悩む必要ないんだから…
落ち込んで…
頑張れない気持ちを分かって欲しくて…
でも話したくないから相手は分からなくて…
複雑だよね。
もし知り合いがそうなった時には、話を聞いてあげてください。
それで…「辛かったんだね。」「頑張ったんだね。」って言ってあげてください。
もしかしたら「テメーに何が分かるんだよ。」って言われるかもしれないけど、「君が頑張った事と辛かった事は分かるよ。」って言えばその人も心を開くと思いますよ。
俺はそうでした。
薬を飲んで自殺未遂した後は多少スッキリした。
でも薬がないと不安だから病院に貰いに行ったら
すげー怒られた。
マジ恐かったよ…
精神科の先生って目が怖いのね…
思わず目を逸らしちゃったよ…
あの件以来俺は少しづつではあるが体調も落ち着いてきた。
分かってくれなくても心配してくれる友達が居る事がとても嬉しかった。
だがまだ働けるほど回復してない為、俺の代わりにエーちゃんが働いてくれた。俺は…
昼間は散歩に出たり、
息子と軽く遊んだり、
映画を借りて見たり…と生活をしていた。
そんな時…
エーちゃん「気分転換にディズニーランドでも行かない？」
少し悩んだが、
『…いいよ。』
行く事にした。
〜ディズニーランド当日〜
俺と息子は助手席で運転はエーちゃんだ！勿論行くなら朝から閉店まで居たい！息子にとって初ディズニーだからかなり楽しみだ！
ディズニーランドでは思った通りの反応をしてくれた！親としても嬉しいかぎりだ！
夕方…息子が昼寝している間に俺も少し休憩を取る為、喫煙所で煙草を吸っていた時…気が付いた！
ベビーカーに乗っている息子の様子が変だ…
最近…よく目をかいている。
目が痒いのか？
目に異変がないか見てみたが特に異常は無さそうだ。
今度はまつ毛を引っ張ってみた…
…
…
…
！？
なんだこれ！！！
少し話がさかのぼるが…
エーちゃんが俺に内緒で風俗で働いた後の話だ…
原因はどっちか分からないが、1ヶ月以上経った辺りからお互い股間が痒い…
いや…股間というより…毛が痒い。
最初はただ痒いだけかと思っていたがムズムズが尋常じゃない！
感覚的には
『今絶対に動いた！何かいる！』
って感じ…
1度ムズムズした場所を見てみたら…
いた…
そう。毛ジラミだ。
よ〜く見たら…毛に卵らしき物が沢山付いている…
青ざめたよ…マジで…
厄介だったのは卵ね！奴等は薬で殺しても卵は死なないからまた復活するし…
退治すんのに時間が掛かるから俺もエーちゃんも…
丸坊主にしたよ…
しかも…シモの毛だけじゃなく脇毛も。頭の毛は薬で直した。
つか…剃った後、毛が生えて来る時が…1番凄く痒い！
下着も全部捨てたんだけどね。治るのに時間掛かった。
そんな経緯があった。
それで息子のまつ毛を引っ張った話に戻る…
まつ毛を引っ張ったら…
いやがった！5〜6匹！
ビックリしたよ！
良く見ると卵まであったので爪で全部とった！
そして…反対のまつ毛にも…5〜6匹！
そりゃ痒い訳だよ！まだ上手く話せないから発見が遅れたけど、まつ毛って…
流石の俺も沢山人が居たのに
『うおっ！！！』
って声あげちゃったよ！
『え…エーちゃん！み…見て！見て！これ！』
エーちゃん「なにこれ！」
↑
発狂した声
周りの人もかなり注目！
いや〜エーちゃんのリアクションも分かるよ！
自分の息子のまつ毛に虫が住んでいたら誰でも発狂するよ！
とりあえず…その日はディズニーランドだしそれ以上は退治出来なかった。
多分…まつ毛に居るって事は頭にもいるはず！
〜次の日〜
バリカンを用意してマルコメ君にした！
つか…やっぱり…居た！
バリカンを5厘で掛けた為、奴等も毛穴に隠れても逃げられ無かったのだろう…
いたる所で潰れたり、半分になってたりして死んでいた…
痒かったよな…長い間良く頑張ったよ…
移った原因は多分布団だな。
その日の内に布団も洗って、部屋にもバルサン焚いた。
全く…酷い目にあったよ…
皆も毛ジラミには気を付けよう！
性病の中でも最悪な病気だよ！
久し振りの遠出にスッキリしたのか元気が出てきた！
だが相変わらず薬は飲んでいるが…
気が付いたらもう年も明けて正月になっていた…
正月は久し振りに酒を飲んだ！体調が回復している証拠だ！
いや…むしろ飲み過ぎたよ。金粉入りの日本酒を何升飲んだんだろ！
でも久し振りの酒は上手かったな…
気分も良くて
そろそろ働こうかな
そう思えた。
でも知らない人と仕事するのは嫌だし…辛い仕事はしたくない。何とかならないかな？
かと言ってもう水商売はしたくないからリーの所には戻りたくないし…親父にでも相談してみるか…
『親父！何か良い仕事ない？』
親父「ん？じゃー俺の仕事やってみるか？」
『う〜ん…考えておく。』
親父の仕事か…
考えたこと無かったな…
何時までもエーちゃんに食わせて貰って何かわりーし…
悩むな…
もうちょい考えるか…
ま〜考えた所でプレッシャーが掛かるよね！
病んでるとはいえ、結婚もしてるのに子供も居るのに大黒柱が働かないで嫁に食わせて貰ってるって…
最近は調子良いし、親父の会社で働いてもいいかな…
ここから昼間の仕事をする為にまず夜行性を直す努力をし始めた！
夜行性を直すのは寝るのを1日我慢して夜寝れば直る！後は薬だ…
こっちのほうが辛かったな…
薬を使わないと不安になるし、不安になるとまた鬱になる。
もう薬に関しては、ゆっくり辞める事にした。無理に辞めて不安に襲われたら辛いしね…
とりあえず…昼間の仕事をやる準備は揃った！
でも親父の仕事をやるって逃げ道みたいで嫌だったけどリハビリがてら1度働いて次の仕事に弾みを付ける事にした！
そして親父に働くと伝えて2月から働く事になった…
ま〜エーちゃんはまだ働くのは先にしたらと心配していたが…
本当にエーちゃんは良い女だよね。この時はまだ全然エーちゃんの気持ちを考えた事など無かった…
もっと考えてやるべきだったよ…
