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最低な男7



2人が辞めて1番喜んでいたのはあゆだった。


確かにみーちゃんは俺と仲が良かったし、No.1のVIP待遇だったからあゆの性格上好むはずがない。これであゆはチューリップで敵は居なくなった。


店長とも1番仲が良くて、女の子達からも信頼を得ている。あゆとしては最高の居場所だ…

その頃ブルー店は経営が不安定だった為思い切って2月一杯で辞めて風俗に切り替える事になった!


トツ「なあ〜ふくちゃん…相談があるんだけどいいかい?」


『どした?ブルー店の事?』


トツ「そうなんだけど…これを機に仕事辞めようと思って…」


『マジで?』


トツ「マジで…俺も2月一杯で辞めるよ…」


『そっか…分かった…』


そして同時に従業員も増えた。この事でグループ内の大移動が始まった。ブルー店はママさん1人で見て、トツは辞めるまでオーさんの店で働く。新しく入った新人は俺の店で働く事になった…


でも…正直…本当に色々な事があり過ぎて…考えるのもめんどくさかった…

多分…1番の原因は自分が親になるプレッシャーだろう…

俺も人間です。自分の事で一杯一杯なのに周りで出来事多過ぎ!


心身共に疲れきっていた…


そして…そんな疲れ切った俺を癒してくれたのは…あゆだった…


不思議な感覚だった…

あゆと居るとめんどくさい考えから逃げられる。考えなくても良い。

元々あゆはめんどくさくなったら逃げる…そんな考え方だ…

いつの間に俺も同じ考え方をするようになっていた…


もうどーにでもなれ…


別にどーでもいいよ…


あゆが前に言っていた「店長なら分かってくれそうな気がした…」逆に俺は『あゆなら分かってくれそうな気がする…』


一緒に居るとお互いに、嫌な考えをしない逃げ場所になっていた。

別に…好きな訳ではないが…

逃げたいが為…


『付き合おうか?』


あゆ「うん…そうだね。」


俺にはエーちゃんもいるし、あゆには彼氏も居たが付き合ってしまった…


デートは特にしなかった。

送り帰りに飯やカラオケぐらいでいつも通りの会話しかしなかったがお互いにそれで充分だった…


それは求めている物が普通のカップルとは違う物を求めていたからなのかな…


丁度その頃に入って来た新人従業員なのだが…

実はこんな裏話があった…


名前は(さわ)

見た感じ…なよなよしてる。

喋ると何言ってるのか分からない…

理由は歯が無い…残り5、6本しかない…

歯が無い為滑舌が悪いのだ…


最初はオーさんの店で働かせたのだが、オーさんが嫌いなタイプだ…する事する事怒られる。


オーさん「ふく!あれお前の店で使えよ!風俗では使えねえ!」


『マジっすか?要らないなら使います!』


こうして澤がチューリップに来た…

でも確かに使えない…

何喋っているか分からない…

でも人間…必ずいい所がある…


最初は分らなかったがやる事が細かい為に仕事が遅いのだ…。

掃除とかやらせるとピカピカになる。要するに凄く真面目なのだ!


真面目にこした事はない!


色々話を聞くと…可哀相なのだが、見た目がなよなよしてるし、歯が無い為接客する仕事が出来なくて、工場などでしか働けなかった。でも接客業がしてみたくて広告をみたらチューリップがあったから面接に応募したと言うのだ。


『そうか…そう言う経緯があったのか…でも入った以上仕事は昼間の仕事より厳しい部分が沢山あると思うよ…』


澤「頑張ります!」



多分…頑張れないだろうな…

つか…絶対に客に絡まれる…

先に…対応だけおしえとこ…


澤が入った事で俺も給料が上がった!25万になった!

ありがとう…澤…


でも…澤の仕事の方は…

早速絡まれていた…


客「兄ちゃん新人か?」


澤「はぃ!%&'$#です!」


客「ん?何て言った?」


澤「%&'$#です!」


客「何て喋ってるか分かんねぇよ!」



澤は滑舌も悪いのに歯が無い事を気にしていて口をなるべく閉じて話す…

まずそこから直さないと駄目か…



また絡まれている…


客「兄ちゃん!」


澤「は…はぃ!」


客「別に脅してるわけじゃねーんだからオドオドすんなよ!」


澤「すいません…」


そこは…直すの大変そうだな…



また客に絡まれてる!


客「よう!兄ちゃん!」


澤「はぃ!」


客「何で歯が無いんだ?」


やべ…それ俺も聞きたい…

でもこれって舐められてないか?

上手くかわせ!澤!


澤「元々歯が弱くて直ぐに虫歯になっちゃうんですよね!それで虫歯が治らなくて抜けちゃうんです!」


そう言う事なのか…

って…それかわして無いから…


これも直すの大変そうだな…

仕事も終わり送りを決める時…


『○×△□の4人送って!』


澤「分かりました!」


『じゃー○×△□!澤に送って貰って!』


女「えーーー!店長に送ってほしいんだけど!」


ここで…少しカチンっと来た…

とりあえず…理由を聞こう…


『なんで?』


女「何喋っているか分かんないんだもん!」


俺は最近イライラしてたからかもしれないけど…ブチキレてしまった!

まず澤を蹴った!


『おい!澤!2回も同じ事言わせるな!ゆっくり大きな声で話せ!』


澤「すいません!」


『それから○×△□…てめーら舐めてんのか?送ってもらえるだけでも…有り難く思え!』


女「ご…ごめんなさい…」


『澤…お前さ…これからは納得いかない事あったらこいつらにキレて良いからな!店長命令!』


『お前等も澤の言う事は店長が言ってる事と思っていいから…ちゃんと言う事聞けよ!』


あゆ「はい!分かりました!」

あゆはこういう所で目立つ



キレちゃったな…

最近ムカついてたし…

まっ…いいか…


送り最中は俺は無言だった…流石に普通に話すのは気まずい…




最後まで無言だった…

その時電話がなった…澤からだ!


『お疲れー!』


澤「今送り終わりました!」


『分かった!後で飲みに行くぞ!チューリップに集合な!』


澤「分かりました!」


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