アルバイト
とりあえずスーツを着て家を出た。
『つか業種聞いとけば良かったな…』
(この時の髪型は短い髪にパーマを掛けたらアイパーになったしまってたし、
口髭と顎髭も生えてた。)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
待ち合わせ場所に着いた。そこはマンションの前だった
Iが外まで迎えに来てマンションの中に入った!
予想通り…中には恐いお兄さん達がたくさん居たのね…
でも目線を逸らされて
「ちぃーすっ」
「ご苦労様です」
とか言われたのでとりあえず会釈しといた…
奥の部屋に社長らしきカジュアルな服を着て居る人が座って待っていた…
そして第一声が…
社長 『あっ…ふくちゃん?顔怖いね〜』
合っていきなりふくちゃんかよ…と思いつつ周りを見ると…
何故か緊張の糸が切れたようにマッタリしはじめた!
社長に免許書を見せると…
社長「君本当に20歳?30歳ぐらいに見えるけど?」
予想は出来た。俺が見たって30歳ぐらいのヤクザに見える!
社長「じゃぁ〜採用ね!うちはデリヘルだから免許が無いと仕事出来ないしね!」
すると周りの人達が話し掛けて来た!
「マジでヤクザが入って来たかと思ったよ…」
「怖いからとりあえず目線逸らしといた。」
ってそこまで言わなくても良くないか…
社長「明日のお昼から来てね!」
『分かりました!』
そして明日からデリヘルの従業員になることになった。
今日は早く起きてスーツを着て家を出た。
着くなり変なオネーさんに睨まれた…
とりあえず挨拶をしたが、まだ睨んでる…
エス『私エス。とりあえず早番を仕切ってる。まだここの店は立ち上げたばかりだから!
凄く大変なんだし、私お前みたいなやつ…嫌い!…』
『えっ?……ハァ…』
と返事したが内心は…
この人がエスさんてのも分かった。
立ち上げたばかりで忙しいってのも分かった。
でも初対面でお前嫌いって
どーいう事だ?
かなり不思議な人だな…
俺・・・この店でやっていけるのか?まじで不安だ・・・
その日はある程度仕事内容を教えられた…
大体の仕事内容を覚えた時…店電が鳴った!
エス「じゃ〜今までのを踏まえて電話出て!」
『電話の対応はまだ教えて貰ってませんけど…』
エス「いいから出ろよ!」
『はい!もしもし!』
プープープープー
『切れてますけど?』
エス『おめーが出るのおせーからだよ!明日からどーすんだよ!』
???
意味が分からない…
明日から何?
エス『今日は1人で全部できるように成るまで帰さない!』
金が貰えるし、遅くまでやるのは逆に嬉しかった!
……でも明日って何だろ?
何とか仕事は覚えた。(仕事内容は簡単。客への対応、拠点の町の道を覚えればいい。)
エス「もう夕方か…大体覚えたでしょ?」
『はい!ある程度出来ると思います!』
そんな時また店電が鳴った。
『はい!もしもし!〜ですね?ただいまお伺い致します!』
『写真見せ入りました。行って来ます。』
(この店は当時デリヘルでは珍しい写真見せを行なっていた)
エス「今女の子の入れ替え時間だからこの娘しかいないからこの娘で決めてきて!」
俺は運が良かったのか…
腕が良かったのか…
ビギナーズラックなのか…
とにかくその娘に決めさせた!
エス「やれば出来るじゃない!これで安心したわ!
じゃー明日からの早番の責任者はふくちゃんね!」
?????
全然意味が分からない…
エス「ここの店立ち上げたばかりで従業員が居ないの!
私は早番が来るまでのお手伝いだし、私夜行性だし…でもふくちゃんなら何とかなるよ!」
だから意味分かんないですけど…
俺・・・新人ですけど…
『えっ!?俺1人ですか?』
エス「もちろん♪」
早番から開放されたのかかなり御機嫌だ…
もちろん断ったが…
言うまでも無い…
無理だった…
結局1人でやることになった。
でも…トラブル起きたらどーすんだ?っと思いつつ気が付いたら仕事場に着いていた…
朝10時到着
↓
部屋の掃除
↓
女の子の必需品補充
↓
女の子の迎え
(駅まで)
↓
オープン11時
つかその日に限ってすげー混んだ!女の子オープンから5人で待ち客もいた。
新人なのにすげー頑張ったよ…
でも全て金のため…
借金返済のため…
1日10時間以上働いてた。これなら直ぐに返せるな…楽勝だよ!
1人でやり始めて1週間が経っていた。
馴れるまで大変だったためいつも仕事が終わってからすぐ家に帰っていた…
仕事にも慣れてきたし、明日の仕事の支障が出ないぐらいに
今日は久し振りに友達と飲みに行くか!
早速皆に電話したが急だったため親友のリーしか捕まらなかった。
ま〜たまには2人で静かに飲むか!金使わなかったから金あるし、おごってやるか!
居酒屋でリーと飲んで今やってる仕事の話をしたら…食い付いて来た!
リー「俺もやりてぇ!俺にもやらせろ!」
従業員も少なかったからだいぶ助かる!早速社長に電話して明日から来る事になった。
〜〜〜〜〜〜〜〜
次の日リーと待ち合わせて仕事場に向かった!俺とリーで早番…
大体の仕事は教えた。リーは飲み込みが早く夕方には電話も出れるようになっていた…
夕方社長が来て軽い面接をしたあと…
社長「今日人居ないから通しでできる?」
(要するにオープンラストだ)
金も欲しかったからリーも俺も了解した。
社長「遅くなったら泊まってもいいよ!」
この言葉から俺達は毎日泊まり込みで仕事をするようになるのであった…
通しをやったりすると1日15000円〜20000円貰えた
(早番遅番で飯代1000づつ貰えたのも入れて)
かなりお金が入ってくるからウハウハだ…
いつもポケットには5万は入ってた。
…
…
…
でも不思議だ…
…
…
…
俺には貯金が無い。かといって返済日以外に返済してる訳でもない…
それは何故か…
日払いと言う甘い罠が合ったからだ…
現金を持ったら使い、とりあえず5万はキープを続けていた…
それじゃあ貯まるはず無いな… 仕事終わってから毎日飯食いに高い所に行ってたし…
現金と言う甘い罠にハマっていた…
そんな時実家に電話が鳴った。
短大からだった。
授業料が滞納してますって…
俺は辞めるつもりだったから親父に辞める事を伝えたら
親父『勝手に辞めるなら自分で授業料払えな!俺は知らないよ!ふくちゃんの自由にしな!』
考えたらその通りだ。親父には分かったと伝えた。
でも幾らなんだろ?調べてみよ…
短大に連絡してみた。
授業料は15万だった。授業料を払ったら辞める事を伝え、
今週中に払いに来るように言われた。
…
…
…
…
手持ちは5万…
今日は火曜日…
今日を入れて、火、水、木…金曜日に払いに行くとして…
足りねぇ…
どう考えても足りねぇ…
やべぇなぁ〜
マジでやべぇ〜
やっぱり借金するしかないか…
いや駄目だ!
これ以上借りてどーすんだ?
返せないだろ!
絶対駄目だ!
…
…
…
借りた。
結局他社で借りた…
限度額20万…
…
…
全部借りた。
余裕で返せるだろ!
とこの時は思っていた…
15万払っても5万は残ったから豪遊した。
12月…バイトし始めて1ヶ月半が過ぎていた。そんな時また電話が鳴った…
お姉ちゃんからだった!
お姉「今年パパが還暦になったでしょ?しかも年始はふくちゃんの成人式じゃん!
ハワイ旅行行こうよ!旅費はお祝いで出してあげるからお小遣い持ってきなね!」
『マジで?行く行く!』
年始が少し過ぎてから5泊7日ぐらいの予定だった
良し!金貯めよ!
しかし日払いと言う罠にハマったまま貯められるのか?
でも貯めようとしても返済日があったり、リーに飲みに誘われたりした。
…つかリーに限っては断って横になっても上に乗って来て
リー「まじキレた!あ〜〜〜〜行くまで動かねぇ!」
(性格上こんな奴だが、今まで会ってきた中でここまでウザイやつは居ない…)
泊まっているのは俺とリーだし俺にかまって来るしかない。
でも…
金貯めるから断った。
俺もリーも気前がいいからいつもどちらかの奢り!
仮に奢ってくれるって言われても、俺が払うってなるからって断った。
疲れたから寝るって言って横になった(ここまで言えばリーも誘って来ないだろ!)
リー「何処行く?」
『行かないって!』
…
…
…
『良し!今日はノリノリで飲むぞ!』
…
…
結局飲みに行く事になっていた弱い自分がいた…
年末年始は31 1 2が休み。もう12月20日…
1月5日から出発だから3日は出勤ても4日は休みたい。
小遣いは20万は欲しいからな…
フルに出るしか無いな…
…
…
…
が・・・風邪引いた…
…
…
フルに働けなかった。
あとは………
駄目だ!それは駄目だ!
キレんぞ!俺!
…
…
…
借りた。
俺の良心はキレなかった。
他社から限度額10万。総額50万・・・
こんなの余裕だよ!
しかし絶対余裕じゃ無かった




