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最低な男2


!?


『マジで?』


エーちゃん「妊娠検査薬で陽性出たから多分間違ない…」


『…………』


エーちゃん「…………」



妊娠と聞いて……


俺は……


正直…





嬉しかった。


この小説の冒頭にも書いてあるが、俺は結婚願望が強い。


子供が出来た事はすげー嬉しかった!


内心…結婚しないと…とかプロポーズしないと…とか色々考えた。


でも俺がクサいプロポーズしても似合わない。


ここは…サラッと言うか…


『じゃぁ〜結婚するか!』


エーちゃんの反応は…





エーちゃん「えっ?」





エーちゃん「嫌だよ!」


!?


ふっ…フラれた!


『なんで?』


浮気がバレたのか?


借金のせい?


エーちゃん「手術したばかりだし、ホルモンのバランスが安定してないから…」


良かった…バレてない。


『なんとかなるんじゃね?』


エーちゃん「妊娠するとホルモンのバランスが安定しないから…それにバセドウ病は遺伝しやすいし…」


『でも…』


エーちゃん「…おろそう…」





ショックだった…





フラれた事よりも…なにより…小さな命が無くなるのが…とてもショックだった…


とても辛かった。


俺は子供が大好きだし、子供が出来たのを聞いてどんな遊びをしたりとか色々考えた…




でも…現実を考えると借金もあるし、ちゃんとした会社にも勤めてない…

残念だけど…この子には縁が無かったのかもしれない…

やり切れない思いだった。


直ぐにエーちゃんはおろしに行った。時間経つと…おろせなくなるからだ。

手術当日も引き止めたが…

駄目だった。


仕方ないかもしれないが、辛かった…

手術代は勿論借りて払った。


何が駄目だった?


借金のせい?


俺のだらしなさ?


病気のせい?


違う。今回は縁が無かった…



そう自分に言い聞かせた…



その後の俺は…もっと荒れた。

幸い限度額がかなり余っていたのでキャバクラや風俗、高級な店に飯を食いに行ったり…

最悪だった。


しかも中絶した後少しの間は夜の営みが出来ない分…いつも以上に遊んでいた。


勿論エーちゃんにもいつも以上に気を使った。

中絶した事によって精神的に参ったり、体力的に疲れたりするかもしれないから休みの時はずっと一緒にいて、ビデオをみたり、エーちゃんの食べたい物を食いに行ったりしていた。


そんなある日…


いつも以上に早く上がれた。実際には21時ぐらいだ。こんなに早く上がれたのは初めてだったから良く覚えている。


たまにはエーちゃんと飲みに行こうと思い、帰宅している最中に1本の電話が入った…

シーからだった…


シー「ふーたん!怖い!警察いっぱい来た!ふーたん怖い!ふーたんに会いたい!」




摘発が入ったのか…

とりあえず考えた…


シーは多分…いや絶対不法入国。

シーが捕まる。

所持品確認される。

携帯の履歴から俺発見。

俺はブローカーもしくは重要参考人で任意同行。

そんなのめんどくさい。


『シー!早く逃げろ!逃げたら少しの間誰とも連絡するな!時期を見て俺から電話する!』


シー「分かった!」


電話を切った後…





着信拒否完了!


もう俺からも電話する事は無いだろう…



さよなら…シー…



数日後…着信が沢山入ったけど、いつしか諦めて電話を掛けて来なくなった…



全く…最低な男だ…


2年後…シーがカッコいい彼氏と歩いているのを見掛けた。目が合った時、向こうもビックリしていたが…今のシーの幸せを壊す事など出来ない。そのまま俺は通り過ぎた。


シー…幸せにな…




営業も起動に乗って俺だけじゃ周れない所はトツに任せた。

そんな日々の中…時間が空いたら毎日のようにある営業先に入り浸っていた…

普通の営業先では裏で店長と話したりして女の子とは会えないものだが…

その店は違っていた。


女の子達と一緒に話をしたりしていたのだ。


営業目的ではあるけどその場所が好きだったのかもしれない。

しかも一番最初は追いかいされていた。店によっては暴言など吐かれて「二度と来るな!」と言われる店なども沢山あるが、ここの店は…その暴言を吐く店だったのだ!


最初なんか酷かった…


「てめーの顔が気に入らないから帰れ!」


とか、2回目に行った時は入口に入るなり顔を見ると…


「敷居をまたぐなよ!帰れ!」


次は


「敷居またいだらぶっ飛ばすぞ!」


でも毎回敷居をまたいで


『こんにちは!失礼します!』


と入っていたが直ぐに追いかいされていた。


俺は結構イライラっとしたけど逆に絶対契約取ってやる!と意気込んで毎日必ず顔を出して追いかいされていた。


そんな日々が2週間ぐらい続いた。

たまたまその2週間が忙しく休みが無かった為先週分の休みを合わせて2連休になった。

これがその営業先と繋がるきっかけになった。


休み明け…

早速その営業先に顔を出した!

(その営業はこれから@にする)


どうせまた追いかいされるんだろ〜な…

ドアを開けて


『こんにちは!失礼します!』


と言うと…


ボブ「あっ…来た。」

(これからここの店長をボブとする。ボブの部下をジョンとする。)



いつもと違う…

いつもなら直ぐに帰されていた。


ボブ「2日間来なかったからもう諦めたと思ったよ!」


『ははは…諦めませんよ!休みだったんですよ!』


ボブ「諦めろよ!まあ〜ここまで頑張った奴は初めてだから名刺だけ交換してやるよ!」


今までも名刺を差し出していたが貰ってくれなかったし、

机の上に名刺を置いても破られて捨てられていた…


それから考えると凄い進歩だ!

その日は名刺交換だけで帰った。


それからも毎日顔を出した。日に日に態度が変わってくる。例えば…


ボブ「あれ?今日は客?」


とか段々優しくなってきて…

ここがチャンスだと思い勝負をかけた!


『違いますよ!遊んでもいいけど、営業の話聞いてくださいよ!』


ボブが客?と聞いた時点で今日は暇と判断して遊んでもいいけど…と言った!これはある意味駆け引きだ。


ボブ「じゃあ〜遊んでくれたら話聞くよ。」


よし来た!あとは遊んだ後…俺のトークで絶対に落とす!





スッキリした!


後は落とすのみ…

絶対に絶対に落としてやる!


そして初めて営業の話をした!




ボブ「じゃあ良い方向で考えるよ!20時ぐらいに社長が来るから話しとくよ!だから21時ぐらいに来いよ!」


ふっふっふっ…

聞いたか俺のトークを!

ここまで来たら社長も落としてやる!





時間通りに@に着いた!

そして初めて@の社長と会ったのだ…

大体話しは聞いていたみたいで中々の根性もあるとも聞かされていた!

社長とも名刺交換をして営業の話しをした。


良い人そうなので時折ギャグを入れつつ話を進めた。

(経験上…風俗店の営業は固過ぎた営業は逆効果だ。仲良くなる一線を超えられない為だ。俺の営業の教訓は、まず仲良くなる事。多分人によって違うと思いますが…営業の成績が上がらない人は試しに仲良くなってみてください。仲良くなった人はその内必ず役に立ちます。)


だいぶ脱線しましたが話し元に戻します。


色々無茶な事を言って来たが、そこはトークである程度駆引きして



社長を落とした!



これから何故か毎日顔を出していた癖がそのまま続き、入り浸るようになったのだ!


しかし…





この社長との出会いが


後々俺の人生に非常に


大きな影響を与える


関係になるのであった…





俺の営業は時間帯によって暇な時がある。


その度に@に営業と言う名で遊びに行った。


行くと大体ジョンがお茶を出してくれたり、飯時なんか出前とか奢って貰った。段々行く時はトツも連れて行くようになり、時には仕事を手伝ったりもした。


その内女の子とも仲良くなり、暇な時は皆でたわいもない話をしたり盛り上がっていた。


そんなある日…

その日は土砂降り…


トツと一緒に@に遊びに行ったが…


雨のせいか全然客が来なかったらしい…

女の子と話してるといきなり割引き券を渡されて、女の子の前で


ボブ「指名料要らないから選んで!」


!?


意味わかんねぇーし。

俺とトツは女の子全員と仲がいいんだよ?


しかも女の子目の前にいるし…


選べねぇーって!


『いや…仲もいいし…それは無理ですよ…』


ボブ「じゃあ〜逆指名な!」



!?



マジかよ!


ボブ「逆指名する人は手を上げて!」





全員…手を上げやがった。

恥じらいはないのか?


結局ジャンケンで勝った2人が付く事になった…


俺達は無理矢理…


中には地雷もいるが、2人とも可愛い娘だったのが何よりも幸いだ…


お金を払う以上…

楽しむしかないか…





結局スッキリしてしまった…

終わった後…トツに付いて娘が


女「トツ君のデカかった…」


トツ君は顔真っ赤。

俺は知っていたが…

爆笑!




でもその後女の子と話す時…気まずかったのは言うまでも無い…


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