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殴りマジ?いいえ、ゼロ距離魔法使いです。  作者: 夢・風魔
バージョン1.02(予定)
136/268

136:マジ、無事に掲示板デビューを終わらせる?

 Re37:小鳥

 現地でエリアマップを開いた状態でSSを撮影してみては?

 SSにはマップも一緒に写りこむので文章で説明するより

 分かりやすいかも

 ちなみにシステム設定の所でスクショ撮影時に

 簡易キャラ情報を写りこまないようにするにチェックすれば

 名前もレベルも非表示する事出来ます

 ただ今更ですけどw


◆◇◆◇◆◇◆◇



 という掲示板のレスを見て歓喜した俺。その手があったか!

 メンテナンス終了と同時にさっそくログインし、その足でチュンチュンの巣前に直接テレポした。

 エリアアップを開き、SSを撮影。キャラ名とかもう今更だから写っててもいいよ。

 その場で受付ロビーへと戻って、さっきのスレッドにレスする形で画像を添付する。


「よし、これで皆わかるだろう」

『さっそく返信が入っております』

「おぉ、反応早いな」


 きっと感謝の書き込みだろう。



◆◇◆◇◆◇◆◇


 Re75:クラリス

 ちょw

 どこだよそこwww



 Re76:通りすがる

 え? そこって侵入可能エリアだったのか?

 てっきり山だと思ってたんだが



 Re77:コスライムスキー

 どうやったらそこに行けるんだよ

 


 Re78:グラウス

 ダメだ

 放電の人はぽんこつだった



 Re79:ふんどし愛

 通常入り口のところから泳いで入るんじゃね?



 Re80:ヲッチャー

 後ろの穴が入り口なんだろうけど

 そもそもそこに行くための順路が不明という


 ただ後ろに移ってるピッピ亜種の大群だけは癒された

 そこだけは褒めてつかわそう


◆◇◆◇◆◇◆◇



 さ、削除依頼……


『彗星マジック様。ちゃんと順を追ってスクリーンショットの撮影をしませんと。まずは隠れ里へと通じる穴の場所の画像を公開し、その後にダンジョン入り口画像というふうに』

「そ、そうか。ダンジョンの入り口よりも、それがあるエリアに入る場所が分からなきゃどうにもならないよな。分かった。もう一度行ってくる!」

『はい。いってらっしゃいませ』


 再び旅の扉を潜り、ダッシュで穴へと向う。モンスターも全無視だ。

 穴――隠し通路へと到着したら、まずは外側に出てSS撮影に取り掛かる。が、ここは一般フィールドだ。当然モンスターも出てくる。


「ノームさんやっ」


 呼びかければすぐに土が盛り上がってミニドワーフが現れる。

 俺がSS撮影している間、守ってくれと頼んで準備に取り掛かった。

 隠し通路がSSにしっかり写るポジションを探し、そしてエリアマップを可視化ウィンドウとして呼び出す。


《のーむっ》


 モンスターが来たようだ。相手はミミズみたいなモンスターだな。ノームが頑張ってくれている。

 ちょっとモンスターとノームが写りこむが、まぁいいだろう。

 パシャっと撮影を終えれば、交戦中のノームを助けにダッシュ。


「『サンダーフレア!!』ノームさん、俺は一度ロビーに戻るからっ。土に帰っててくれっ」

《の!》


 ミミズをノックアウトさせ、速攻でログアウト。


『お帰りなさいませ。ご投稿の準備は出来ております』

「おぉ、サンキュー」


 自分で立てたスレにレスを――あれ? レスの書き込みフォームが、無い。


「シンフォニア、レス出来ないぞ」

『はい。出来ませんね』

「なんでだよ!」

『注意事項をお読みになっておりませんね?』


 急いでるのに、読む訳ないじゃん!


『一つのスレッドに書き込めるレス数は、百件までです。レスナンバーをよくご覧ください』


 100……あ、はい。最後のレスは100ですね。


『尚、他のユーザー様が『ふんどし王子の情報を全裸で待機するスレ』というのが立っております。そちらをご利用になられますか?』

「……新スレ立てる!」






 無事に画像を張り終えた俺は、その後の反応を見る事無くゲームへと戻った。

 あれでまだ分からないってんなら、もう俺にはどうしようも出来ない。出来る事は精いっぱいやった。やりつくしたんだ!

 SS撮影しただけだがな。


 さて、技能経験値UPアイテムの為に、まずは手ごろな狩場探しからだ。合成技能アップ計画用の材料集めは海賊ダンジョンでいいだろう。

 ってことで狩場探しだ。どうせならまだ行ってないエリアに行きたいな。

 そう、ドラゴンだかドゴンだかの高原だ!

 えっと、エリアマップを開いて……あ、ドゴンラ高原か。

 最寄りで行った事のある場所は……大賢者が居る村だな。


「『テレポート』」


 遠くでも一瞬で飛べる超便利スキル!

 これさえあれば旅行も楽ちん♪ リアルで欲しいスキルの筆頭だな。


 村に到着したものの、なんか記憶にある村とは違う。テレポの不具合か?

 具体的に何が違うかというと……規模だ。二十軒かそこらしかなかった建物は、どう見ても倍増している。村を囲む柵まで出来ているじゃないか。

 更に村の周辺には畑なんかも完成していて、立派な『村』になっていた。

 俺が来ない間に何があったんだ!?


 村の中をうろうろし、ようやく見つけた記憶にある家。はたして住んでいるのは誰なのか……。

 深呼吸をし、扉をノックする。


「はぁ〜い」


 聞こえてきたのは幼い女の子の声。

 バンっと開け放たれた扉で危うく顔面を強打するところだった。あぶないあぶない。


「あっ。ピリカの勇者様だぁ〜。わ〜い、わ〜い」

「はっはっは。相変らず元気だなぁ、ピリカは」


 ぴょんぴょん跳ねていたはずのピリカが突然ピタリと止まる。そしてギギギという音でも出そうな感じで俺の方へと顔を向けた。


「勇者様、ずっと来てくれなかった」

「お、おう。ごめんな。その、あちこち忙しくてな」

「うぅ、寂しかったよぉ」


 ぐっ。い、言えない。ここには新エリアに行くために、ちょっとテレポで立ち寄っただけだなんて……。

 仕方ないので機嫌を損ねないよう、ピリカの頭を撫でてやる。すると、途端にピリカの表情に笑顔が戻った。


「そ、そうだ。大賢者様はいるか?」


 立ち寄っただけではあるが、大賢者にもついでに会っておくか。もしかしたら新しい魔法技能を教えてもらえるかもしれないし。

 重力とか重力とか。


「おじいちゃん? 今ねぇ、畑に行ってるのぉ」

「畑? え? あの歳で畑仕事とかするのか!?」

「うん。おじいちゃんねぇ、土の精霊さんともお友達なのぉ〜」


 土――ノームか。それなら俺も……といってノームを呼び出す。


「あっ。土の精霊さんだ! すごぉ〜い。さすがピリカの勇者様だぁ」

「ふっ。凄いのだよ、ピリカの勇者様は」

《のっ》


 自画自賛する俺の足元で、同じようにドヤ顔のノーム。渋いのがうりのドワーフとはまったく異なる生き物だな。


 ピリカに案内して貰い畑へとやってくると、そこには――


「ノームさんや」

《の》

「あそこで畑を耕してるのは、お前さんと同じノームなのか?」

《の。のののののーむ》


 違うでやんす。あの方は我等大地の精霊王、ベヒモス様でやんす――と申しておられます。

 うそん……精霊王って、どういう事?


 そこには体長三メートルほどのサイのような闘牛のような、得体の知れない生き物が畑を耕していた。 

投稿者名:彗星マジック  タイトル:続・海賊D裏口入門

まず一枚目のこっちが海賊の子孫である人達の隠れ里に入る為の穴。

MAPだとこの位置

『マップ画像〕


Re1:彗星マジック

海賊Dの裏口入り口はこっち

『マップ画像』

これでなんとかわかってくれー



Re2:クラウス

きたか


Re3:ホルグレン

wwwwww


Re4:通りすがる

やっとか


Re5:ふんどし愛好家

やれば出来る子


Re6:みるみる

おおおおおおおお

って海賊の子孫ってどういうこと!!!


Re7:ヒールミー

あざーっす


Re8:もんく

隠れ里ってことは村か町があるんだろうか?

早速いってみよう

マジさんきゅーチュ


Re9:グラウス

有能!


3度目の正直でようやく理解可能な画像を添付できたスレ主=彗星マジックはその後も弄り倒され、

だが同時に感謝もされた。

100レス埋まるのに十分ともたなかったとか。

その事実を当の本人は知る由もなく、掲示板は怖いところという認識だけを深く心に刻むのであった。




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