表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/117

「前鬼様ぁ~、また買いましたね」

「前鬼様ぁ~、また買いましたね」

寝起きの私が目を覚ますと、怒った顔の後鬼ちゃん。

「な、何のこと?」

と白々しく返す。高級なお菓子は隠しているのでばれるわけがない。

それよりも……

「で、これはどういうこと?」

足は胡坐のまま、足首が結ばれている。両手も手首で交差するように結ばれている。

「今から、探しますので。途中で隠されても困りますので」

「えー」

ぶんぶんと手や足を動かして抗議するが解けない。

足だけでも解こうと結び目を引っ張るが、両手首が結ばれているため、思うように引っ張れない。

無理だったので尺取虫のように移動し、後鬼ちゃんの足にすり寄る。

「もう、探せないじゃないですか~」

「探さなくてもいいもん!」

頬ですりすりと訴えていたら、うつ伏せで持ちあげられた。

そのまま、毛布を積みに積み上げた上に下される。

「あっ」

ずぶずぶと身体が沈んでいく。もふもふの、毛布に。

胡坐なので毛布の繊維がふとももに伝わる。

沈んだ身体は思うように動かず、何より……気持ち良すぎて動けない。

逃げようにもがいても、より一層毛布のもふもふを感じるだけだ。

これは策士だと後鬼ちゃんを睨むより、この心地よい空間を楽しむことしか考えられない。

そうこうしているうちに後鬼ちゃんが私の戸棚をいろいろと探している。

早く止めないと……まぁばれないか。という油断。


「へっ」

ぼすん、目の前に飛んできて、毛布に沈んだ物体に目をやる。

高級お菓子を隠した、二重底……その蓋だ。

さーっ血の気が引いていく。

「あー、これ珍しいやつですね」

その声に後鬼ちゃんの方を見ようと目を移すと、彼女はいない。

突如背後に気配を感じる。ずぶずぶと沈められる。

「ぅぅぅ」

埋もれた顔。何とか顔を持ちあげる。


「あまり買いすぎないって約束しましたよね」

「あんまり買ってないもんっ!」

「反省してないですね」

馬乗りになった後鬼ちゃんに、しばらく弄ばれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ