「前鬼様、駄目ですよっ!」
「前鬼様、駄目ですよっ!」
後鬼ちゃんが私に向かって叫ぶ。
お昼ごはんの後、毛布にうずくまる私。
その肌触りに顔がのほほんと緩む。頬で擦ればたまらない。
心地よく、うとうととしているのに……起こされる。
「食べた後すぐ寝たら駄目なんですよ!」
「だって、食べたら眠くなるもん」
「そこにいるから、眠くなるんですよ!」
「だって、気持ちいいんだもん」
屁理屈のような、ごねているような返答。
そんなふうに後鬼ちゃんに答えていたら、また意識が沈んでいく。
私は寝ると、言わんばかりに顔を毛布に埋める。
突如、両脇腹にすっと手が入れられる。
後鬼ちゃんがしびれを切らしたのか私を持ち上げる。
「ぁー」
毛布、毛布、と手を伸ばすが毛布を掴むことが出来ない。
そのまま連れて行かれる。その間ずっと「ぁーぁー」言っていた。
普通に座らされるが、畳に横になる。頬に感じる特徴的な肌触り。
「あー、また寝てる!」
「ぁー」
また起こされる。もう頭が眠ることしか考えていない。
「じゃあ、寝な~い」
後鬼ちゃんに抱き着く。きょとんとする後鬼ちゃん。
「……あぁ、横にならないで、と言う意味ですか…」
ジト目で睨んでくる後鬼ちゃん。だが嬉しそうだ。
なんだかんだ言って、後鬼ちゃんの腕の中は心地よい。
まぁ寝ないと言っても、寝るのだけれど……




