表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/117

「後鬼ちゃん」

「後鬼ちゃん」

「何か?」

「…やっぱりいい」

私が散歩に行こうと言い出すと消極的だった前鬼様も次第に文句が出せなくなり今は小高い丘を目指して山道を歩いているところになる。勿論歩幅が小さい前鬼様を見てにやけている私だが。

そんな感じで目的地に着く。一本の木が有りその木陰に腰掛ける。

「やっと着いたぁ」

「そうですね」

へとへとな前鬼様にとお茶を出す。

「ありがと」

それを両手で可愛らしく飲む。そのまま作って来たお弁当を出す。二人分、だが前鬼様だけではなく私も小さい方なのでもっと少なくなる。

「はい、あ~ん」

「自分でたべれるよ、もぅ」

そう拗ねながらも私が一組しか箸を持って来ていないことに諦め、口を開けるので私は玉子焼きを放り込む。

「美味しい…よ?」

上目遣いで感想を待っていた私に疑問符混じりで答える。後は一組の箸でお弁当が無くなるまで食べた。

「寝ちゃった?」

食べ終わると暖かくて気持ちが良いのか私の膝の上で寝息をたて始める。

予め前鬼様は登りきるのが限界なのが分かっているので、必然的に帰りは私に抱っこかおんぶされるのがそもそも拗ねていた理由である。

疲れはて軽く可愛い前鬼様を抱え私は帰ることにした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ