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「前鬼様、寒いんですか?」
「前鬼様、寒いんですか?」
私が震えているのに気づいたのか後鬼ちゃんが聞いてくる。
「ちょっとね」
寝る前はあんなに暑かったのに、今は凍えるほど寒い。
布団の上に寝転がっていたのが仇になった。
寒さで目を覚ましてからずっと布団の中で震えている。
まだ薄暗く起きるには早い。しかし寒くて眠れない。
震えが止まらない。身体に力が入らない。
「こっち来ていいですよ」
「でも、私冷たいよ…」
「それは嫌ですね~」
くすっと笑いながら答えられる。
拒絶されたのではないかと思い、不安な顔をしてしまう。
「冗談ですよ」
そう言い終わらない間に後鬼ちゃんに抱かれる。
温かさと後鬼ちゃんの匂いに包まれる。
震えが止まるようにと、しっかりと抱きしめられる。
「冷たいですね」
まだ震えは止まらないが、ゆっくり眠れそうだ。
そう思った途端、まぶたが重くなってきた。




