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「前鬼様?」
「前鬼様?」
後鬼ちゃんに呼ばれてはっと我に帰る。危ない、危うく講義の途中で寝てしまうところだった。
どうにか耐えると講義が終わり、休憩時間となる。
「ずいぶん眠そうですね」
久しぶりの講義、久しぶりの町中、ここまでの移動、疲れた。
昨日は寝付きが悪く、その上後鬼ちゃんに抱きつかれた為にほとんど眠る事が出来なかった。
そうでなくても午後の講義は眠いのだ。
「ちょっと飲み物買って来る」
私は講義室を出て購買室に足を進める。廊下ではたまにしかいない私を見て、噂をするような雰囲気が広がっていく。
確かにめったに来ないけど、そこまで物珍しく見てくる目線は少し苦手だ。
購買室で酸っぱそうな柑橘系の飲み物を購入する。
飲める場所がないかと近くの椅子を探してそれに腰掛ける。
「ふぅ」
ゆっくりと瓶を開け、飲み始める。酸っぱくない。目が覚めると思っていたが全然効果がない。むしろ眠くなる。
飲み終えるまでに、意識が無くなるのは直ぐだった。
目が覚めた時には、目の前に後鬼ちゃんの目があった。




