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「後鬼ちゃん!」

「後鬼ちゃん!」

流石にやり過ぎたか。完全に前鬼様は怒っている。寝る前に少し好奇心で前鬼様の口元に指を差し出したらちぅちぅと吸い始めたのだ。それを指摘したことで朝から拗ねていた。そして実は私がやったと知ると途端に、恥ずかしさと怒りで顔を真っ赤にして怒りだした。

「むぅ~」

頬っぺたを膨らませて睨んでくる。

「えーと、ごめんね?」

「やって良いことと悪いことはあるよ!」

うーん、どうしよう、困った。結局のところを言うと、やったのは前鬼様になる。

「私は別に、ちょっと唆しただけでそこからやりはじめたのは前鬼様ですよ」

「ううん、私知らない…寝てたもん…」

「寝てたから余計に恥ずかしいんですよね~」

「こ~ら~」

寝ている間の無意識な行動、要は意図的ではない行動。普段のいたずらとかではなく素でやってしまった事に恥ずかしがり、そしてその原因を作った私に怒っている。

そうこう話しているときりがない。

「前鬼様ぁ」

「ん?」

「可愛い!」

そう言って私は抱き付く。慰めが必要だから。

「私は大丈夫ですから」

「え…って、ち~が~う~」

「私はそんな前鬼様が大好きですから」

「だ~か~ら~」

「こんな私を嫌いにならないでくださいね」

「…うん」

私は思い切り前鬼様を抱き締めた。


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