表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
108/117

「前鬼様の負けですね~」

「前鬼様の負けですね~」

にやにやとした笑みで私の頬を突く後鬼ちゃん。

「うぅ……」

「それでは狼の鳴き声ですよ? 」

負けたほうが猫のものまねをする。そんな勝負に負けてしまったのだ。

優勢だった時に、つい後鬼ちゃんの猫のものまねを想像して集中力が切れてしまった。負けそうになった時でさえも、頭から離れなかったお陰で負けてしまった。自分の油断とは言え、悔しい。

「にゃ……にゃあ」

「かわいいっ! 」

恐る恐る振り絞るように出した鳴き声に、突如抱きしめられた。鳴きまねの恥ずかしさで顔がとても緩んでいるため、顔を見られない分にはいい。

「よしよし~」

「にゃだーっ! 」

いきなり、頭をわしゃわしゃと撫でられたため、「やだー! 」と言おうとしたのに、猫が混ざってしまった。恥ずかしい。

後鬼ちゃんが気付いているかどうか気になった私は彼女の方に恐る恐る目をやる。もちろんにやにやとこちらを見つめていた。後鬼ちゃんが口を開く。

「にゃだーっ! 」

「にゃっ」

勿論、聞き逃すわけが無いですよ!と言わんばかりのものまね。でもその無邪気にものまねをする様がとても可愛かった。

「にゃぁ~、にゃっにゃっ! 」

もう一度、後鬼ちゃんのものまねが見たい!膝に頬ずりし、猫語を喋る。

「きゃっ、かわいい! よしよし~」

当たり前のことであるが、私の意図は後鬼ちゃんに伝わらず、ただただ私の仕草に興奮している。

「はい、お手」

「いにゃっ! 」と首を振る。

それは犬!と言いたかったが、言葉を発したら余計に頬を摘まれそうであったので、精一杯の抵抗だ。

「嫌がる仕草も可愛いです~」

「……にゃあ」

残念ながらそれすら伝わらなかった。ひたすら頭を撫でられる。私も頭を撫でられることに関しては満更でもない。後鬼ちゃんの膝がとても居心地がいいのだ。しかも、じゃらされる様に撫でて貰える。猫も悪くない。

後鬼ちゃんが飽きるまで、私はにゃーにゃーと甘い声で甘えるのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ