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088 お昼寝 終了 お買い物

 ゆっくりと意識が浮上していく感覚と共に、両目をバチっと開いて睡眠状態から覚醒します。


 快適な睡眠により非常に頭がスッキリしております。お昼寝と云うには寝すぎたけど!


 枕もとの時計を見ると丁度午後5時を回った辺りでした。

 んー? ちょっとゲームを再開するには早いかなー?

 このタイミングでログインすると、恐らくゲーム内時間は明け方辺りでは無いでしょうか。


 とりあえずベッドから身を起こして立ち上がり、首や肩を回したり屈伸運動や腰を捻ったりして、軽くストレッチをします。いやーこの週末は非常に怠惰な日々を送っている気がしますよ。


 まぁもともと【ふわもこファーム】をプレイしていた頃から、肉体を鍛える運動的な物は殆どしていなかったのではありますけれどもね?


 こんなに週末の時間を贅沢に使い大胆にゲームをプレイ出来るのも、普段一人で暮らしている私の利点というかなんと言うか。

 コレを利点と言い切ってしまうのも、お父さんに対して微妙に申し訳ない気もしますが。

 親はなくとも子は育つ? 微妙に用法が違う気がする。


 キッチンへ行ってお水を一杯胃袋に流し込みますと、さてどうしましょうかと思案します。


 お買い物へ出発するにはちょっと時間が足りない感じがします。

 近所のスーパーまで往復移動する時間と商品を選ぶのに掛かる時間を考慮すると、1時間弱では少々足が出てしまいそうです。急げばギリギリ?


 いや、ここで出不精っぷりを発揮するとまたお出掛けしないよ症候群(?)になりそうな雰囲気がしますし、ちょっと急ぎ足で買い物終わらせてこようかな。

 平日行くほうが面倒な気がするし。学校は重労働。


 出かける事を決意した私は、部屋着から普段着へと着替えるために自室へと戻ります。

 素早く行動せねばなりません。さあ、いざ行かんお買い物。スーパーが私を待っている。


 出掛け際に、念のためお財布の中身を確認。

 なけなしの五千円札が一枚だけ入っておりました。


 うん、まぁお買い物で使う分のお金は問題無さそうですね。

 そういえば今プレイしているゲームも【ふわもこファーム】と同じように、課金の要素が追加されると掲示板の何処かで見かけた記憶があります。

 このままだと確実に何かしらお金を使ってしまう事態に陥りそうで、ちょっと心配です。


 自分で自由に使って良い、と渡されているお小遣いは大部分を貯金してあるので、少量の課金程度なら大丈夫かなーとも思うのですが。油断は禁物ですよね。


 今後どのような課金要素が追加されるのか、不安でもあり楽しみでもあります。

 生産関連の要素があったら絶対買っちゃいそうだなー……そうなっても程ほどにしないと。


 【ふわもこファーム】の課金要素はアイテム10セットで50円とか、一ヶ月間特殊な効果が発揮される置物一個100円とかで凄い安かったんですけどね。


 本格的なRPGゲームではもっと高額なものが多いのではないでしょうか。


 そんな感じで、まさにお財布の中身と相談しつつ玄関を開けて表へ。

 肌を撫でていく冷たい空気。あーちょっと肌寒い季節になってきました。


 急速に沈んでいく太陽を視界におさめつつ……深呼吸をして、さあお出掛けです。


 その後、お買い物の結果はと云うと……色々適当に買いすぎて大分お金が減ってしまいました。

 食費として渡されているお金ですので問題は無いのですが。


 ついつい纏め買いをしてしまうのですよね……日持ちする商品だから良いようなものの……

 絶望的に胃袋小さい癖に、いざ目の前に物があると……色々美味しそうだなーとか、こんな商品あるんだーとか言いつつ手にとってそのまま買ってしまう、節制効かない系女子なのです。

 この大雑把な商品購入スタイルは、お父さんに似てしまったのが原因だろうか。


 うん、とりあえずそういう事にしてお茶を濁そう。お父さんは犠牲になったのだ。


 そして、自転車置き場から家の玄関まで購入した食料その他を運ぶだけで、ちょっと疲れてしまいました。飲み物関連を買いすぎた……液体系の商品は重いですね、両腕がプルプルする。


 疲れ知らずで動き回っていたゲーム世界の私とは大違いです。くっコレが理想と現実か。


 では、急いで買ってきたものを冷蔵庫に収納してゲーム再開と行きましょうか。

 室内もちょっと冷えるくらいの温度になっていましたので、商品収納を終わらせた私は自室に戻って部屋着に着替え、上にもう一枚パーカーを着込みます。

 エアコンはー……まだつけなくても良いかな?


 素早くHMDを装着してベッドに横になりますと、早速ゲームを再開いたします。

 ログイン時の負荷の方も、もう全然感じなくなりました。


 これでイベントの時にあると言う、もっと凄い時間加速的な何かにも対応できる身体になったかな?

 体調不良でイベント不参加とか悲しいですものね。

 最初は先行き不安でしたが早々に加速酔いとやらに適応できて良かったです。


 白い空間に到着した私はパパっとIDとパスワードを入力し、毎度お馴染み噴水横に復帰です。


 うむ、予想通りゲーム内時間で早朝のタイミングでログインできた様です。

 相変わらず噴水周りにチラホラと露店があるのにビックリします。


 やっぱり24時間開きっぱなしの人が居るっぽいですよね。

 現実時間的には12時間開きっぱなしって事になるのかな。ややこしいですね。


 でも、露店ってやっぱり器材の費用とか場所レンタルの代金とか掛かるのでしょうかね。

 露店でポーション屋さんとか、一回やって見たい様なー……やっぱり無理っぽい様な。


 そんな気持ちもあるのですが……そもそもどうやって露店を開くのかが判らないんですよね。

 スキルだったりするんでしょうか……掲示板とかで調べたら判るかな?


 あ、エスメラルドさんならお店開いてるし商売関連に詳しそうかも?

 今度魔法のポーチを幾つか作って持っていってみるつもりだから、その時一緒に聞いてみよう!


 方法聞いても露店開設するかはまだ未定ですけど! 店員対応とか出来なそうで……


 さて、露店の事はひとまず後回しにするとして、復活しているであろうポーションの材料を採取しに、今朝も北門へと向かいましょう!


 鼻歌交じりで中央通りを北上、門前へと到達いたします。

 毎度お馴染み、お仕事中であろうガルドスさんに何時ものご挨拶をしようと思ったら。

 んー? いつもの場所に立っておられませんですよ。あれぇー?


 私が首を傾げてキョロキョロしていると、ガルドスさんと会話している所を見た事がある、他の門番の方が近寄ってきて、今日ガルドスのヤツは非番だよ、と教えて下さいました。

 そっかナルホドお休みの日でしたか。


 親切に教えてくださった門番さんにペコリと頭を下げ、採取に行ってきますーとご挨拶しますと、門番さん達全員から『気をつけてなーお嬢ちゃんー』等のご声援を貰ってしまいました。

 ひええ、こ、これは完全に顔を覚えられてしまっている様ですよ!?


 ガルドスさんとの激しい問答が原因でしょうか、嬉しいやら恥ずかしいやら。

 もうこの町で悪い事が出来なくなってしまいました! するつもりは無いですけど!


 温かい声援を背中に受けつつ門を出ますと、毎度お馴染みのルートで採取を開始します。

 キョロキョロと辺りを見回しながら採取していますと、私と同じように素材を集めている人がちらほら見受けられます。やっぱり皆さん朝方狙いで採取を開始しているみたいですね。


 移動先が被らないように少しはなれたところを進みつつ、毎度お馴染みのアイテムボックス開きっぱなし戦法でどんどん素材を入手していきます。

 雑草と薬草の見分け方が判ったので、草むしりの効率が大分上がりました!

 今回は森でキノコを採取した後に、ちょっとだけ森の奥の方に行ってみようと思います。


 手付かずの素材があるかもしれませんし、まだ見ぬ素材が私を待っている可能性もあります。

 まぁ、まだ見ぬ魔物が私を待っている可能性もあるんですけどね!


 ……あーそうか、魔物で思い出したけど【蜘蛛の糸】とかも素材になるって聞いたっけ……


 アレを倒さねばいけないのかぁー! んあー!

 想像しただけで色々と無理ー! どうしよー!?

2016/10/14 AM 8:55 追記 

読み返していて気が付いた誤字を修正。

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