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077 魔法のポーチ の 使い方

スーパー質問タイム。

 私の切実な質問を華麗にスルーして下さったガルドスさん。

 まぁそんな事気にするな! と爽やかな笑顔で仰いますと、再度私の肩をバシバシと叩きます。


 ぬぐぐ、本当に大丈夫だったのでしょうか。


 何かマズイ事柄を不特定多数に披露していたのではないですか……

 一番信用ならないのは自分なのであった。合掌。


 うう、ここで凹んでいても仕方ありません。

 この後に雑貨屋さんにも向かわないといけませんし、ガルドスさんに聞くつもりだった質問群を脳内から抜粋して、目の前にいるご本人に激しくぶつけて見ましょう。


 一気に聞かないと、また質問内容を忘却空間へ飛ばしてしまいますので。

 何かに集中するとその他の事柄を平行して思考する事が出来ないのですよ。

 プレイを頑張っている証拠だと言い張りたい所ですがどうだろう。


 えーっと、まずは今現在一番大事な質問である、雑貨屋さんがある場所をお聞きしましょう。


「ちょっと買いたいアイテムが幾つかあるのですが、雑貨屋さんの場所は何処でしょうか?」

「おぅ、それなら噴水から中央通りを北に向かった途中の左にある建物だな。目安としては、薬品店と安寧の女神様の神殿を結んだルートの丁度中間あたりだな」


 質問したら即返答が返ってきましたよ。この辺りは定番の質問なのでしょうか。


 その辺りもついでに質問してみると、やっぱりお店の場所関連は良く聞かれる感じみたいです。

 昨日から特に。主にプレイヤーさんからですね。


 私と同じでマップの使い方が下手な人が、そこそこの数存在していた事にチョットだけ嬉しさが。

 マップ音痴仲間がいるって素晴らしい。一緒にゲームプレイする人はまだ居ませんけど。


 よし、これで安心して買い物に向かう為の情報は得ました。


 後は色々と他に残っている聞きたい事を聞いてしまってから出発するとしましょう。

 えーっと、他に何聞こうと思ってたんだっけ……保留しすぎてて質問数が多いんですよね。


 ああそうそう! 今朝薬品店が営業してるの見かけて、お店の営業時間を詳しく聞こうと思ってたんでしたね! ガルドスさんなら意外と詳しく知ってそうです。


「ああ、さっき話に出た雑貨店なんかは朝9時から夜9時位までが営業時間だが、薬品店はお嬢さん達みたいな祝福の冒険者の為に、昨日から閉店せずに24時間営業してるはずだよ」

「マジですか!?」


 質問に対するガルドスさんの返答は予想を裏切る結果に。

 まさかのコンビニエンス的営業時間になっていた薬品店。店員さんの睡眠時間は大丈夫なのだろうか……メディカさんのご家族の方だよね。


 色々と事情通なガルドスさん曰く、ちゃんと交代制で仕事してるみたいだから問題無いだろう、というお話でした。まぁ回復の為のポーションとかプレイヤーさん達にとっては生命線みたいな物でもあるでしょうからね。

 無茶しない程度に頑張ってもらいたい。私はお薬は自作してるし利用した事無いですけど。


 そうだ、あとご進物みたいな贈り物はどんなものが良いのかも伺ってみよう!

 質問内容がガルドスさん寄りじゃない気がしますけど……意外と詳しい可能性もあったり?


「そらお嬢さん、例えばフルーツの詰め合わせとか……日持ちする物が良いなら焼き菓子のセットとかが良いんじゃないか?」

「うわー意外! そつなく定番っぽい返答が!」

「こらこら! 俺だってそういうモノ送ったりしなきゃならん時があったりする訳よ!」


 思わず出た本音にノータイムで突っ込みを入れてくるガルドスさん。

 なるほど、ご近所づきあいとか職場関連とかでそういった贈り物をしたりするのでしょうか。


 見た目で判断してスミマセンでしたガルドスさん。

 心の中だけで謝罪しておきます。先ほどの意味深な笑みのお返し的な意味で。


 他にも特殊なもので海の幸関連の食べ物とか、デザート関係の物も一応あるみたい。


 この辺は普通なら当日購入で即お渡しする位の保存期限らしいのですが、私ならアイテムボックスで何とでもなるんじゃないか?というガルドスさんのご意見を頂きました。

 鮮度を気にしなくて良いのは有り難いですよね。女神様に感謝の言葉を。


 食べ物関連という微妙に安っぽい信心ですがご容赦頂きたく。


 リアさんは一人暮らしですし、あまり大量に鮮度管理の必要な物を送るのもなんですので、焼き菓子のセットを購入する事にしました。お店の場所も教えていただけたので(雑貨屋さんの近くでした)後で購入しに行きますよー!


 えーっと次は……そうだ、魔法のポーチに祝福の冒険者用の使い方がある、とかいうお話だったのですが、その事について図書館で調べるのをすっかり忘れていたのですよ。

 昨日加護を使った装備変更の仕方を知っている方がいらっしゃいましたし、この辺りの事も教えてもらえないかな?


「あー確か特殊な方法があるって聞いた様な気がするなぁ……」

「やっぱり! 良かったらご教授賜りたく!」


 私の質問に対して、アゴを擦りつつ首を傾げながらウムム……と唸って何かを思い出そうとしているガルドスさん。

 10秒程目を瞑って考え込んでいた様ですが……方法を思い出してくださったようで、ポンと右手で左手の平を叩くジェスチャーをするとお答えが返ってきます。


「あれだ! 口に出して決まった言葉と番号を言うヤツだ!」

「ほほぅ! それでそのお言葉とは一体!?」

「確か【アポート】でよかった筈だな。その後にポーチの番号で取り出せば行ける……はずだ!」


 アイテムボックスの加護を持っていないガルドスさんには使用できない方法との事なので、此処で一回試してみる事にしました。

 魔法のポーチに意識を向けて【アポート】を宣言、続けて【一番】と取り出すものの入っている場所を口に出して番号指定致しますと。


 目の前に出現したのは、先ほどメディカさんの所でポーションを買い取ってもらった時に頂いた硬貨の詰まった布の袋です。


 おおー! 本当に言葉だけでアイテム出てきたぞー! これは凄い便利じゃないですかね!?


 思わず笑顔になってガルドスさんに視線を向けますと、ガルドスさんも笑顔でウンウンと数度頷いて下さいました。

 地面に落ちてしまう前にお金の袋を掴んで、ポーチに仕舞いなおします。貴重品ですからね。


 この言葉での取り出しを使用すれば、戦闘中でも素早くアイテムを取り出すことが可能ですね!

 今度遠出する時は不測の事態に備えて、ポーチにポーション類を収納してすぐに使える様にセッティングしておきましょう!


 後はあれです、時計の事を調べていて思い出しましたが、魔物を倒して拾った【魔石】の説明に出ている『触媒』とやらの意味も聞いてみましょう。


 ガルドスさんなら魔物関連なら詳しそうですし!

 私が勝手にそういった想像をしているだけですけれども。


「ああ『触媒』ってのはな、お嬢さん。一部の効果がデカイ魔法を行使する時に【魔石】が必要になる場合があるってー事な訳よ」

「マナ以外に物理的なコストがかかるって事ですか?」

「おう、そういう事だな。最上級魔法あたりになると【魔石】の質だけじゃなくて、消費する【魔石】の属性も指定してくるってー話を聞いたことがあるぜ」


 うわぁ……何とも手間の掛かる魔法がある物ですね。私が持っている【魔石】はラビの物で、確か『無属性』だった筈。

 これは属性の指定がないタイプの魔法なら【触媒】として使用可能、という感じでしょうか。


 魔道具を動かす電池の代わりになったり、魔法を使う時に使用したりと【魔石】は色々と引っ張りダコな感じですね。

 とりあえず必要な時が来る可能性もありますし、売らずに保管しておく方向で良さそうです。


 そして思いつく最後の質問がこれです!

 そう! フワフワした魔物や生き物が何処かにいないか! その一点です!


 生産方面は色々と楽しく作業する事が出来ました。

 しかし、もう一つの要素が足りていないのです! 枯渇しているのです!


 早急にフワニウム(柔軟的毛皮存在成分)を補給したいのです!

2016.09.19 AM6:20 追記


魔法のポーチ使用法部分の表記が足りていなかった場所を修正。

疲れた頭で書くとミスが多いですね、済みません。

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