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055 ポーション3種 詰め合わせ?

お次はマナポーション。

 取り合えず本の事は後の楽しみとしておきましょうか。

 図書館が有るかどうかは今のところ判りませんが、生産用スペースで拝見したマニュアル本を見るに、製本の技術は大分高いようですから、書店はきっと探せば何処かにあるでしょう。


 今までソレっぽい建物を見かけたことはありませんけれども。


 大体冒険に必要そうなアイテムを販売しているところは、中央通り付近に固まって営業しているみたいなのですが。今まで見かけたことが無いという事は、本は冒険者にとってあまり必要な物じゃない、と思われている感じなのでしょうかね。

 ふん! こんな紙切れ燃料にしかならねぇ! 的な。

 B級ファンタジー映画に出てきそうな、筋肉ムキムキ戦士の思考ですね。


 昔見た上半身裸の筋肉ムキムキな剣士が主人公の映画を思い出しつつ、メニューに表示されたスタミナの残量を確認致しますと、9割程まで回復しておりました。

 これはポーションの効果である、スタミナの自然回復速度上昇の影響も大きそうです。


 スタミナゲージの回復する速度が大分早く感じます。コレは戦闘行動の前に取り合えず一本いっとく? 見たいな感覚で飲んでいる人が多いのではなかろうか。本当に栄養ドリンクですね。


 さて、先ほどの詳細不明な付加能力の事と、ムキムキ戦士の事はひとまず頭の片隅に追いやりまして。


 本日最後のお薬作成となる、マナポーションを作ってしまいましょう。

 ポーション作成の前に魔法のポーチを作るつもりだったのですが、採取&素材確認をしたために、ポーション熱が上がってしまって、そのままの流れでポーション作成を始めてしまいましたからね。

 時間を無駄にせず、ドンドン進めませんと。


 では早速、【調薬】スキル発動を宣言、マナポーション完成までの作業工程を確認して見ましょうね。


 アイテムボックスに表示されている【魔力の花】の在庫は10本。

 花弁一枚でポーション1本になる様ですので、60本作る事ができます。これは中々大量ではありませんかね。スタミナ枯渇待った無しです。


 まず最初に、マナポーション作成の場合は花弁を磨り潰したりはせずに、そのままの状態で水に入れて、暫く加熱する事により成分を抽出するようです。

 ゴリゴリ作業が無いだけで大分お気楽ですね!


 何時も通りに水飲み場からビーカー2個分の水と確保しまして、一つを簡易魔道コンロの上へ設置。アイテムボックスから取り出した【魔力の花】から花弁を分離する作業を進めて行きます。

 千切った際に花弁の根元から、七色の光がフワリと広がるのが綺麗ですね。


 この光がマナ回復成分の様な物なのでしょうか。


 絶えずキラキラと花弁の根元から光が漏れ出ています。

 ささっとビーカーへ投入して、早速加熱を開始いたしましょう。


 花弁は一枚一枚大分小さいものですので、一気に何十枚も放り込んで行けそうな気もしますが。大量に加工して失敗する可能性を考慮なければなりせん。

 初回作業ですし、まずは【魔力の花】一本分の6枚で作業を開始します。


 えーと、加熱抽出の次の作業は如何すれば良いのかな。

 スキル欄に表示されている工程を確認いたしますと……


 ……加熱しながら、抽出中のビーカー溶液に魔力を流し込んで花弁と反応させる。

 ……と書いてあるのですけれども。けれども。


 コレ(流し込む)ってどうやるんですかね?

 えーと? 魔法を使う要領で手を向けて念じてみればいいのかな?


 作業工程の文章に、魔力を流し込む作業の詳しい進め方が書いていないので、思い付いた方法として、手のひらをビーカーに向けて念じてみます。

 さあ魔力さん魔力さんーあそこに流れ込むのだ……


 適当に思い付いた方法だったのですが、ちゃんとビーカーの方に反応が現れてくれました!

 手のひらがホンノリと光って、その光がビーカーにフワフワと漂って行きます。うーん、魔力を流し込む方法って、本当にコレで正解なのかなぁ?

 まぁ、一応は効果を現している様ですから良いですかね……


 念じた直後に、ビーカー内部の温度をあらわす棒ゲージの横へ、恐らく魔力流し込み量だと思われるゲージが出現したのでした。うん判りやすいです。

 どの程度念じていればいいのか判明しておりませんが、温度と同じように丁度いい量が決まっているようで、ゲージの上と下の方の表示は黒くなっており、中央部分が青く表示されておりました。

 恐らく何かしらの反応が有るまでは、真ん中で保持する感じで多すぎず少なすぎず、で進めれば良いのかな。おっと温度が危ない。


 流し込む魔力量に気を取られすぎると、温度の調整がおざなりになってしまいますね。

 ココまで来て失敗するのは悔しいので、気をつけて進めましょう。


 魔力流し込みを開始して、恐らくは30秒程でしょうか。

 ビーカーに沈んでいる花弁が光り始めたかと思うと、ポシュ! という音と共に水中で発火し、跡形も無く消えてしまいました。び、びっくりしたー!


 激しい反応だった割に、ビーカーにヒビ等の被害は無いようです。

 溶液の色も、マナの量を表す棒ゲージと同じ色である青に変化しておりました。


 次は加熱を止めて冷めるまで置いた後に、ポーション容器へ流し込んで封をして完成! だそうです。

 手順は少ないですが手間が掛かる感じでしたね。


 でも慣れればマナポーションが一番楽に作れそうな気がします。

 では、溶液を冷ましている間に、次の【魔力の花】加工作業に入りましょう。

 おっと、その前にスタミナとマナの量を確認しておきませんと。どれ位消費したのかな?


 メニューを確認して見ますと、スタミナは2割程度、マナは1割も減っていませんでした。

 今回のマナポーションみたいな生産物が、【システマ】さんが説明してた『器用さと魔力両方が必要な物』って事かな。私にとっては得意分野なポーションだったみたいですね。


 水中で花弁が燃え尽きたのはビックリしましたけれども。心臓に悪いです。


 その後、毎度の流れ作業的な進め方で、10本全部の【魔力の花】加工を終了させる事が出来ました。

 途中あった出来事と云うと、一回スタミナが枯渇しそうになりましたので、もう一本スタミナポーションを飲んだ位でしょうか。


 マナのゲージ残量の方は、最後まで枯渇せずに持たせる事が出来ましたね。


 やっぱり狐人だけあって、魔法系の作業は得意なのでしょう。

 まぁ厳密な数値ではなくて、ゲージの長さで相対的に最大値を推し量る事しか出来ないので。きっちりスタミナやマナの最大量を確認する事は出来ないのですけれどもね。


 ステータス部分に表示されている筋力や器用さも、ゲージの長さが確認できるばかりで、数値は表示されていないのです。

 一番高い魔力が一番ゲージが長く、その他には幸運と器用さが大体同じ長さで表示されています。

 一番低いのはやっぱり筋力ですね。持久力も低いですが、筋力と比較するとまだマシな感じです。


 こうステータスの状況を見て考えると、例えば人間アバターを選んだプレイヤーさんが生産した場合は、スタミナはあまり消費しないけれど、マナの方が沢山減るのでは。

 やはり得意分野と苦手分野では大分差が出るようになっているんですねぇ……


 色々と種族について考えつつも、スタミナとマナの回復量を確認しながらポーション容器に最後の溶液を流し込んで封を済ませます。よし、マナポーション60本作成完了!


 これでライフポーション60本、スタミナポーション38本(2本は自分で消費)にマナポーション60本です! いやー、初めてアイテム欄が沢山埋まりましたよ!


 このお薬群は後ほどメディカさんに査定を頼むと致しまして。

 お次はお待ちかねの魔法のポーチ作成作業ですね! 一体どのような方法で例のなめし革を加工していくのか、非常に楽しみです。

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