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003 ゲーム開始 アバター作成 02

ヒマを見て更新していきたいですね。頑張ります。

「よーし……では改めてアバター設定を進めていきますね!」

「はい、詳細等お聞きになりたいことが御座いましたら、お気軽に声をお掛けくださいませ」


 『システマ』さんとの会話ばかりしていても仕方ないので、メニューの上のほうから順番に選択を進めていくことにしました。


 まずはアバターの名前ですね。


 本名から引用してみたりしたほうが覚えやすい? という気もしますが、防犯目的で関連性のない物にしたほうが良さそうですね。


 『システマ』さんにアバター名についての詳細をお聞きした所、このような返答。


「公序良俗に反するような物で無いのであれば、例えば本名をご利用になっても一応問題はありません」

「例えば、公序良俗に反するような名前をつけたらどうなるのでしょうか」

「とても私の口からお答えすることは出来ません。ああ恐ろしい」


 いったいどんな目に遭ってしまうんだろうか。ID削除とかだとは思うけど。


「本名で登録してる人というのは、現在居たりするんですか?」

「少々お待ちください……人数やどのようなお名前なのかは伏せさせていただきますが、ID登録時に入力していただいた個人情報とアバターネームが合致する方は少数ですが存在いたします。流石に姓か名のどちらかを流用している形ですが」

「ほほー、流石に完全にフルネームでの登録者はいないですよね?」

「いえ、その……数人存在いたします」

「えっ!?」


 なんというツワモノ。歴戦の勇士かなにかでしょうか。

 敢えて本名を使うことによって逆に迷彩を仕掛けているのでしょうか? いや、どうだろう。

 適当命名ココに極まれり、といった風潮なのかもしれない。


 むしろ鉄板命名? 真似はしたくありません。


 私は流石に本名の流用はするつもりがないので、適当に思いついた名前を使用することにしました。


 その名も『フワモ』です。重複チェックには合格いたしました。

 文字数少なかったからチョット不安でしたが良かった良かった。


 あー由来ですか。ご想像の通りだとは思われますが説明させていただきますと、深く考えると逆に決まらないのではないかという思考の元に、先日までプレイしていたVRゲームのイメージからパッと連想できた単語よりノリで引用したものですね。ふわもこ。単純は正義。


「はい……フワモ様ですね。名前の登録が完了いたしました」


 アバターネームを『システマ』さんにつげると数秒後に返答が。有能。


 次は種族ですが、名前を考えているときに流れでスパっと決めてしまいました。

 そうです、当たり前ですよね獣人です獣人! 狐人にすることにしました!


 お耳と尻尾がふんわりです。セルフでサワサワ出来るはず。


 自らの尻尾を触ることによってフワニウム(柔軟的毛皮存在成分)を補充するのです。

 人様にご迷惑をかけないで済む素晴らしい方法です(?)


 全くもって公序良俗に反さないですね! 全然いかがわしくないですよ?


 あとは髪の毛の色を耳やシッポに合わせて、黄色の様な金色のような色に設定して外見は終了!

 うーん誰だコレ。私だ。


「狐人ですね。ステータスの種族特性は幸運度と魔力と器用さが高く、筋力や持久力に少々難がありますが宜しいですか?」

「各ステータスの、大雑把な説明などしていただけると助かります」

「はい、では狐人を選択したことによって影響の出た、五つのステータスについてご説明させていただきます」


 種族特性というのがイマイチ良く分からなかったので、細かい話を『システマ』さんに聞いてみることにしました。

 いまだアバター作成でゲームを開始できていないのは良いのだろうか、時間掛かりすぎじゃないか、とも思うのですが、今聞いておかないと絶対後で「わからなーい!」となるのでこの説明に掛かる時間は必要経費なのです。


 すでに『システマ』さんとあれこれ会話し始めてから、体感20分ほど経っていると思うんですが。


「まず幸運度からご説明いたします」

「そのまま運の良さ、みたいなものかなーという認識があるのですが、どうなのでしょうか?」

「はい、概ね間違ってはおりません。魔物との戦闘や素材入手、NPCとの会話など様々な事柄に対する潜在的な判定で、有利になる可能性が高くなるステータスです」

「えーと、つまりは?」

「高いと色々とお徳です」

「把握いたしました」


 なくても良いけどあったほうがいいよね! というステータスかな?

 現実の私のほうはというと幸運度大分低いと思いますけどね。いや、このゲームのメールが着ただけでもマシなのかな? うんポジティブポジティブ。


「次に魔力ですが、その名の通り様々な魔法を扱う技術や、魔力を扱う技能全般に関するステータスです」

「魔法はなんとなく理解できるのですが魔力を扱う技能、というのはいったいなんでしょう?」

「そうですね。物を作ったり特定の道具を使用したりする際に、キャラ毎に決められたポイント等を消費して判定を行うのです。その際の判定が有利になります」

「頭脳派な器用さみたいなものでしょうか?」

「大体あっています」

「ファジーですね!」


 AIなのに噛み砕いて説明してくれるのがなんとも頼もしい。やっぱりいるんでは? 中の人。


「次は器用さですが、魔力をつかわないものを作ったり、特定の道具を使用するときに判定が有利になります。他には手先の技術を要する武器の使用条件などにもなっておりますね。生産の作成物によっては魔力と器用さ両方が必要なものもありますので、アレコレと一概には言えません」

「道具を揃えて物理で作ればいい、的な感じですか?」

「グッドです」

「オーケーです!」


 むちゃくちゃ砕けてきた。こんなに気がきいてフランクにお話できる人とココでお別れだなんて寂しいことです。


 ゲーム内の住人サン達もこんな感じでファンキーなのでしょうか。

 いや流石に無いだろう。と思いたい。


「筋力や持久力はそのままの意味ですね。重いものが持ち上がらなかったり、様々な行動を続けて行っているとスタミナが切れ息切れして体が上手く動かせなくなります」

「鍛えたりすれば苦手分野のその二つの能力も向上したりするのでしょうか?」

「魔物との戦闘や生産、NPCを通じた依頼などをこなして経験を積むと徐々に成長していきますね」

「じゃあ、極めればムッキムキの狐人になれたりするんですか」

「その質問の答えになるかは分かりませんが、個人的にはノーサンキューとお答えいたしますフワモ様」

「ぐわー手厳しい」


 いやマッチョ狐人になるつもりはないのですが、ノリで聞いてみたらツッコミが帰ってきました。なんだろうこの一体感。アバター作成だけで満足してしまいそうです。


 まだ始まってすらいないのですが。


「物を作ったり植物を育てたりするつもりなのですが問題ないでしょうか? 話を聞いている分には大丈夫かな、とも思うのですがご意見をお聞きしたいです」

「狐人は器用さや魔力は問題なくありますので、生産や魔法による戦闘を行うスタイルが向いております」

「よかった、問題なさそうですね」


 見た目のかわいさで選んだ狐人でしたが、プレイスタイルとの齟齬もなくオーケーサインが出されました。


「では最後にステータスボーナスを選んで決定してください」

「そのボーナスを選ぶ、というのは?」

「噛み砕いて申しますと、種族の決められた特性ではなく貴方のアバターがもつ『得意ステータス』を決定する作業です」

「つまり?」

「私ぃ 実はぁ コレが得意なんだぁ と言った感じのアレです」

「アレですか!」


 表情を動かさずキリっとした表情で此方を向きつつそんな発言。


 もう『システマ』の姉御って呼んでいいですか。

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― 新着の感想 ―
システマさん……中の人いるよね( ̄▽ ̄;)(笑) 人格モデルが居たのかな?
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