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241 自分 の 称号 確認です!

激しく確認作業。

暫くはフワモさん解体新書のお時間になりそう。


ちょっと更新時間が無くて短めです。ご容赦を(平伏

 今後の予定を決め、路地裏から移動を開始した私はギルド前の混雑を華麗にとは行かないまでも、大分昔よりはましな感じで通り抜けることに成功。


 そのまま中央通りの端っこを南下して、国営図書館前まで到着します。


 よーし取り合えず、入り口近くに設置されている石造りの円形植え込みベンチは、図書館を訪れる人達から目立ってしまうという理由からスルーして、逆に確実と言っても過言ではない程に人との接触が少ないであろう事が予想できる、入り口正面より脇へと離れた場所にある、同形状のベンチの方を利用する事にします。


 多分ですが、訪れた方々が休憩その他に利用できる様に、出入口周辺に複数設置してある物だと思われます。

 その辺で立ったまま確認作業をする羽目にならないのは、私的には非常にありがたいですね。


 近くに人が居ないか確認しつつ国営図書館の正面広場を移動している最中、何となーく図書館内部を覗いてみたのですが、なにやら先日とは比べ物にならない位の利用者が視界に映ります。


 ふむー? 何時の間に図書館がこんな人気スポットになったのでしょうか。

 読書の大切さが見直されて、皆さん同時多発読書テロを敢行なさっているのでしょうか。

 

 いやいや、待てよ?

 もしかしたら、皆さん明日開催される予定のイベントに向けて、何かしら必要な情報を得る為にお勉強中なのかも!


 流れに逆らわず、私も真似して行動した方が良いのかもしれませんがここは我慢。


 何はともあれ、今の私が第一にやらねばならぬ事といえば、今までプレイしてきた遍歴の中に多数あるはずである、数々の物事に対して行う確認作業です。


 絶対に思い出せない事柄も出てくると思いますが、そこはご愛嬌と言う事で一つハッハッハスミマセンネ。


 誰にとも無く謝罪の言葉を脳内で発しつつ、図書館内部で数人単位で固まってなにやら本を確認している人達からぱっと視線を外し、小さい白い花が咲いた植え込みや、緑化目的で植えられているのであろう樹木が傍にある、図書館出入口よりも大分脇に設置された、静かなスペースに移動を終えます。


 うんうん良いね、ココなら落ち着いて色々確認出来そうです。


 もしも、考え込んで意識を脳内世界へ飛ばしても、ココならば他の人の迷惑にならないでしょうから、物凄く安心なプレイスです。


 ヨイショと小声で掛け声を上げ、肩に提げていたポーション入り鞄をベンチの上へ下ろしまして、ついでに胸部分にくっ付いているコーメェも、ペリっと両手で剥がして荷物の横に寝かせます。

 ペリっと剥がされたのに無意識で気が付いたのか、何やらベンチの上で四肢を動かしながらポヨポヨ蠢いているコーメェの動きが面白い。


 その後、尻尾を植え込みに突っ込まない様に気をつけながら、自分のお尻もベンチの上へと下ろし、ホッと一息。


 はー! やっとゆっくり休憩できそうです。

 いや休憩しちゃ駄目なのか、今から大事な確認作業だ!


 それにしても……VR世界での行動とは言え、大量の荷物を所持しながら長い距離を移動するのは精神的に疲れますね。筋力とか凄い成長してそう。荷物運ぶだけで成長するのかは判りませんけれど。多分?


 身体を解す感じでウーンと伸びをして、グリグリと首や肩の関節部分を動かしてストレッチをしていると、そんな私の横で気持ち良さそうに寝息を立てていたコーメェが、ゴロリと寝返りをうってお腹を上にした今にも転がって行きそうな不安定な状態に。


 そんな状態でも、器用にバランスを取って安らかな寝息を立てているコーメェ……えーと。

 流石にその体勢は危ないのではなかろうか。転がり落ちちゃうよ?


 落ちる前にグワシ! と両手でコーメェのわき腹を挟んで掴み、そっとひっくり返して四肢を下に向ける安定した状態に戻します。

 あれかな、軽業スキルとかの御蔭で平衡感覚が凄いんだっけ? ホント私よりも全然冒険者向けの強い子だよね。


 動きの落ち着いたコーメェの様子にほっと一安心。

 少し離れた場所から聞こえてきた、ワイワイと会話しながら国営図書館の扉を開いて中へと入って行くパーティっぽい人達を横目に、先ほど決めた自身の称号を確認する作業を開始すべく、メニューを開いて以前行った操作をします。


 えーっと確かココに触れば良いんだよね……よしよし。


 コーメェの称号を確認した時と同じ様に現れた『称号』の項目。

 数回深呼吸をして心を落ち着かせた私は、その項目を右手人差し指でつんつん。


 コーメェの称号確認作業時と同様に出現したメニュー板を前に、何となく両手を合わせて擦り合わせます。さーてさて! 取り合えずは『スキル関連』の称号から確認しましょうか!


 一応見逃しがない様に、上から順番に落ち着いてゆっくり確認しておりますが、予想通りといいますかコーメェの称号を先に確認しておいて良かったと言いましょうかね。


 あれですよ、基本っぽい感じで【初めての○○】みたいな物が多いですね。

 このあたりは定番なのでしょう。多分。

 取り合えず行動してみた! というだけで取得出来てしまうような物でしょうから。


 コーメェが所持している称号と、恐らく内容も同じであろう事が予想される【初めての採取】や【初めての漁業】の項目も確認できます。

 このあたりはよく二人で一緒に行動してるものね。


 他には、まさに私っぽい【初めての調薬】と【初めての革細工】という判りやすい名称の称号も確認できます。

 この辺は流石にコーメェは所持してませんでしたよね。

 と言うことで内容を確認出来ていない部分ですので、詳細をチェックしてみましょう。

 そこまで凄い効果は期待できませんけれども。一応、一応ね?



【初めての調薬】

 初めて素材を用いて調薬をした。

 自作のポーションを自分に消費する際、ポーション効果が微量増加する。



 へー? これは普通に良い効果ではなかろうか? と思うのですが如何でしょうかね。

 物凄い順当に役に立つ感じですよ。


 でも私は……普段から自分で作ったお薬を売り払いまくって所持金を増やすことに専念している感じで、殆ど自分で使用する事が無いですし……あまり称号効果を実感出来ない感じかもしれません。

 あれですね、作業で消費したスタミナを回復する際に自作のお薬を服用していますが、そういう場合に密やかな効果を発揮していたりするのかも。判りづらいよ。


 多分、無くても気が付かないけれどあったらちょっと便利かも? 程度なのかな。

 お次は【初めての革細工】ですね。どれどれ?



【初めての革細工】

 初めて革で生産品を作成した。

 自作の革細工製品を自分で利用する際、補正が微量増加する。



 ははーんなるほど? こういう生産スキルに関した『初めて系称号』は、大体自分で作ったものに対してだけ有利に働く感じの効果で統一されているのかな?

 自給自足プレイをするプレイヤー用って感じかも。


 と言われても、革細工スキルを活用して作った私の自作製品と仰られましても、今現在所持している物はクッション位しかない状態ですけれど。


 クッションの効果が増える? ってどういう感じなんだろう?

 柔らかさとか、手触りとか、そういう部分が普段よりも良く感じられるとか? 駄目だ謎すぎるよ。


 他にはえーっと? 魔法のとか武器スキルのもありますね。

 ええぃ! まずはざっと流れで見てみましょう。数が多くて大変だ!



【初めての付与魔法】

 初めて対象に支援魔法の付与を行った。

 自分に対しての付与効果が微量増加、敵からの劣化効果が微量軽減される。



【初めての風魔法】

 初めて風魔法のアクティブスキルを行使した。

 風魔法に対しての抵抗力が微量増加する。



【初めての棒スキル】

 棒スキルが活性化された状態で魔物を倒した。

 棒での攻撃時、威力補正が微量増加。

 武器受け防御の際、所持武器の耐久度減少量を微量抑える。



【初めての採掘】

 初めて鉱石を採掘した。

 採掘時のスタミナ消費量を微量軽減。



【初めての隠密】

 初めて隠密行動をした。

 魔物への行動隠蔽率が微量増加。



【初めての空中移動】

 初めて器具や魔法を使用せず、空中を一定距離移動した。

 滑空時の補正が微量増加し、着地時ダメージを軽減。

 空中方向転換時の角度調整最大仰角が微量増加。



【初めての従魔】

 初めて従魔を配下に従えた。

 配下に従えた魔物と同系統の魔物からの全攻撃に対して、固定数値でのダメージ減少値を得る。



【初めての農業】

 初めて農作物を収穫した。

 自作作物に対しての効果に微量補正。



【初めての地形戦闘】

 初めて自然の地形を利用して、間接的に魔物を倒した。

 自身に対する地形ダメージを微量軽減。

 移動時の地形効果軽減値が微量増加。



【初めての騎乗】

 初めて騎乗可能生物に乗って移動した。

 騎乗時の攻撃時、ダメージに微量補正。

 騎乗動物に対しての重量負担が微量軽減。



【初めての水泳】

 初めて水泳した。

 水中内での行動ペナルティを微量軽減。

 呼吸カウント量が微量増加し、呼吸ペナルティが微量軽減。



 うへぇー! 数が多いと能力の把握が大変だよー!?


 今後も、ドンドン増えていくんだよねコレ?


 果たして私はこの所持している称号群を、全部の効果を脳内ですり合せて組み合わせ、有効に活用する事が出来るのだろうか。正直言って100%不安しかない。何時も通り一番信用できないのは自分です。


 そもそも、イベントに関して何かしら有利に働くかも? という考えや、今後のVRゲーム世界内での生活に対して選択肢を増やしたくて称号確認を始めたのだけれど、新しい要素が一気に雪崩れ込んで来て脳内交通整理が大変だよ!

 付近に十字路作りすぎってレベルじゃないよ! 

 碁盤も真っ青な感じのイメージだよ! 脳内予定先生も迷っちゃうよ?


 それにですよ? この大量に表示されている称号達の中にですね?

 何処でどういう手段を用いて入手したのか、全然判らない称号がありますし?

 つまりどういう事なの? バグっていたりしません!?


 いや、ココで運営さんのせいにするのは間違っている!

 私よ! 弱音を吐くのはまだ早い! 最後にこれも残ってるしね!



【初めての騎士棒術改】

 騎士棒術改が活性化された状態で魔物を倒した。

 棒での攻撃時、威力補正が増加。

 武器受け防御の際、所持武器の耐久度減少量を小量抑え、相手の武器耐久度に被害を与える。

 行動阻害攻撃を行使の際、スタミナ消費を軽減し成功率補正を増加。

 棒武器に限り、利き手とは逆の手に装備時、発生するマイナス補正を0に抑える。



 いやーなんだろうね! 色々とついててお得!

 と言うのは置いておくとしまして。

 胡散臭い程度には強くないですかねコレ。カイムさんの胡散臭さと同等程度に。


 だってあれでしょ? 称号って言うのは、例えばですよ?

 プレイヤーの基本能力である『スキルの付け外し』を行っても、つまりこの【騎士棒術改】スキルがスキル欄から消えていても、別枠で残るって事ですよね?


 わざわざ『スキル』と『称号』で分けているって事は、そういう活用方法を模索してくれ、という運営様からの熱い提案ですよね?


 つまり、大した事も無い当然じゃない? と言われそうな予想なのですが、効果のある『初めて系称号』は限り片っ端から入手するのが吉! というのが通説ではなかろうかと思うのです。


 いやまぁ……普通ーに、玄人の間では周知の事実なのかもしれませんけれども!

 私は今まさに、この場所このタイミングで気が付いたんですもの! 許して欲しい!


 でもこれって……入手する際にスキル取得が必要な称号も見た感じ多そうですし、所有習得P量との兼ね合いもある筈ですので、無理矢理普段使わないスキルを適当に習得して、称号ゲットをするのも厳しいのかな。


 スキルを持っていなくても取得できている称号は別として、スキル取得が必要な称号に対しては、自分に必要そうなスキルと称号のセットをじっくり考え、選んで覚える必要性がありますね。


 私としては、貰えるならばどんな物でもドントコイ! のある意味で悟りをひらいた、来る者拒まず去る者に謝罪の精神で、このVR幻想世界を強く楽しく逞しく姑息に生きて行こうと常々思っておりますが。

 楽しく暮らせるならば良しです。まぁ何事も程ほどで行きたいと言う持論。


 平穏無事にVR世界を生きてゆきたい、と両目を閉じて強く願い、ほぼ無意識でコーメェの背中をもんでトリップしていた事に何とか気が付いた私。


 おっとあぶないぜ! また称号確認作業の筈が、VR世界での生き方へと思考が飛びそうになりました。気をつけねば! しっかりしろ自分!


 さて、勢いをつけて残りを消化しましょう、時間が勿体無いですし!

 次はコーメェの時にも変テコな称号が沢山あった『特殊その他』の部分です!

※ 追記 ※

ご指摘いただいた誤字を修正いたしました!


※ 2018.03.09 追記 ※

次話更新に関してのお知らせを活動報告の方に書きました。

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