表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
201/256

198 金髪 くるくる くーるくる

根は良い人。

つまりは金髪縦ロール。

 カイムさんさんから明かされた驚愕の事実に対して、心構えの出来ていなかった私は驚きの声を上げてしまいました。

 そりゃ普通そうですよね? 私がおかしい訳ではない筈。

 お客様って言っていたから何かこう、普通に私に対して何かしら用事のある方が、居場所を探していたりする可能性の方を想像するのが普通な筈ですし。ですよね?


 とりあえず、カイムさんが黒ローブの人の肩をポンポンと叩いて起き上がらせているのを、半ば思考放棄した状態で眺めておりますと。


 ラティアちゃんが笑顔でこちらに来て『フワモおねえちゃん! おはよー!』と言いつつ、ギュッと体当たり気味に私の尻尾へ抱きついているのを横目で確認。


 うんおはようラティアちゃん。

 あれだね、こんな事態に陥っていなければ、もっと落ち着いてキャッキャウフフ出来たんだけどね。


 メェを一旦ベンチの上へと置いて、何時も通り心を落ち着かせるために、ラティアちゃんの頭頂部を右手で優しくソフトに撫で撫でする事にします。うむうむ……素晴らしい。


 そんな事をしつつ、何やら会話しているカイムさんと黒ローブの人を眺めていますと、どうやら大分落ち着いた様子の黒ローブさんが、その目深に被っていたフードを後ろに跳ね除けて再度その場で腰を折るように私に頭を下げました。


 うん、それでですね、先ほどから不思議に思っていたのですが。

 何故に初めて出会ったタイミングで最初の行動が、全力謝罪なのでしょうか。


 未だ事態が把握できず首を傾げておりますと。

 私の尻尾と戯れつつ、ラティアちゃんがこう私に教えてくれたのでした。


「えっとね! そのおねえちゃん とうさつのひと? なんだって!」

「……ほほぅ『とうさつのひと』ねぇ……ふむふむ……『盗撮の人』!?」


 ラティアちゃんの発言を脳内で反芻し思考すること10秒程。

 えー待ってねつまりはアレですか?


 以前カイムさんが茂みの裏で私とラティアちゃんがキャッキャウフフ! している光景を隠れてこっそり見詰めていた、物凄い笑顔な凄まじく怪しい人を発見した、とか言っていた時の人ですかね?


 そう言われて改めて、フードを外して腰を90度で曲げたまま『本当に、本当にこの度は真に申し訳ない事を! 何卒ご容赦を!』とか何とか色々仰っている方を再確認します。


 見た目は普通……普通なのだろうか。いや普通じゃないかも?

 悪い意味では無くて、なんだろう、こう……煌びやか?


 物凄いキラキラな金髪でクルックルで見た目がファンタジー的な良家のお嬢様ー! な雰囲気の格好なんですよね。


 あれです、お姫様っぽいというかなんと言うか。

 こう、絵本で見かける様な姫様っていう趣ですね。


 こういうファンタジー要素満載なVRゲームだと、こういう見た目のアバターも中々良いですね。


 身につけている装備としては、武器っぽいものを所持しておられませんので良く判らないですが、腰の辺りに先端に石が填め込まれた短い棒の様な物が差し込まれてます。


 魔法の杖とかかな?

 となると魔法使いっぽいプレイヤーさんなのかも。


 等と、特に謝罪内容とは関係ない事を考えつつ、目の前の金髪さん……確か『キサラ』さんだったかな? の事をいろいろな角度から眺めて確認作業をしておりますと。


 興味深そうに私とキサラさんを交互に眺めながら、事の次第を見守っていたカイムさん。

 アゴの辺りに手を当てつつ歩み寄ってきて、キサラさんを眺めながら私に耳打ちする感じでこう言ったのです。


「それでじゃ……本人としては本当に出来心と言うか手癖と言うか、そんな風で悪気は無かったらしくての。ラティアちゃんにも今と同じ様にしっかりと謝罪しておったんで、ラティアちゃんの意思を汲んで、あの時の事は水に流そう! という方向でこちらは決まったんじゃが」

「なるほど……それで、この今現在の状況は何事なんでしょうか?」

「いや、もう一人の当事者であるお主にも直接謝罪したい! と言う事でこんな状況になっとるんじゃな……ほれほれ焦らさず許すか許さないか、どちらか決めて伝えてやると良いぞぃ! つまり断罪の時間じゃな!」


 その表現止めていただきたいのですが!? っていうかうわぁー! そっかぁーそれでかぁ……そうやって色々と極まっている状態で待っていたタイミングで、こうやって突然私が隣にログインして来たから……驚いてそのままの流れで、出会って1秒即謝罪体勢! になっちゃったのかな。


 いやいや、でも私の方は別に何とも思っていないので大丈夫なんですけど!?

 むしろ完全に未遂だったというお話を、システマさんからもう伺ってしまっていますし……例の結構重篤な警告メッセージもキサラさんに届けられた筈ですからね。


 でもこうやって、本人が直接謝罪に来て平謝りしてくれている今の状況は、今後ラティアちゃんと一緒にキャッキャウフフ活動をする際にも安心出来る! と言う点では良かったというべきなのでしょうか。


 それに、このままの流れで謝罪地獄に突入してしまうと、ポーションを作る時間がなくなってしまいますし。というかアレですね、謝罪される方にまわるのは何とも……心が落ち着かないというか。謝罪されなれていないというか。慣れてたらソレはソレでどうなの? って事もありますけど。


 現在の状況とは余り関係の無い事を考えながら、キサラさんの肩をポンと一度叩いて顔を上げてもらい、大丈夫です私は特に気にしていないのでご安心下さい! といった現在の心境をしっかり伝えますと。


 お辞儀の角度のまま伏せた顔を前に向けた体勢で、私の顔を凝視したまま……数秒硬直したキサラさん。

 その後、気が抜けたように『はふぅー……』と息を吐くと……フラフラと膝を折ってその場に座り込んでしまいました。


「……ああー! よ、良かったぁ! ずっと気になってて!」

「あーえーっとその? だ、大丈夫ですか!?」


 本気で涙目になっている状態のキサラさんから、物凄い笑顔な状態で『大丈夫です! ありがとう!』という返答が帰ってきました。そんな状態になる程に罪の意識に苛まれていたとは。

 まぁ次になにか警告を受けたら、このゲームをプレイできなくなると言うのは……ある意味強烈なプレッシャーだったのかもしれませんけど。


 あれ、でもこうやって私がキサラさんからの謝罪を受け入れたこの状態って、届いた警告の効力はどうなるんだろ? 起訴取り下げみたいな感じで無かった事になるのかな?

 そのままだとしても、今後キサラさんが何も危ない事をしなければ大丈夫でしょうかね。この雰囲気だと問題は無さそうですし。


 一応ですが、先ほど私が座っていた近くのベンチにヨロヨロと移動してドサリと腰を下ろしたキサラさんに近寄って、例の『茂みの裏で凄い笑顔事件』について詳しく聞く事にしました。和解? したとは言え、事の顛末は聞いておいたほうが良いよね。


 そして聞いた話の内容を、ええまぁ……掻い摘んで説明いたしますと。

 そりゃもう、内容は非常に判りやすく納得できるもので。


 まぁあれです『ラティアちゃん可愛い写真撮影したい!』というこの一言で終了する訳で。うんうん判りますよ。その点では私もキサラさんと同じ意見ですね。笑顔で意気投合できますよ本当。


 ただあれでしょうね、その時に行使した方法が隠れて撮影しようとする盗撮まがいの手段だった、という所が滑り込んでもアウト! な理由だった訳ですからね。


 という事で、今後は公園でアレコレする場合は人の視界に入る場所で、完全なオープン状態を維持して行動するように! という方針で行く事に決定されました。私とキサラさんの二人の合意で。


 そうですよ、隠れるのが駄目なんですよ隠れるのが。


 ラティアちゃんと遊びたいのなら、正々堂々と正面から乗り込んで笑顔で挑みかかれば良いんですよ。むしろラティアちゃん親衛隊としてこれからも活動して下さい! という姿勢と勢いで。


 その後、私に事情を説明し終わったからなのか……非常に晴れやかな表情になったキサラさんから、友達から是非宜しくお願いします! という事で、改めてその場で自己紹介した後にフレンド登録要請? という初体験な物が送られてきましてですね。


 しかも相互に登録する訳ではなくて、一方的に『私がキサラさんを登録する』という形になったという。何故にこんな事に。そんなにお高く留まっているつもりは無いのですけれど!? フレンドリーに接していただけた方が色々と助かるのですが。


 そんな私の心に蔓延る思惑を知らずに、キサラさん曰くは『フワモさんに私から声をかけるなんてとんでもない! 何かありましたら、そちらから是非声をかけてくだされば!』という事らしいですけれど。

 別に気にしないのになぁ……本人がソレで良いというなら良いんですけれど。

 

 えーこれで、キサラさんの簡単な動向が私のコミュニティメニューから確認出来る様になった、という事らしいですが詳しく判りません。あとで確認せねばなりませんね。


 何だかキサラさんが言うには『私で何かお役に立てそうな事が有りましたら、気軽にご一報くださいねフワモさん!』という事でした……えー、気軽にですか? ……難易度高いぞぉ!?


 っていうかですね? キサラさんて絶対リアルで年上の方ですよね? 私に対してずーっと敬語なのが恐縮すぎて困るんですけどぉ!?


 ……でもなんだか、当の本人であるキサラさんはフレンド登録後に笑顔かつ満足げな表情を浮かべていたので……コレはコレで良いのでしょうか。大団円なんでしょうか。えーなんだろうか、落ち着かない気分ではあります。


 その後、身につけていた黒フードのローブをバサリと脱ぎ捨てて、晴れやかな表情を浮かべて『それでは失礼します!』と宣言したキサラさん。


 移動中にこちらを何度も振り返ってペコペコお辞儀をしつつ、非常に腰の低い雰囲気で公園を離れていくその背中を三人と一匹で見送る事に。動きが俊敏かつテンションが高い。元気だなぁ……うん。


 でも出会った時とは比べられない程に、なんだかすっかり笑顔に。

 一応ハッピーエンドなのでしょうか。うん、バッドエンドよりは良いよね。


 風になびく長く伸びた金髪も、陽光に照らされ輝いて見えるほど。

 迸るオーラが先ほどと真逆な、パーフェクトフォームの金髪お嬢様状態。あれが普段の状態なのかな。


 そんなキサラさんの姿が建物の影に隠れて、完全にその姿が見えなくなるまで手を振って見送りまして。うーんなんだろう、何故か私の方が少々疲れてしまいましたよ。気遣われ疲労でしょうか。もっと雑に扱っていただいた方が楽ですね。


 よしそれでは改めて、と私の尻尾にくっ付いたままのラティアちゃんに笑顔でご挨拶をしまして……そうそうメェをラティアちゃんに紹介してあげないとね! きっと気に入ってくれる筈!


 ラティアちゃんを連れて、ベンチの上でマッタリと大人しく毛玉になっているメェを持ち上げ、私の手に挟まっている毛玉を不思議そうに眺めているラティアちゃんに差し出します。


「ラティアちゃん、ほらこの子が私の相棒! メェっていう生き物なんだよー」

「めぇー? わっわっ! ふわふわしてあったかいー!」


 首を傾げて私とメェを交互に見ていたラティアちゃん……私の手からそーっとメェを受け取って……最初は恐る恐ると言った様子でその柔らかい毛を触っていましたが、すぐさまその柔らかさに感動したらしく、物凄い笑顔でメェの背中に頬っぺたをグリグリし始めました。


 そしてラティアちゃんの腕の中で、何やら誇らしげに私を見上げているメェ。

 うん、何時も通り君は自分の柔らかさに自信満々だね。良いぞ!


 あー素晴らしい、んー可愛いものと可愛いものが合わさって即ち最強です。


 そりゃーもう、キサラさんがキャッキャウフフしている光景をこっそりと写真に取りたい! と思わず無意識に行動してしまった理由も、ラティアちゃんを見ていると非常に良く判りますね。


 そして小柄なラティアちゃんが、ボールサイズのメェを抱きかかえるとですね? 双方のサイズも相まって……こう何だろうか非常にピッタリと収まっている感じがして言葉に表現できないのですが、そりゃもう素晴らしい。その存在が尊い。見ているだけでライフ回復しそう。


 私の横でその光景を見ていたカイムさんも、非常に良い笑顔を浮かべております。

 うん、喋らないで大人しく笑顔で立っているだけなら、普通ーの優しげなオジイチャンなんですけどねぇカイムさんも。


 喋ったり動き始めると、胡散臭さが勝るというかなんと言うか。失礼な物言い。


 ラティアちゃんが、すっかりメェの肌触りを気に入ってしまったので……そのままメェをその腕の中に預けたまま、一緒に何時ものポーション作成場所である公園の休憩所へと移動する事にします。


 先ほどの謝罪事件で大分時間を消費してしまいましたし、急いでポーションを作成してしまいませんとマズイですからね。


 そういう感じでラティアちゃんと並んで移動していたのですが、メェをその両腕でギュッと抱きかかえた状態で、ラティアちゃんが私を見上げながらこう言ったのでした。


「そうだ! このこのおなまえは なんていうの? フワモおねえちゃん!」

「名前……あっ!?」


 フワフワのメェの背中に頬っぺたをくっつけつつ、私を見上げて可愛く首をかしげているラティアちゃん可愛い、じゃなくてラティアちゃんのメェに対する鋭い言葉で、私のポンコツ脳に強力な電撃が走ります。


 つまりはですね。

 すっかりメェにお名前をつけるという大事な儀式を忘れていたという事実。


 だって色々忙しかったんですもの!

 メェだって許してくれる筈、だと思う!


 あはは、と乾いた笑いを発生させつつメェの顔を覗き込んでみますと。

 メェが『やっと思い出した?』という感じの表情で私を見上げておりました。


 うんそう今思い出したの。命名の儀が終わっていない事を。

 

「えっと、まだ名前つけてないんだ……」

「そうなんだぁ じゃあこのこは おんなのこ? それともー おとこのこかなぁ?」

「あっ! えーっとうーんと?」


 再度メェに顔を向けて……女の子? と尋ねてみますと数度首を振られました。と言う事は男の子でいいのかね。うむうむそうだよね、やっぱり色々と無謀で元気な行動が多かったし男の子だよね。


 確認するようにメェに視線を向けると、一度力強く頷きました。うむ。

 

「この子は男の子だって!」

「そっかー じゃあ かっこいいおなまえ つけてあげないとね!」

「うん、そうだねー」


 メェのご主人様である私よりも気が利くラティアちゃん凄い。

 いや私が駄目駄目すぎるのであろうか。


 知りたくなかった現実。

 うん、後で頑張って考えてお名前をつけてあげるから待っているのだ!


 そんなこんなで休憩所についた私達は、何時も通りポーション作成に精を出すのでありました。今日もラティアちゃんにポーションの瓶詰めや水汲みを手伝ってもらったりしましたよ!


 しかも、お供の様にラティアちゃんの後ろに付いて行っていたメェの背中に、水を入れたビーカーをスポリ……と置いて一気に数個運ぶという、非常に素晴らしい方法を編み出したりしたのです。


 いやー、やはり相棒はナイスだね。

 ポーション瓶で実験しておいた甲斐があったという物です。


 今日はライフポーションしか作るものが無かったので、ポコ豆を摘みながらラティアちゃんやカイムさんと会話しつつ、のんびり作業していてもあっという間に終了してしまいました。


 私も、もう駆け出し調薬師は卒業で、見習いを名乗れる位まで手馴れてきましたでしょうかね?


 それになんと、今の所ポーション作成失敗率0%という状態を維持しておりますよ!

 無駄なこだわりっぽいですけど!


 でもモチベーションと言う意味で言えば、こだわりは大事ですよね!

 単に高難易度のポーション作ってないだけっていう話でもありますが。


 つまりは魔素迷宮でゲットした【薬効ゴケ】は、今の所アイテムボックスの肥やしになっているということです。というか、このアイテムを有効活用する方法を後でメディカさんに質問しておかないと駄目だね。


 そんなこんなで、滞りなくライフポーションの作成を終わらせた私は、もう一つの日課となりつつあるカイムさんの棒術指南を受ける事になりました。

 実戦で魔物相手にボコボコしなくても、こうやって腕の良い教官に教わったりしてもスキルレベルは上がる物らしいですよ。実戦に比べると緩やかな成長度合いらしいですが。


 一緒にポーション作成作業を進めていたからか、すっかり仲良し同士になったメェを足元に連れたラティアちゃん、私と一緒に細い棒切れをブンブン振って笑顔でこちらを見上げてきています。


 うんナイス棒攻撃! 将来は私と同じ棒スキルをゲットだね!


 棒術指南を終わらせた私は、もしかしたら棒スキルが上がっているかなー何て思いスキル欄を確認してみましたが……残念ながら上昇しておりませんでした。くっ中々上がりませんね!


 やっぱり実戦もある程度こなしていかないと、伸びが悪いのか。

 いや、戦闘用スキルだしゆっくりでいいかな。


 基本的に私が優先して育てたいのは、生産系のスキルだしね。


 よーし、それでは作成したポーションを急いで売りに行く事にしましょう。

 今日は時間があまり無いので、カイムさんとラティアちゃんのお二人とは、ココでお別れする事にしました。今度時間が取れた時にでもまたゆっくりとね!


 メェをラティアちゃんから受け取った私は、公園から出発する私を見送ってくれている二人に手を振り返しつつ、少々早足でメディカさんのお店へと向かう事にします。


 ポーション買取してもらったら、覚えているうちに【薬効ゴケ】についての知識を授けていただきませんとね! 後回しにしたら忘れちゃうと思うし!

※ 待ち合わせ場所での ある5人パーティの会話 ※


魔法使い「ハル、アズサ! お待たせ!」


鈍器「おっキサラー! やっほー!」


弓「久しぶり! それで……大事な用事っていうのは終わったの?」


魔法使い「うん、さっき終わった! 色々と心配かけてごめんね!」


鈍器「やっとこれで一緒に冒険できるねー」


魔法使い「確か……今は山岳の方にある魔素迷宮に通ってるんだっけ?」


弓「ええそうよ、途中に居るゴーレムが魔法無しだと倒すの大変だったんだから!」


魔法使い「えへへ、ごめんね? でももう大丈夫!」


剣「おまたせーポーション買って来たー」


盾「まったく、事前に準備しとけって毎度いってるだろケンヤ」


剣「わりぃわりぃジュンジ、つい面倒で後回しにな」


魔法使い「ケンヤ、ジュンジ、お久しぶり!」


剣「おっす! ……でだ? 詳しくは聞かないけれどもう大丈夫、なのか?」


盾「何やら深刻な感じだったんだろう?」


魔法使い「うん、もう大丈夫!」


剣「よっしゃ、それなら良いんだ! んじゃ今日も魔素迷宮へゴーだな!」


一同「「「「おー!」」」」


鈍器「そうそう、魔素迷宮で思い出した! 山岳でねーすっごいフワフワな尻尾の狐っ娘にであったんだよー!」


魔法使い「いいなぁー! お話とかしたの?」


鈍器「うんちょっとだけね! でね、動きが小動物っぽいって言う感じで!」


弓「ほらそこ、ふわふわ談義してないで出発するわよ」


魔法使い&鈍器「はーい!」


魔法使い「……ふわふわ尻尾といえば、フワモさんの尻尾も凄いんだよね……今度触らせてもらえないかなぁ……だめだめ、そんな事だからあんな事しちゃうのよ私……!」


弓「何をブツブツいってるの?」


魔法使い「あっうん、なんでもない! 早く行こ!」


弓「え、ええ判ったわ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ