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118 色んな魔法の 使い方 と メルティアさん

あれ、本読んでいないぞ?(想定内

 リアさんから貰った【緑石のペンダント】の便利な能力に感心しつつ、そういえば先ほどアルシェさんが仰っていた妙な単語? が気になったのでその事について聞いて見ることにしました。


 言葉の印象から察するに、何かしらの魔法に関する物だと言う事は何となく判りましたけど。


 ペンダントをムニムニと右手の人差し指で突っつきつつ『中々凄そうな装備品ですねぇ』等と、左手でアゴのあたりを擦りながら呟いているアルシェさんに、さっき私の身体をペタペタ触って何を確認していたのか確認して見ます。

 

「ああ、えっとですね、装飾品や魔石等に特殊な手順を踏んで魔法のスキル効果を封入する、という事が出来るのですよ!」

「なんと! 魔道具の燃料とか魔法の触媒だけじゃなくてそんな使い方があるんですか!」

「費用対効果があまりよろしくないし、そもそもその魔法アイテムを作っている人が少ないので、常備している方はあまり居ないのですけどね」


 何故に使っている人や作っている方が少ないのかな、と思って聞いてみたところ。


 基本的に大体そういった魔法封入系アイテムは使い捨ての物が多いということでした。

 魔石を使用したものだと、一度効果が発動すると綺麗サッパリ壊れてなくなってしまうとか。

 うむぅ便利さの代償ですかね。


 装飾品でも部品の交換が必要になったり、品質が大幅に削れてしまうとか。世知辛い。

 それなら特殊効果がついた装備品を用意した方が。となってしまうようです。納得納得。


 それで、先ほどアルシェさんが呟いていた『遅延魔法』というのは、その名の通り遅れて発動する魔法スキル? みたいです。色々と属性の種類がある魔法ですが、活用方も沢山有るのですねぇ……


 そこにカスタマイズまで絡んでくるとなると、もう非常にややこしくなってきます。

 紙か何かにきっちりと手順とか記入して弄らないと失敗必至ですね。


 換気扇っぽい魔法を作ろうと思っている私も、その辺は注意していかないと駄目でしょう!


 もう一つの『条件発動』の方も、そのままの意味で何かしら決まった状況になった時、勝手に効果を発動するように設定された魔法スキルらしいですね。


 アルシェさんが最初に疑っていたのは『接触時に発動』する系等の装備や魔石の関与だったらしいです。アルシェさんは【魔法感知】というスキルをお持ちと云う事で、何かしらの魔法効果が発動したかどうか、という物を調べたりするのが得意だとか。漫画の名探偵っぽい。


 でも、そういった魔法っぽいアイテムというのは中々心をくすぐる物がありますね。

 なんて思っていたらアルシェさんから思いがけない提案が。


「もし魔法封入アイテムに興味があるのでしたら、今度封入方法をお教えいたしましょうか?」

「ええ!? アルシェさん作れるんですか!?」

「勿論ですよ! こう見えてもエルフですからね! ドンと来いデス!」


 私の驚いた顔にご満悦なアルシェさん、微妙に迫力のないドヤ顔でニヤリとしつつ、ドンというよりはポフっという感じでコブシを胸に当てておられます。私より小さいので威圧感ゼロです。


 ありがたいお申し出でしたので、山岳地帯から戻ってきた後にアルシェさんのお時間が取れそうなタイミングで、封入方法を教えていただく事にしました。


 魔力を流す感覚が判っていれば、そこまで難しい方法ではないので大丈夫です! 等と仰っていましたが。なんだか話を聴いていると、魔法関連の技術が凄そうな感じなのですよねアルシェさんって。


 私の『難しくない』とアルシェさんの『難しくない』が同水準のランクだと良いのですが。不安だ。


 等と色々魔法についてワイワイ立ち話しておりますと、急にアルシェさんがビクリと身体を震わせて、私の肩越し……丁度真後ろの方へ視線を向けて硬直しました……うん? 何事だろう?


 振り向いて一緒に同じ方向へと視線を向けて見ますと。


 ……ちょっと離れた場所で、見覚えのある黒縁眼鏡の背の高い黒髪の司書さんが……ニッコリ笑顔で口元に人差し指を当てて、此方を見ながら可愛い感じに首を傾げておられます。

 しかし目が笑っておりません。ごめんなさい静かにします。


 不意にアルシェさんと視線があいました。

 お互いどちらからと云う訳でもなく同じタイミングで頷きあいます。無言で心が通じ合う。


 気が付かないうちに声が大きくなっていたようで申し訳無い。うぐぐ。


「メルティア女史がお怒りになっているので静かにしましょう……!」

「はい、静かにしましょう!」


 私達が大人しくなったのを確認した黒髪司書さん……アルシェさんのお言葉を聞くに『メルティア』さんなのかな? ……は一度頷くとクイっと眼鏡の位置を調節して何処かへと行ってしまわれました。お仕事に戻られたのでしょうか。


 二人同時にホッと一息です。

 アルシェさんの反応を鑑みるとあまり怒らせてはいけないお方の様です。


 先日も館内で装備変更してご迷惑をお掛けしたばかりですし……本当にスミマセン。気をつけましょう。

 アルシェさんが他にお探しの本は御座いますかーと聞いてこられましたので、ちょっと一考。


 えーっと他に何か。ああそうそう、昨日調べられなかった魔物と一緒に冒険出来るならその手段を!


「えーっとですね、魔物と一緒にあちこち冒険というか、仲間にする方法を知り」

「はいはい! ご用向き須らく了解いたしました!」


 またもや被り気味でお返事をしてきたアルシェさん、今まで会話していた場所から大きく離れた、大分奥の場所にあった本棚まで踏み台を抱えて移動すると、上のほうから一冊の本を取り出して私に差し出してくださいました。本の表題は『従魔の知識 入門』と書かれております。興味深い。


「こちらの本ならばお望みの知識が記載されていると思います! 魔物と一緒に冒険したい! と云う事は【召喚】スキル取得ではなくて、【調教】や【従魔】の方を選択なさる感じで宜しいんですよね?」

「ふむぅ!? そ、そのスキルの事が簡単に書かれている本とかありますでしょうか!?」


 い、いかん! 読まなければならない本が芋づる式でドンドン増えていく! 想定外です!


 このままでは午前中に山岳地帯へ出発するどころか、普通に読書で今日一日つぶれてしまう勢いなのですが! 予定は未定とは言え非常にまずい!


 私が微妙に焦っている様を微妙に感じ取って下さったのか、アルシェさんが首を傾げつつ有り難いお申し出を提案して下さいました。


「なんでしたら私が口頭で簡単にご説明しましょうか?」

「是非!」


 即答です。お断りする理由なんて前後左右どこを見てもありません。私の脳内も然り。


 立ち話で熱が入ってくると、また声が徐々に大きくなりそうな雰囲気でしたので、本を手に持って読書をするスペースの方へ移動することにしました。ここならばカウンターから見える場所ですので、何かマズイ事を仕出かしそうになったらファルトゥラさんが反応してくれるでしょう。


 二人で一緒に椅子に座り、とりあえず読書は後回しにしてアルシェさんのお話を聴くことに。


「えーっとまずは【召喚】スキルからですね!」

「よろしくお願いします!」


 何かメモ帳の様な物があったら貸して欲しい、と言われましたので一応アルシェさんに確認をとった後にアイテムボックスを開きまして、前回購入したメモとペンを取り出します。


 そこへ、なんだか可愛らしい絵を描き込みつつアルシェさんが説明を開始しました。


「まず【召喚】スキルですが、このスキルは例えば【ラビ】を召喚したいとします。まず下準備で必要なのがラビの魔石です。スキル使用で魔石を一定数消費し【召喚】の魔物リストへ登録する事で、ラビ召喚が可能になります」


 可愛いウサギの絵の横に、小さい石ころが沢山描かれています。ふむふむ。

 確か魔石は数があまり出ませんので、ラビ君を呼ぶだけでも色々と大変そうですね。


「ここで【召喚】の利点なのですが、呼んだ魔物が倒されても全く問題ありません。登録したモンスターは倒れると消えてしまいますが、マナがある限り再度召喚可能です」


 ウサギの絵にバッテンが描かれ、その右に矢印が書かれてもう一度ウサギの絵が。なるほどなるほど。


「それに必要ないときは、召喚を解除してしまえば場所を取る事もありませんので、非常に便利です」

「必要な時に呼んで、町や建物に入る時は帰ってもらうという感じでしょうか」

「はい、その表現で問題ないです」


 ふむふむ、何だか想像と違って……ふれあいが少ない気もしますけれど。ナデナデとか。

 でも、魔物と戦う為に呼び出すという感じなのであれば、コレくらいが普通なのでしょうか。


 大人しいラビ君に抱きついてみたい様な気もするのです。結構柔らかそうなんですよね……

ちょっと早めに投稿。


ええまぁ、活動報告を書きましたので、良ければチラ見して欲しいなという事で(何

少々気になったことがありましたので、それについてです……

いやはや、くだらない内容ですスミマセン。

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