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106 クッション 量産 キノコも 仰山

何時も通りな生産。

 とりあえずミニゲーム開始を受諾する『スタート』のボタンを押す事にしましょう。

 さてさて、どの様な感じでプレイするミニゲームなのでしょうか。


 メニュー板に表示された『スタート』の部分に人差し指で触れると、目の前に長方形の画面っぽい物体が現れました。あれですね、完全にアプリとかで見かける音の出るリズムゲーム風味な見た目をしています。


 そんな事を考えつつ姿勢を正してミニゲームが開始するのを待っていますと、3 2 1 とカウントが始まった後に、画面の上から下に向かって十円玉サイズの○マークが、すーっと流れてくるのを確認しました。

 えーっと、これが下の○に重なったタイミングで……指をビシっと突き刺していけば良いのかな?


 ○が落下してくる速度はそれ程速くありませんでしたので、落ち着いてボタンを押すような感覚でポチポチとタイミングよく押していきます。うん、魔法のポーチの時にプレイしたゲームの時にも表示されていた棒状のゲージが横にあって、それが徐々に上へと上がっていっています。

 ゲージの途中に、ココまで溜めて下さいねーと言わんばかりの矢印が、バーの横に表示されているのが確認できました。あれでしょうか、ノルマラインみたいな。


 一応プレイ方法はこれで正解みたいですが……それにしても音楽系のリズムゲームみたいなのが多いですね。見た目は完全にそれ系統のアプリゲームなのですが、リズムを取る為の音楽が無いのでちょっとボタンを押すタイミングが取り辛いです。


 バックの音楽は、セルフサービスで何とかして下さいという事でしょうか。


 ゲームを始めて二分程度で上から落ちてくる○が停止しました。

 えーっと棒ゲージは……うん、ちゃんと一番上まで溜まってますね。


 これ難易度が高い付与だと凄い事になっちゃうんじゃ……凄い速度で凄い量が上からドバーっと降り注いでいる光景が脳裏に浮かびます。スーパープレイを要求される可能性がありますね。厳しい。


 こういった系統のゲームが苦手な方はどうしているんでしょうか。

 プレイしなくても大丈夫な方法があるのかな。


 未だにこういった生産途中で挟み込まれるミニゲーム系で、大きいミスらしいミスをした事がないので、ミスった場合の詳細は不明なのですが。

 失敗したら生産途中のアイテムが爆散したりはしない……ですよね?


 きっと救済措置的な何かがあると信じて……頼みますよ【黄昏の大神】(プログラム主任)様!


 目の前に表示されていた長方形の画面が消えて、マットの上に置いてあったクッションがピカリと光り輝きます。成功したのかな? そしてどの様な能力がくっ付いたのでしょうか。

 手にとってモフモフっとしてみたのですが、何がどう変化したのか全く持って判りません。


 手触りは良好ですので、ガチガチの石みたいな硬さの猛反発クッションに変化した! という可能性は無さそうで一安心ですけれども……とりあえずアイテムにお名前をつけて仕上げてしまいましょうか!


 んー、これも自分で使う用にするつもりで作りましたし、魔法のポーチの時と同じような紛失しても大丈夫な自分の名前入りクッションにしましょう!


 えーっと……よし! 命名『フワモのクッション』で入力完了です! 判りやすさ爆発!

 それでは早速アイテムボックスへと収納して、クッションの詳細を確認して見ます。


 どれどれ、出来栄えの程はどうでしょうか?


=====================


 アイテム名 【フワモのクッション】

 等級  上質(ハイクオリティ)

 品質 ☆☆☆☆☆【☆】

 破損度 問題無し

 属性 ※物品『物理』 ※柔軟『良好』 ※衝撃吸収『小』

    ※革『良質』 

 付加能力 ※触感『沈静』 ※耐久増加『小』 ※『●●●●』

 効果待機時間 8カウント

 詳細 様々な素材を用いて作成することの出来るクッション。

    素材や製作者の技量により、様々な特殊効果を発揮する。

    形状や大きさは様々。


=====================


 おお、前回のポーチに続いて今回も等級が 上質(ハイクオリティ)ですよ! 嬉しいなー!


 えーっと、魔法の付与でくっ付いた能力はどれでしょうか? あーこの【※耐久増加『小』】というヤツでしょうか? 防具の性能を上げる魔法で付与を試みたので、頑丈になったとか。


 あっ! 品質の所の【☆】マークが一個多めに付いてるみたいな表記になってますね!

 恐らくこれがクッションに付与した魔法の効果でしょう! という事は長持ちするっていう効果なのでしょうかね。

 無難に使いやすい感じの能力で良かったです。


 本当に硬いクッションになったら悲しみに包まれていた所でした。

 お尻の下に敷いて使うクッションがガチガチに硬いとかどうしようもないですよね。


 よーし! 時間も差し迫っておりますし、第二第三のクッションを作っていきましょう!


 既に材料は揃っておりますので、先ほどと同じクッション作成の作業を繰り返すだけです。

 折角ですので完成したクッション達に、各種付与魔法をくっ付ける感じにしてみました!


 丁度4個目のクッションを作った所で、メリアの毛が品切れになってしまいました。結構な量あったと思っていたのですが、流石にコレだけ使うと無くなってしまいますね。

 また今度購入しにジョーンズさんの所へお伺いしましょう!

 まぁこのクッションをエスメラルドさんに買い取りして貰えたら、ですけれど。


 制限時間も1時間を切ってしまいましたので、急いで出来上がった3個のクッションに付与魔法を付けていきます。それぞれに『武器 物理攻撃力増加』と『武器 魔法攻撃力増加』と『武器 風魔法効果付与』の3種を選択してつけてみます。クッションに武器付与魔法をつけるとどんな効果が出るのでしょうか。


 付与選択後に出現したミニゲームも、先ほどとは微妙に毛色の違うものが多かったです。


 『武器 物理攻撃力増加』の付与はボタンを連打してパワーを溜めた後にそれを開放して壁を壊す! みたいな感じの非常に疲れるゲームでした。

 こういうタイプの物なら、先ほどの様なリズムゲームが苦手な人でも大丈夫そうですね。それにしてもボタン連打はあまり得意ではなかったので、ゲームクリアが結構ギリギリになって危なかったですよ!


 『武器 魔法攻撃力増加』のミニゲームは神経衰弱ゲームでした。

 お手つき4回までオッケーな感じで16枚のカードの中から選択してひっくり返す感じでしたけれど、意外と簡単に全部めくる事が出来ました! コレは運も絡んでくるゲームなので安定はしなそうかな?


 もしかしたら、キャラクターの運が高いとなにかしら有利な可能性も否定できません。

 狐人は運のステータスが高いですからね!


 『武器 風魔法効果付与』のミニゲームは、適度にボタンを叩く事によって浮力がかかるボールを、一定の高さに留め続けるといった感じのゲームでした。

 これが意外と難しかった……ボタンを叩きすぎると浮きすぎてレッドゾーンに突入しそうになるし、怖がって手を緩めすぎると地面に落ちてしまいそうになるというジレンマが!

 一応成功する事は出来ましたけれど。


 っていうかミニゲーム関連の種類が多すぎるんですけど! 何でこんなに豊富なんですかね!?


 こんな難易度では、会話しながらアイテム作成とか絶対出来ないんじゃないでしょうか。

 ミニゲームのプロなら可能なのか……私がやると絶対失敗しそうなのでやりませんけど。


 完成したクッションの名称は全部『メリアの毛クッション』にしておきました。エスメラルドさんのお店で売る可能性のあるアイテムですし。

 エスメラルドさんは大丈夫かもしれませんけれど、あまり特徴的な名称にすると胡散臭がられてプレイヤーさんが購入してくれないかもしれません。売り物に作者名とか絶対恥かしくて付けれませんし!


 ちなみにそれぞれに付いた特殊効果は『弾力増加』と『空腹軽減』と『清潔化』の3種でした。

 多分確実に同じ能力が付く訳では無いと思うのですが、この三種類はそこそこ当たり? なのでは無いかと思います。悪い効果が付かなくてホッと一息と言った所です。


 さぁ、クッション作成で余ったなめし革と皮細工キットをアイテムボックスに仕舞いまして、今度は例の毒キノコを加工する作業の開始ですよ!

 早速メディカさんから頂いた【調薬キット】の出番が参りました!


 まずは【赤キノコ毒液】のレシピを確認せねばなりません。スキル欄を開いて【調薬】を選択、ずらりと並んでいるレシピの中から毒液のものを探します。


 さほどスクロールさせる事も無く【赤キノコ毒液】の項目を発見する事に成功いたしました。

 えーっと、作り方はーっと。


 ……うん、基本的にスタミナポーションの作成と変わらない感じです。

 磨り潰して煮込んで抽出して瓶詰めという工程ですね。そのさいに匂いが出るのでしょう。


 あれ、そういえば匂いが出ると言われたので態々生産用スペースを利用しておりますけれど、その赤キノコ精製時に出る匂いを処理する器材はココにあるんでしょうかね? 確認してなかった……


 器材探索をする前に、スペース利用の制限時間を先に確認しておきます。

 結構時間掛かったからちょっと不安です。えーっとあと50分少々ですね。

 これならキノコ液作成も時間内に間に合いそうかな?


 それでは換気扇? っぽい器材があるのかどうか、例の壁に釣り下がっているマニュアルを手にとって確認してみる事にします。えーっと……ドアの上にある板状の物体? が換気扇に相当するみたいですね?


 指定された場所を見上げてみると、確かに薄い板状の物が出入り口上に設置してあります。

 使い方は横に釣り下がっている短い紐を引っ張ると作動するらしいですね。まんま換気扇かな。


 そのままではちょっと手が届かなかったので、椅子を使って紐を引っ張ります。チビっ子の弊害が。

 カチリというスイッチ音がなって、フィーンという何か吸引するような音が聞こえ始めました。

 頬っぺたをその板状の物体に近づけて見ますと……おおおおお! 吸ってる、吸ってますよ!


 コレで換気もバッチリ。果たしてどの様な匂いがこのスペースに充満するのか……今からドキドキです。

 では! 大量に所持している赤キノコを磨り潰す作業を開始しましょう!

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