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101 ヤキソバ 購入 屋台メシ

屋台といえばコレ。

 特に身体が凝っている訳では有りませんが、何となく気分で両手を上に上げてウーンと伸びをしますと、折角噴水前広場に来ていることですので、毎度お馴染みの屋台で買い食いをする事にしました。


 お金はたっぷりあるのですよ、ふふふ!

 頑張れば頑張っただけ稼げる! 生産し甲斐がありますね。


 とりあえず噴水前まで移動しますと、辺りをぐるりと見回します。

 丁度プレイヤー人口が増える時間帯なのか、前回初めてココの露店状況を見たときの様にギッシリとお店が立ち並んでいます。


 あれ、そういえば今現在のリアル時刻ってどれくらいでしたっけ?


 ポーション作成終了時よりちょっと前に、安寧の女神様の神殿にある鐘が鳴るのを聞きましたので……

 アレから移動してー立ち話してーポーション売って……あれ、結構時間経ってたりしません?


 と云うか多分お仕事等してる社会人のプレイヤーさんが、帰宅してログインしてる時間帯って事ですよね。私がお昼寝という惰眠をむさぼって起床したのが夕方5時位で……ゲーム内の時間速度は2倍で経過だから、えーっと結構夜遅い時間になってきてたり?


 んー! これは本格的に安物で良いから時計を購入した方が良いなぁ……


 あれかな、エスメラルドさんのお店になにか良さそうな時計売ってたりしないかな。

 壊れちゃうと大変だからあまり大きさとか気にしないから、とりあえず頑丈さ第一な商品のが良いな。


 メリアの毛でクッション作るつもりでしたし、材料を集めて自分用にまず一つ作って出来栄えを確認できたら、残った毛でクッション作ってエスメラルドさんの所で買い取りお願いしてみよう!

 そのついでに時計を見繕ってもらいましょう。懐の暖かいうちに買い物を済ますのです!


 購入予定を立てていた【調薬キット】はメディカさんのご厚意のお陰で買わずに済みましたし。


 まぁ【革細工】修行中の私が作成したクッションが、通常のお店価格設定ならどの程度のお値段で売れるのかは……ちょっと判りませんけれど。


 町の外で戦闘や採取をしている最中に休憩する場合、結構その辺の地面とか……大き目の石の上とかに腰を下ろしたりする機会が多いですし、ある程度頑丈に作れたクッションなら意外と売れたりするんじゃないかな?


 素材は……ラビの毛皮をなめして加工して、中にメリアの毛を詰めて弾力フンワリで良いかな。


 ちょっと露店で買い食いする前に【革細工】のレシピを確認して、クッションぽい物体があるのかリストを見ましょうか。無ければ初めてのマニュアル作成を敢行する可能性が出てきますね。


 材料はさほど高い物ではありませんでしたし、失敗を恐れずに行ってみましょう!


 再び噴水横に腰を下ろした私は、メニューからスキル欄を開いて【革細工】スキルに設定されている作成物リスト開きます。一番上には毎度お馴染みと云うか、私が初めて作った【革細工】物である【魔法のポーチ】が表示されていますね。


 下のほうを確認して見ますと、ベルトや手袋のような小物が多いみたいです。

 ソレほど種類はないかな? 等と甘く見ていたのですが……これ結構な数のレシピが。


 普通に日用品みたいな感じの製品が多い気がします。

 何に使うんだろうといった感じの物が結構目に付きますね。


 いや、普通の生活で使う分には判るのですが……

 こう祝福の冒険者として使うのか、と聞かれるとちょっと困るような……

 それはそれはノーマルでエブリディでベーシックな感じの品物ばかりで。


 だって手帳カバーとかキーケースとか何に使うんでしょう?

 それっぽいアイテムが存在するって事なのでしょうか。一応作れる様にしておいただけだよ! とか【黄昏の大神】(プログラム主任)様なら言い出しそうで困るんですけど。あ、お財布とかも作れますよ。


 これって材料が大分少量で済むから、多分ですが【革細工】の練習に使ってくださいねーって事なのでしょうか。でも使わない物を大量に作るのもちょっと寂しいですよね。


 あからさまに日用品の項目が並んでいる場所を過ぎて、さらにリストをスクロールさせて行きますと、ありましたクッションのレシピ。

 うん、オーソドックスに四角い形で厚みのあるの座布団みたいな形状の物ですね。


 コレなら結構簡単に作れそうな感じがします。

 別に特殊な効果とか付けなくても良いでしょうし!


 えーっと、とりあえずラビ君達とバトルして、素材となる毛皮を集めなければなりませんね。


 革クッションのレシピと必要素材の確認が無事終わりましたので、メニューを閉じて立ち上がり、今度こそ周囲で良い匂いを発生させている屋台の方へ足を向ける事にします。


 お昼時に前回購入した【オコノミヤキ】を一つ食べたのですが(とても美味しかったです)ある程度時間が経っていますし、そろそろお腹の中から警告アラームが鳴り始める可能性が出てきましたからね……


 人ごみの中であの音をさせるのは、多分聞かれていない可能性のほうが高いとは言え、ちょっと恥かしいですから。お腹の音アラーム設定とかメニューで弄ったり出来ないのかな。


 お腹の虫のお仕事をオフに出来るならオフにしておきたい……

 空腹に気が付かなくて餓死する未来がちょっと見えるのですがね! あはは。


 せめて自分にだけ聞こえる様にするとか、そういう感じの仕様に変更できないでしょうか。無理か。


 ひとまずお腹事情は置いておいて、毎度お馴染み『串焼きお兄さん』が居ないか何時もの場所を確認してみます……わー、いらっしゃいますよ。本当にいつ休憩してるんだろう?


 相変わらず男性のプレイヤーさんが数人並んでいたり、周囲でモグモグと何かを食べている体格の良いお兄さん方が見受けられます。


 何時も通り『串焼きお兄さん』は笑顔で会話しながら何かを調理していますね。

 今度は何を作っているのでしょうか。


 実はアイテムボックスの中には前回購入した【オコノミヤキ】がまだ残っているのですが、お金を持ってしまった私の購買意欲は、その程度では打ち消せはしないのですよ! ふふふふ!


 たまにする無駄遣いって楽しいですよね。流石に自分で稼いだお金限定ですけど。


 何時も通り何を作っているのかだけ先に確認する為に、屋台に近づいて『串焼きお兄さん』の手元を覗こうとしたのですが、丁度屋台横で食事をしている男性プレイヤーさんの手元が見えたので、そちらで確認する事にしよう……と、思ったのですが。


 なんと屋台料理を口に運んでいた、その体格の良い男性プレイヤーさんの方から『お! お嬢さんまた来たのかい?』と声を掛けられてしまいました。

 ……えええ? あれ!? もしかして私の顔覚えられてますか?


 男性の顔を見て数秒。あぁー! この方って私の尻尾が粗相をしてしまったプレイヤーさんだ!


 『今回はヤキソバだぜ!』と言って箸で屋台を指し示す男性プレイヤーさん。

 その手元には紙のお皿に盛られた茶色い麺が山盛り状態。

 凄いソースっぽい香ばしい匂いが漂ってきます。美味しそう!


 わざわざ今日のメニューを教えて下さった男性プレイヤーさんにペコリと頭を下げますと、私もそのヤキソバを購入する為に屋台の列に並ぶ事にしました!


 それにしてもやっぱり女性のプレイヤーさんが全然見当たりません。

 美味しいと思うんだけどなぁ屋台の食事。女性が少ないせいで、ただ並んでいるだけなのに無駄に目立って大変です……


 やっぱり並んでいるプレイヤーさん達全員、私よりも頭二つ位背が高くてどうにも居心地が。


 【革細工】でシークレットブーツみたいなの作れないかな……等と真剣に悩み始めた頃に、列が進んで私の番がまわって来ました。


 何時見ても素早く華麗な手際で料理を進めている『串焼きお兄さん』が『毎度!』と笑顔で私に声をかけてきます。あー! 幾つ買うか決めてなかった!

 と、とりあえず冷める事も痛む事も無いですし、複数確保しとこうかな!?


「えっと、二皿……いや三皿下さい!」

「はい【ヤキソバ】三皿毎度! お勘定宜しく!」


 目の前に例のワンタッチ清算メニューが出てきましたので、金額を確認して『はい』をプッシュ。


 一皿30ゴールドで合計90ゴールドでした。

 結構なお値段ですね? 何か素材が高いのでしょうか。


 清算終了後に目の前に並べられる、湯気のたつヤキソバが盛り付けられたお皿が三つ。

 うーん良い香りですね。


 両手で一つずつ持ち上げて『ボックス収納』を宣言、アイテムボックスに仕舞いますと『串焼きお兄さん』にお辞儀をして、邪魔にならないよう屋台前から退散する事にします。


 さて、次はどうしようかなー等と考えつつ移動を開始しますと。

 『また来てな!』『またなー!』等と背後から声が。ちょっと驚いて振り返ると、屋台前に並んでいる人や『串焼きお兄さん』が此方に顔を向けて声をかけてくださった模様。


 いやー心遣い感謝です! 気さくで優しい方が多いですね! 頑張ろう!

 皆さんにもう一度お辞儀をして、クッション素材にするための【ラビの毛皮】を集める為、北門へと向けて移動を開始する事にしました。


 この【ヤキソバ】は戦闘後の休憩時にいただきましょうね! 楽しみです!

投稿再開ですー

本格的に寒くなってきて大変ですね。

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