いきなりの戦闘
夕華は明らかに困っている。
ここで口を挟んでもいいものなのか俺には分からない。
「隊長、俺が守りと攻撃、両方やります。だからその間に風霧さんに赤崎さん達の迎えに行ってもらって下さい。」
本来なら、ここは黙っているべきところなのだろうけど、俺はそんな器用なやつじゃ無い。
「何を考えているんだ⁉︎ 守りと攻撃が一緒に出来るはずが無いだろ」
お約束通りの反応に思わず笑いそうになる。
「俺はあくまで被験者ですし半妖です。それに俺の代わりはいくらでもいますから。」
夕華の沈黙を了解と受け取っておこう。そのまま廊下に出る。
半妖なのは明かしておいた方がいい。人は近寄りにくくなる。何より、半妖だからこそ使えるものが使える。
半妖だからこそ使える技。
チートと言われるかもしれないけど俺には翼がある。
数年前までは、雷が死ぬ前までは隠してた。嫌われたく無かったから。
でも、今は嫌われたい。だから、隠さない。
白い翼を伸ばす。みにくい。しょせん俺は人間の姿をした化け物だ。
夕華が言ってたな。守りと攻撃が一緒に出来るはずが無いと。それは人間での話だ。
地を強く蹴る。翼を羽ばたかせ、空中に上がる。
宇宙人の戦艦が空に浮いていた。
あの破壊兵器は何人の人を殺すのだろう。
俺の家族になろうとしてくれた人達を奪っていったんだ。許さない。そんなやつら許さない。
この星に着陸なんてさせるもんか。
ここで落とす。
魔力を高める。
大きな魔法陣が空中に浮かんだ。
こいつらのやることは殺しばかり。なら、殺されても文句は言えないだろう。お互いに、な。
魔法で剣を作り出した。
戦艦に急接近する。
すぐ近くで大砲が撃たれる。
剣を大きく振るう。
青い閃光がきらめく。




