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■第八話 鳥獣の行方

鳥獣が少年を連れ去り、それを俺達が追いかける。

「う〜!早いよ〜!」

愛莉を先頭に俺達も鳥獣を追いかけるが、向こうのほうが速度が速く、愛莉もそろそろ限界って感じだ。

「柳!魔法であいつ止められない!?」

「走りながらだときついかな〜、

   みんな止まってくれたら使える〜」

「わかった!みんな止まろう!」


柳が鳥獣止められそうなので俺たちは立ち止まり、その場に伏せる。

「いくよ〜『特殊拘束魔法 輪拘束 理』

すると、遠くにいた鳥獣が地面に落ちていった。

何が起きたのかと確認しに行くと、黒い輪っかのようなものが鳥獣の羽を縛り動けなくしていた。


「や、柳さん、この魔法は....?」

「これ?昨日自分の魔法確認してる時、面白そうなの探してたらこれがあってさ〜、使ってみたかったんだよね〜

鳥みたいなもんだから、こ〜ゆ〜トラップみたいな魔法使えるかな〜と思ってさ〜」

とんでもない魔法をサラッと使ってるのやばすぎ!いいないいな!と俺はすごく羨ましがった。


俺達は落とした鳥獣と少年に近付いた。

「お、お前ら!ほんとになんなんだよ!」

少年はパニックになっている。無理もない。飛んでた鳥獣がいきなり落ちるんだもん。びっくりするよそりゃ。

「何にもしないよ、話を聞かせて欲しいだけさ」

俺は少年に話を聞いた。


「うるさい!うるさい!お前らに話すことなんてない!帰れ!!」

少年は頑なに話してくれない。うーん、どうしたもんか。と悩んでいると。

「グゥオオォォォォガァァァァァァァ!!!」

さっきまでの鳴き声とは比にならないくらいデカく、低い声が響き渡った。


「はははは、お前ら終わりだ!俺に手を出したから、鳥獣のボスが怒っているんだ!」

少年はそう言うと、走り出して逃げた。

いや、手を出したつもりはないんだけどな。

「どこに行くんだ!」

俺たちは急いで後を追いかけた。

少年が鳥居をくぐって行ったように見えたので、俺たちもそちらに向かってみたが、少年の姿はなかった。


「なんで居ないんだ?それに、ここはなんだ?」

神社のようなものが立っていて、そこにでかい鳥居が立っていた。

俺は少年と同じように鳥居をくぐった。すると、俺は鳥居に飲み込まれて行った。

「まとちゃ!!!」

そう愛莉の声が聞こえた時、俺はもう地鳴き山にはいなかったのだろう。



「まとちゃが消えちゃった!どーしよ!」

愛莉が慌てている。

「今、この鳥居くぐったよな?」

速水も鳥居をくぐってみた。すると速水も鳥居に飲み込まれた。

「なるほど!ここが入り口になってるのか!」

井口がぽん!と手を叩いた。

「じゃあみんなでくぐるしかないね〜、私も行くね〜」

柳はこれまた適当そうに返事をして鳥居をくぐった。

「柳ちゃん!待ってよ〜!」

「柳は本当自由だな〜!俺達も行こう!」

こうして俺達は全員で鳥獣の元へと突入したのだった。


目の前に広がる異世界のような景色。大量の鳥獣。ああ、これは....

俺の中に一つの答えが出てきた。

「へぇ、ダンジョンなんてあるのかよ!」

ビビりながらも俺はそんな新たな発見に心躍っていた。


俺がウキウキしていると続いて速水が出てきた。

「いたっ!ててて、どこだここは!?」

「お、速水!ここ、ダンジョンっぽいぞ?」

「ダンジョン!?テンション上がるなぁ!」

やっぱり男の子はこーゆーの好きよね!

てなると、次は井口が来て大盛り上がりかな!?と俺はウキウキしていた。


「よっ、と。ふ〜ん、思ったよりもでかいのね〜、迷宮みたい。」

すっごい冷めた柳が来た。

俺と速水はぴたっ。と動きを止めてしまった。

「ん?二人とも何してるの?」

「「いえ!何もございません!」」

俺と速水はテンションの差がすごくてつい敬語を使ってしまった。


「お〜!わ!わ!すご〜い!ここなに!?」

「おわっ!こ、これは!?まさか、

      だ、ダンジョンか?まじで!?」

愛莉と井口が遅れて来た。

二人ともテンションが上がってるみたいだ。やっぱ、柳って冷静だよな〜と考えていると...


「ギャギャギャ!!!」鳥獣が突っ込んできた。

「とお〜!」

掛け声とは裏腹に剣の切れ味はすごく、鳥獣は真っ二つに切れた。

「あぶなかったね〜!ゆっくりしてる暇ないみたいだ〜!」

愛莉が剣を『楽』に形態変化させ、剣を構えていた。この状況でも楽しめるのは愛莉のすごいところだと思う。


「ボスはどこにいるんだ!?奥か?」

俺はさっきの声の持ち主を探す。ここら辺にはいないみたいだ。

「ってことは、こいつら倒して進むしかねぇよなぁ!」

「そうみたいだね〜さぁ、いこ〜」

「わ〜い!切るぞ切るぞ〜!」

やる気満々の井口。めんどくさそうな柳。切りたがりの愛莉。うん、うちの前中衛は好戦的ですごいな〜。それに比べて......


「速水さん、俺たちどーしますかね?」

「う〜ん、前回も俺らほとんどやることなかったし、とりあえず後ろで構えとくか〜」

「そーだよな〜まだあれやるには早いもんな〜」

と、前が強すぎてやることがない後衛二人。

だって、ほとんどダメージ受けないんだもん、あの人達。言霊も乱戦だと弱いし。

やることが少ない後衛二人は、だら〜っと構えていた。


第一階層が終わり、鳥獣を全て倒すと登り階段が出て来た。

「おお〜!まさにダンジョンだな!」

俺は何もしていないのにテンションが上がっていた。だってできることないんだもん。

「以外とあっさり終わるもんだね〜柳ちゃんの魔法強すぎるよ〜」

「愛莉ちゃん、魔力消費無しでそれでしょ?長期戦だったら愛莉ちゃんに勝てないよ〜」

「俺も魔力使ってないよ?お?お?」

愛莉と柳はお互いに褒め合っていた。井口はちょけて柳に殴られていた。なんかいつもあんな感じじゃないか?


そんなこんなで俺達は次の階層へと向かった。

次の階層も前の階層と同じでただひたすらに鳥獣が出てくるだけだった。

「『火炎魔法 大炎』」

「わ〜い!楽しいね〜!」

「はっはっはっ〜!どけどけどけ〜!」

うん、三人とも強すぎるね!

「速水、なんかこのダンジョン、単調じゃないか?」と俺は速水に聞いた。

「わかる!なんか、最近できたのかな?敵も鳥獣が出てくるだけだし」

こんなところが昔からあったら、すでに街は大変なことになってると思うし、なんなんだ?

ますますわからなくなってしまった。


こうして俺達は、二階層から三階層、四階層と進み、最終階層らしきところに出た。

そこにはデカすぎる鳥獣とその背中に乗った、さっきの少年がいた。

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