5話 「天師の都」
ねおほゆるそま、まぢやをほにね"かを、こうをほたの
結城「どうせなら見てなよ月ちゃん。」
「天師がいかに戦うのかを。」
そうカッコダサいセリフを月ちゃんに吐き捨て、
―――僕は戦闘態勢に入る。
魅來「・・・見ものだな。」
紫「手伝おっか?結城、」
結城「あーいいよ、僕一人でやるから。」
「ウヴェロデビギャ」
結城「相変わらず、きったない鳴き声だね。」
僕がそう呟いて、死靈は本能のまま僕を殺しに来た。
2,3m以上の巨体を持つ死靈の攻撃を避け、
僕は―――
『ジュドドドドドッ!』
霊力で作った弾幕で死靈を蜂の巣にしていく。
月「・・・なにあれ、、、光の、・・・玉?」
紫「霊力の弾幕だよ。」
「ただ霊力を圧縮してぶつけただけ、」
死靈は弾幕に怒ったのかさっきよりも荒々しい攻撃を加えてくる
結城(吹き飛ばしてもいいけど、近くは市街地だし、目立つのは嫌だな〜)
そして死靈の巨大な前足を切り落とす。
月「...!」
「あのナイフ、どっから、」
紫「取り出したんじゃないの、霊力でナイフを作ったの。」
月「あれが、結城さんの術式ですか?」
紫「いや、あのレベルのパフォーマンスなら私でもできる。」
そうして体勢が崩れた死靈を、
『ドッゴォォォン!』
月「...!」
紫「ヒュ~」
乗用車並みの重量の持つ死靈を10mくらい殴り飛ばした。
月「なんて力、」
紫「ウ~ン、今のは『霊力強化』だね、」
月「?」
紫「自身の腕の筋力を霊力で強化し、威力を上げる、天師の殆どがやってることだけど、」
「あいつの霊力の"量"は、ちょっと別格かな。」
魅來「・・・。」
(身体能力系の術式か?・・・いや、)
(それなら術式発動後の霊力の上昇があったはず、)
(だがあの異様に高い身体能力と霊力量)
(・・・何者だ?アイツ、)
結城「どうだった?月ちゃん?」
「死靈は体内にある『霊子核』を破壊されれば消滅する」
「それも塵一つ残らずね。」
月ちゃんは若干僕に怯えたような素振りをしている
結城(ま、そりゃそうか、中学生の少女には早すぎたか、)
そうして僕たちは、『本部』に再び向かい始めた。
月「死靈の中にある核を破壊されれば、跡も残んないんですね。」
紫「死靈の体は霊力で組成されてるからね。」
「霊力を司る核を破壊されれば跡形もなくきえるよ。」
結城「まぁそれは天師も同様だけどね。」
月「え?」
結城「知ってる?」
「この世界の天師はね、」
「すべての霊力を使い切ると、」
「―――消滅するんだ。」
月「!」
紫「ま、当然っちゃ、当然だよね。」
結城「天師の霊子核は術式だよ。」
「でも術式の破壊なんてことはできない。」
「だけど術式は霊力で動いてるからね。」
「術式は天師の身体能力、生命力を支え続けてる。」
「だから術式にヒタヒタになった天師はその機能が失われたら、、、」
月「…。」
紫「ま、霊力管理なんかできて当然出し、そんなヘマはしないけどね。」
結城「・・・そうこうしてる内に着いたよ。」
僕らはある古びた鳥居の前で止まった。
月「え、えぇ、」
紫「まぁ初見じゃそうゆう反応になるよねw」
目の前に有るのは古びた廃屋の神社と鳥居だけだ。
月「ここが、天師連盟本部...?」
魅來「そんなわけねぇだろ、」
結城「魅來〜、もっとこう、緊張感とか無いの?」
魅來「あるわけないだろ、さっさと行くぞ。」
月「え、えっと」
月ちゃんが困ったそうにしてるので。
結城「僕の手繋いで、」
月「え!」
紫「アンタがエスコートすんの?」
結城「別にいいだろ、」
「誰がやろうが同じなんだし、」
ずっとなんの説明もなしに困惑している月ちゃんに、
結城「月ちゃん、大きく目をつぶってて、」
月「え?」
月ちゃんは素直に目をギューと閉じた
僕は彼女の手を握ってゆっくりとエスコートし、
結城「落ち着いて、息を吸って」
月ちゃんが言われたとおりにしながら
―――鳥居をくぐった。
結城「落ち着いて、ゆっくり眼を開けて。」
月「ん、」
月ちゃんはゆっくりと、ゆっくりと、光を取り入れながら目を開けた。
月「え、、、」
彼女は気づいたようだ、自分たちが今上空にいて、
落下しているということに
月「っ!」
結城「落ち着きな、月ちゃん」
僕はそう言いながら背中から翼を広げた。
月ちゃんは言われた通りに、意外とすぐ落ち着いた。
紫「アンタエスコート下手ね。」
結城「誰がやってもこうなるだろ。」
結城「・・・それより、見えてきたよ。」
上空の雲が晴れ、『天空城』が露わになってゆく、
結城「ここが、『天師の都』」
「天師連盟本部 【五芒星結界】上空だ」
空に浮かぶ天の都、
そこに集うのは、救世主たちか、生贄か
―――6話に続く。




