第3話 ~部門説明~
本日の座学では各部門の業務内容の説明が行われた。
「営業部門では、街を防衛するための防衛契約の折衝、防衛施設の改修費の折衝、魔物討伐の折衝などを主に行っています。そして、この国にはいくつもの街があり、その街の防衛契約の争奪戦を同業他社と行っているわけです。」
営業では直接魔物と対峙する事は無いため命の危険は無いらしいが、企業の懐事情を支える大事な部門であるため会社の中で占める責任は大きい。
「特殊専門部門、通称特専では新しく防衛契約を結んだ街の防衛施設の建設を行っています。また、建設中は当然街を防衛する設備が無いわけですから、侵略してくる魔物に対しても対処をしなければなりません。ですが、当然そこは役割分担がなされていますので危険度は皆さんが考える程高くはありませんので安心して下さい。」
特専では基本的に建設される防衛施設の設備はその時の最新のものが採用されるため、必然的に特専部隊のメンバーは最新設備のエキスパートが揃っているらしいが、その分古い設備に関しては素人同然で見た事が無い人もいるとの事だ。
「傭兵部門では、防衛施設のメンテナンスや魔物の侵略からの防衛、時には討伐を行っています。当社の中でも最も人数が多く、入社した社員のほとんどがこの傭兵部門へ配属されます。」
傭兵部門は業務の幅が広く、アルファリード社の土台となっている部門との事だ。
「改修部門は、防衛施設で古くなった箇所の中で特に大きなものに関して修理を行う部門です。その他にも、防衛や討伐で使用する大型兵器の保管や運搬を行っています。」
基本的に施設や兵器の修理をする事がメインのため、魔物と戦う事は無いとの事。また、改修は体育会系の部門で腕力がものをいうらしい。
「討伐専門部門、通称討専ではその名の通り魔物討伐を専門としています。対魔物のエキスパート部隊です。」
討専はアルファリード社の最終砦とも言われており、討専で解決できなれればもう後が無いといわれる程らしい。当然危険度は高いためか、所属人数はそれ程多くないとの事だ。
二ヶ月の研修終了後、いずれかの部門に所属される。どの部門に所属されるかで大きく人生は変わってしまうだろう。じっくり考えて自分の人生を選択しなくては。