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雲南伝説胡蝶泉  作者: きりもんじ  百万遍とおる
3/14

買付

翌日は朝から昼過ぎまで歩きに歩いて59件ほどのブースで

値段交渉をします。1000本2000本3000本と

まとまるとやっと1個1元。これが限界かな?


歩き疲れてベンチで休んでいると、又一軒見つけました。

客が2人います。ベンチの裏側です。この客がいなくなったら

覗いてみるかと思っていたら、話し声が聞こえてきました。


「いくらだった?」えっ?日本語?

黙って成り行きを観察していると。


「前とおんなじ」

「じゃあ、3000本ね」

「そうしよう」


なるほど日本人の行きつけのようです。

一回りしてここを最後にチャレンジしてみよう。


「称好。多少銭一個?(一個いくら?)」

「1個0.3元」

「3000個では?」

「1個0.3元」


紙に書いてもう一度確認します。

1個0.3元だから3000個は900元。

「間違いないか?」

「間違いない」


0.3元て1個4円50銭。やったー!

小売値の100分の1です。卸値の10分の1。

ここに決めましょう。


1袋120個36元。30袋3600個1080元。

即金で払ってざっと検品をします。

ずしりと重い。20kgはありそう。


又来年くると言って出ました。ここは英語も日本語も通じません。

筆談がベストの大商談。はたして毎年こうなのかは

全く分かりません。ここは中国何が起きるか分からない。


さあ明日は夜行バスで長沙。そこから昆明まで一っ飛び、あこがれの雲南です。

初めての長距離夜行バス。うわさには聞いていましたが・・・・。やっと

乗車時間が来て、5:30長沙⇔義烏5:30とバスの前面に大きく書いてあります。

どうも毎晩双方から出ているようです。


見ると、なんと2段ベッド3列の寝台バス。床には靴を脱いで上がります。

通路にも人が寝るようで、何かあったらどうやって逃げるのか不安です。

男も女も一緒になって雑魚寝。上からは丸見えです。


こちらの足元に向こうの頭が来るという感じ。暗闇をナイトバスは走り出し

ました。満月がちょっと欠けたくらいの名月がずっとついてきます。

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