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【七月十二日】
【七月十二日】
瀝征南が、死んだ。
尚未は黙ってそれを聞いた。
心の中など僕は読めることは出来ないけれど。
きっと悲しんでいるのか、少し眉は下がっていた。
僕は右腕を負傷。何故かと聞かれたが、何も答えなかった。
答えることすら、出来ずにいた。
尚未は僕の右腕を優しく撫でてくれ、一言。
「治るといいな。」
と言うと再びパソコンに向かってキーボードを軽快に叩いていた。
きっとあれが、彼女が唯一言えた僕に対する気遣いの言葉なのだろう。
そう思って今日は病室に行くのを止めた。