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廃人  作者: 雪村 之
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【×月×日】

【×月×日】

 教室内。ザワザワと相変わらず他人たちはベラベラと世間話とやらを駄弁っていた。自分はただ一人で読書をしていた。大好きな本を両手に持ってズラリと並んだ文字を目で追い脳内で理解する作業を延々と繰り返す。

 人はいや、周りに多く生存している同じ年代の他人たちは読書をいつもしているだけで根暗だと扱うらしい。それも一理あると思うがやはり馬鹿にされるのは誰にでも居心地の悪いものだとは分かるだろう。けれど彼らはきっと優越感に浸りたいのだと勝手に解釈して割り切っている。

 けれどそこに土足で入ってくるのが彼らで、そして私自身もそうである。きっと。

「お前さー、うざいんだよ。」

「あ、そう。」

「消えてくんない?」

「うん。」

「死んでよ。」

「うん。」

 相槌を打ってはいるが話の内容など耳の端から端まで通って抜けていく。こんなものを相手にしている暇などないのだ。と思いながら本を読み続ける。

「お前さ、何なの?」

「私は私だよ。」

「キモい。」

「うん。」

「ウザい。」

「うん。」

「死んで。」

「うん。」

「消えて。」

「うん。」

「殺すよ?」

「うん。」

 別に言われたってどうってことはない。結局私の存在など悪口を叩かれるぐらいの存在なのだ。それならばそれを受け入ればいいのだ。だって私は、私が一番世界で愛しているのは、私なのだから。

「おい!聞いてんのかよ!」

「うん。」

「チクショウ。こっち向けよ!」

「うん。」

「おい!こんなものよんでねーでさっさとよぉ!」

 本を奪い取られる。返せ。返せよ。

「返せ。」

「嫌だね。」

「返せ。」

「イヤだ!」

「・・・返せって。」

「だからいやだっ「返せ。」

 あぁ、だから嫌いなんだ。他人は。だから憎いんだ。だから汚いんだ。だから醜いんだ。

「なんだよ・・・・こんなものぉ!!!」

 ビリビリッッッッ!


 ダメダ。ダメダメ。ボーリョク。ハ。ワ。ワワ。

 イヤ。いやいやいやいやいやいやいやいやああああああいやいいいやあああっ

 あっ?あぁ?いっあ?いやぁ?

 何で駄目なんだよ。だってあっちは本を取ってきたんだ。しかも奪って。何がしたいのかも言わないで勝手に、勝手に勝手に取ってきた。ならばそれに暴力を添えて何が悪いんだ。口で解決できなければ力を使わなければいけないのではないだろうか。それでも暴力が駄目だというのならば私はそれに反しよう。抵抗をしよう。抗おうじゃないか。だって私は悪くない。あれれれれれれれれ???目の前にいるのだぁれ?人間?人間にんげんニンゲン。醜い塊。残酷な塊。醜悪な塊。それを裂いて何が悪い。何も悪くない。何故なら人間はもう人間じゃないものを殺しているからだ。ならば私が人間を殺して何が悪いのだ。豚を殺して許されるならば、人間を殺しても許してくれよう。そうやって人間は生きているのだ。ならば人間にも殺されるべき天敵がいなければおかしくないだろうか。ならば殺す。殺そう殺そう。だって私は彼らの天敵なのだから。じゃあいちのさんで殺そう。はいいいこういこういいいいいいこおおううううううう!!!!


 いちにのさーんっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



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