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は じ め て の こ う ば い

 この学校の玄関には購買を設置した。この校長の言っていた言葉は嘘ではなかった。陸上部の部室を案内してもらった後、他の部活と会うことなく玄関前の購買についた。俺を含めて五人─福井、土川、三浦、そして菊池で行くコトに決めた。このメンバーにした理由は、残った部員の分の装備を選ぶ為に主将二人が、土川と福井は食材選びの為に。本来なら三浦は居ない予定だったが、オマケとしてついてきた。

 購買は、ドラマとかで見ているような購買だった。一つのレジに、一人のおばちゃん。レジの横には食べ物やら何やら色々置いてあった。店の奥には更にたくさんの種類の食べ物があった。おにぎり、パン、麺類とかがあった。毎日違う種類を注文しても全部食べるのには、数ヶ月かかると考えられる。

「そういえば、ココには武器も売ってるんでショ?でも店には並んでないネ~」

 確かに言われてみれば、武器も売っていると話をしていた気がする。三浦が覚えているのに俺が知らないとは…。不甲斐ないな。一方、重要な武器がマジで見つからない…。おばちゃんに声かけるか。

「あのすいませ~ん。武器っ・・・。あったよ!!」

 俺が、レジの前に立つと、レストランの品書きのように薄っぺらい紙のようなものが置いてあった。それは武器の種類ごとに付箋があり、開きやすかった。

 俺がとりあえず表紙を見ていると、菊池が俺の右肩から顔をだして品書きをながめている。香水じゃない独特の女性のにおいが、俺の鼻から体に流れ込んでいく。

「ねぇ小田君。ガトリングって危なくないの…?」

 俺が敵等に開いたページはでっかくガトリングの写真が貼ってあった。値段も馬鹿にならないが、若干欲しいと思った。

「そうだな…。俺らの武器になったら頼りがいのある武器になるんじゃないか?」

「ん~。とりあえず弓をそろえてみない?ほら!さっきの戦いでも弓がなかったら、きっとやられてたし」

 ごもっともな意見だ。現在俺達の持っている金は弓道部・陸上部あわせて六十三万円だ。現実なら合宿に行ってもお釣りが来るが、ここは電脳世界なのでこの金はまったく現実世界では価値が無い。そして最高級の弓は、一本百万近くするのだ。同盟のメンバーは、合計三十人。永野たちと、先ほどの戦闘での死者二名を含めると、三十五人居た。この五人という人数は少ないようで多い人数だ。各部活15人しかいない。


「お~い。料理器具は一通り部室にあるから、材料だけ買っとくからな。」

「ねぇ土川先輩。このキャベツとかおいしそうですよ~」

 福井が土川先輩に手招きして、キャベツを見せている。聞いた話だと土川先輩は、料理が上手らしい。去年の陸上部の合宿で作ったビーフシチューは忘れられないと噂されている。弓道部の福井も負けていない。福井の作る料理は俺も忘れられない。俺も料理は作れるが、何一つ感動しない。

「菊池も料理上手いのか?」

 俺はしょうも無い質問をしてしまった。菊池は無言でこちらを睨んでいる。

「(ダメなのか…。)」

「なに!わるいかしら?」

 俺の心が見透かされているような感じがして、とても焦った。手を振って全力で否定しても、全然収まってくれなかった。しかし俺が無理矢理「どの武器を買う?」という流れにすると、ツンとした表情でなんとか話を聞いてくれた。

「一人当たり予算二万か…。どんな武器がいいんだ?」

「アタシは、さっき拾った【短剣】で戦えるわ。でも防具がね…」

 菊池は一回転した。たしかに防具は欲しいところだ。

「そうだな…。弓隊は武器強化につかうか。槍は防御力があると安定するな。」

「なぁ二人とモ。二人は他の人より値段の高い防具を使えバ?」

 三浦が俺の背中に抱きついた。俺は後ろにバランスを崩したが、菊池が手を伸ばしてくれた。

「三浦君なんで?」

「だってこの戦争は二人が殺されたらダメなんでショ?」

 俺は頷くと、菊池に相談した。


 菊池も同意したらしく、俺らは周りより二ランクほど性能の良い防具一式を買った。ここの防具は色をオーダーできるらしく、俺は青色をベースにした。菊池は赤をベースとした。三浦の考えで他の人の防具の色は紫色にした。理由は単純に、赤と青を混ぜた色だからだ。

 ここの世界の武器はとてもユニークだった。俺らが付けている靴─ダッシュシューズも特殊な効果がついていた。瞬発力の上がる武器などを始めとする特殊武器があった。

この電脳世界では、頭、胴、腕、腰、足、盾、武器、が付けられるらしい。まるで某RPGだな。

 他にも様々アイテムとかがあった。例えば回復アイテム。見た目はポーションだった。正直言うとすごくまずそうだ。次に、防犯カメラセット。これは部室からカメラの設置した場所の風景を見れる代物だ。これは今度買うか…。そして恒例の罠である。これは結構種類があった。


 落とし穴─上に乗った相手を数十秒落とすことができる。 八万

 スッテントラップ─上に乗った相手を転ばせる。 二万

 サイレントトラップ─このトラップの上を通過した場合、仕掛けたものに報告される。 二万

 転送トラップ─この上に乗った場合、どこかに飛ばされる。 三万

 地雷─上に乗ったものを爆破する 十万

 ブザーセンサー─人が上に乗った場合その人にブザーが付けられる。 二万 

 ショックトラップ─相手の身動きを数秒できないようにする。 五万

 ???─効果ランダム 三万


 このうち、落とし穴、ショックトラップ、地雷は一回きりの罠だが、他はランダムで壊れるらしい。

「菊池。ドレか買って見ないか?」

「そうね。サイレントトラップなんていいんじゃない?」

「そうだな。」

 こうして俺らは、各自に防具一式と、武器、サイレントトラップ二個と食料を買った。幸い帰り道も他の人達はいなかった。


 部室に戻ると、残った部員たちが待ちくたびれたような顔をして待っていた。このなかで、外に出て色々調べてきた奴がいるらしいので、その話を食事中に聞くことにした。土川を始めとする人が料理を始めた。待っている人は、俺らが買ってきた防具を身につけたり、武器を見ていたりした。

 買ってきた武具は、弓─【ツインボウ】、弓を一度に二発撃つことができる。通常弓は一本引いて一本撃つが、これは一本引いて二本撃つことができる。原理は理解できないが、とても役に立つ装備だと思う。

 そして盾─【騎士の盾】、最初から持っていた盾よりも性能がいい。そして、面積が広い。おまけに重さがそんなに無い。



 気がつくともう午後3時だった。戦闘してから数時間しかたっていないのに、数日前のように感じる。昼ごはんはサンドウィッチだ。ハム、キャベツ、トマトの挟まっているごく普通のものだった。しかし時間が時間なので腹が空きまくっていた。一口食べると、俺は思わず涙を流しそうになった。

「(こ…これが電脳世界のすごさなのか?)」

 周りからは「おいしい」などの声が聞こえる。現実世界での食事と同じ感覚で食べているのが不思議だ。科学ってすごいな。

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