↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奴隷たちが「助けてくれ」と言ってきたので買って自由にさせたら、なぜか敵国やエルフの姫が求婚してくるのはなぜだ。  作者: 普通


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/9

奴隷にお風呂と食事を

奴隷を買った。


僕は一先ず、奴隷たちを自分の家まで持って帰って来た。



「助けて」と言っていた者も今は大人しい。というか、僕が買ってから彼ら彼女らは一言も発していない。僕も無理に話しかけたりすることはしなかった。そうなると馬車の中は無言だ。





そして奴隷たちを連れ帰った後に僕がまずしたのは、奴隷たちをお風呂の中にぶち込んだ。その理由は至極簡単で汚いからだ。


さすがに口に出さなかったが、臭すぎる。


奴隷はまともにシャワーなど浴びられるはずもなければ、食事も普通のものは与えられない。そんな環境に長い間、居れば自然と体は臭くなっていくもの。


だからまずはお風呂にぶり込む。


六人の子供が一緒に入ったところで全然問題ないくらいには広いから問題もない。念のため、使用人の女性たちにも手伝いをさせた。





風呂に入っている間に僕は使用人に着替えと食事を準備させた。詳しい話は体の汚れが取れ、胃袋が満たされた後でいい。あと食事の量に関しては余るくらいの量を用意してもらうことにした。


食べ盛りの子供で、今までまともな食事を食べていないとなるとどれくらい食べるか分からない。


正直、今までの食事を考えると食い過ぎるのだけは避けた方がいいのも分かっている。胃への負担がかなりのものになるからな。


だが、食欲は俺が止めろと言ったところで聞かないだろう。



だから今日は止めず、食いたいだけ食わせてあげるのが一番いいと判断した。






それにしてもこれから俺は六人に金と欲しいものを与え、行きたい場所に連れて行き、そこで捨てる。さすがに六人の子供とこれからも一緒に生きていく気なんてない。金を消費させる上では養う人間が増えた方がいいのかもしれないが、俺自身あんまり信用できない人間を長く近くにおいておくのは避けたい。


奴隷とはいえ、素性が知れない以上は危険だと判定せざる負えない。



――――



お風呂からあがると、それぞれ子供用の服に着替えていた。こうしてみると、髪の色とかも綺麗だな。


赤髪のエルフの女性、青髪の青年、金髪の竜人、黒髪の少女、白髪の女性、紫髪のダークエルフの女性と、予想以上にバラエティ豊かな存在が多い。



人間やエルフはともかく、竜人は初めて見た。元々竜人族は人を好まないと有名な人種だ。そんな竜人族が奴隷にされているとは。


だから値段が高かったのか。



僕としては使い切ることが目的のため、値段は高い方が嬉しいのだが、奴隷の相場からすれば考えられないくらいに高かった。竜人族なんて高いに決まっている。


それに加えて、人間もエルフも竜人も顔立ちがいい。これはあれだけの値段がするわけだ。


そんなことを思いながら見ていると、赤髪のエルフが少しずつ僕との距離を詰めて来る。


「どうしたの?」



「…ご主人様、なぜ…お風呂に?」



「なぜってそんなの…体を綺麗にするにこしたこはない。それに汚いまま、家の中を歩かれても困るからな」


さすがに『汚くて臭いから』と直球に言うわけにもいかず、適当にごまかした。まあ、『汚い』とは言っているから、ごまかせていたかは分からないが。



「…ありが…とうございます」



「構わない。そろそろ食事も出来る頃だ。六人とも食べて来るといい」


今の時刻はまだ夕方にならないぐらいの時間帯だ。僕は決まった時間に食事をするため、変な時間には絶対に栄養を摂取しない。


そのため、僕が付いていく気はないが。


だが、どうやら僕の言葉に対して赤髪のエルフも、後ろの五人も疑問を思ったようだ。口にしていないが、顔を見れば困惑しているのはすぐにわかる。



「…なにか不満か?」



「い、いえそんなことありません!ただ…首輪は…?」



「首輪…?」


あ、そう言えば付いてたな。首とか洗いずらそうだから、なんか鍵を使って開けたんだっけ。



「したい?」



「え…」



「首輪をしたいんだったら別にいいよ。付けたかったら付けておいで」


一応首輪は捨てずに保管していると……思う。使用人たちが勝手に捨てたりしないし、僕も「捨てといて」と言った覚えもないから残っているはずだ。


「それじゃあ、僕は行くから、後は使用人の皆に案内してもらって」






そして僕は颯爽と場を去る。


別に苦手というわけではないが、僕と彼ら彼女らの年齢はそんなに変わらない。六人は15歳くらいで僕は20歳だ。


だけど、同世代の人間と話すのに全然慣れない。前に両親たちに連れられて社交界とかに行ったこともある。その時は色んな人から話しかけられたけど、ずっと緊張していて未だに返答なんか覚えていない。





だから早くこの場を立ち去った。



それに使用人たちが居てくれれば上手い具合にあの子たちにフォローもしてくれるだろうし。




それに僕には…最優先事項でやらなければいけないことがある。



それは治癒魔術の習得だ。


この世界は魔術を使えるが、使えるのは貴族だけだ。


なぜ貴族しか使えないのかは分からないが、現状まだ貴族以外に魔術を使えるものはいないとされている。そして僕は貴族の端くれでも、貴族だ。


魔術が使えないことはない。

そこまで得意ではないが。




なぜ、治療魔術が必要なのかと言えば、それは六人のためだ。あの子たちはもう気にしていないかもしれないが、耳や指、痣、手などの部分が欠損しているのだ。


痛みがあるのかは知らないが、あのままにしておくわけにはいかない。



人によっては魔術のことを『奇跡』と呼ぶ人間もいる。人知を超えたようなことが魔術であれば可能だ。無くなった腕を再生することも、火や水を生み出すことも。



正直、あんまり魔術を使っていないため、少し心配なところはあるが、ある程度練習すれば普通に使えるようにはなるだろう。





そして僕は自室に三日三晩籠ることになったが、どうにか治療魔術を習得することに成功した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。