真っ直ぐ
ルークside
神様に聞いた。
「僕は死んだのか」と。
答えは、肯定だった。
もうあんな思いしなくていいのか、と僕は安堵した。
ひたすらに辛いこの日々から、差別され続ける日々から、解放されたのだ。
今、神様は本当にいて、僕は今神様と本当の意味で会っている。
ならば、この思いを伝えても良いのではないか。伝えるだけなら、良いのではないか。そう思った。
「ねぇ、神様。」
「ん?なに?」
「僕は……神様が、好きです。」
言ってみると、だいぶ照れる。
そして振られないかと不安になる。神様が応えてくれるはずないのに。
「びっくりしたー。そっか、ルークは私のこと好きなんだ。」
なんだか揶揄われているような……。でも相手は神。人間から好意を向けられるなんて失笑物だろう。
「……はい。」
少しの沈黙のあと、彼女は口を開く。
「……嬉しい。私もだよ。」
若干顔を赤らめて彼女は言った。
そう言われた瞬間、僕は顔も耳も真っ赤に染まったと思う。…なんだか僕だけ照れていてちょっと悔しい。
「ねぇルーク。私の伴侶にならない?」
彼女はいきなり聞いてくる。
伴侶というのは僕なんかでいいのだろうか。それこそ、もっと容姿の良い人とか、もっと器量の良い人とか、そんな人じゃなくても、いいんだろうか。
「……僕なんかじゃだめですよ。」
「ううん。ルークがいい。」
真っ直ぐに僕を見て言う。
この人は僕をどこまで真っ赤にさせるんだろう。
思わず手で顔を隠してしまう。
嬉しくて仕方ない。
嗚呼、本当に。
「……大好きです。」
「私も大好き!」
そう言って彼女は抱きついてきた。