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24 改


 ……


 あれからかなりの日にちが経ちましたが、


 未だ戻らぬ『ゼファーシルエット』


 俺に出来ることは日々の鍛錬のみ。



 時々、特使公爵として式典出席もしていますけどね。


 もちろん『読み聞かせおじさん』も健在ですよ。



『ゲートルーム』配備以降、仲間たちも我が家の安全闘技場を利用してくれております。


 弾けるように舞うように、汗をきらめかせて鍛錬する乙女たちの雄姿、


 たまらん。


 闘技場を建てて良かったと、最近心底思っちゃうよ、俺。



 そしてフルリも頑張っております。



 自分に合う闘い方を試行錯誤してたどり着いたのは、


 セシエリアさんの徒手格闘術と、


 ミナモさんの東方流護身術を組み合わせた、


 小柄なフルリ独自の護身格闘術。


 教えたふたりも驚くほどの上達っぷり、


 すでに俺ごときでは、うかつに近付くと投げ飛ばされるのが関の山。


 こんな風にな。



「大丈夫ですか、アランさん」


 すみません、アリシエラさん。


 フルリはお手当ごっこしたくて、遠慮なくぶん投げてくるんですよ。


 って、アリシエラさん!


 もしかして、アレが完成しましたか。



「お待たせしました、アランさんっ」

「もしかしなくても完成ですよっ」


 その手に輝く、漆黒なのにツヤッツヤのソレが、



「そう、コレがアランさんの新たなるチカラッ」

「現時点での『ゼファー』シリーズ最高傑作っ」


「その名も『ゼファーシルエット・改』!」


「『ゼシカ』と、お呼びくださいっ」



 手渡された瞬間、ビビッときちゃいましたよ。


 この手に馴染む極上の触り心地と持ち塩梅、


 この『ゼシカ』は紛れもなく、


 俺のために作られた、俺専用の逸品!



 じっくりと見つめて、満足いくまで撫で回してから、


 モノカさんから教わった槍の演舞で、


 しばし無言で身体を舞わせてみる。



 ……



 すげぇ。


 一体感どころじゃねえぞコレ。


 槍に導かれるかのごとく自由自在に身体が動くこの感じ、


 たまらんっ!



「アランさんの身体の負担にならない程度に、身体制御をサポートする能力を付与しましたっ」

「アランさんが鍛錬すればするほど、サポート強化も向上する仕組みとなっておりますよっ」


 つまりは俺次第でもっと強くなれるってことだな。


 ありがとうございます、アリシエラさん。


 最高の相棒になれそうですよ。



「とんでもハップン歩いて10分ですよっ」

「『ゼシカ』の真のチカラは、まだまだこんなもんじゃないのですっ」


「さあ『ゼシカ』を高く掲げて」


「『アラアラ ウリウリ エッチッチ!』と、大きな声でっ」



 ちょっと待ったっ、アリシエラさんっ、


 そのアレなセリフは『アライヤン』の召喚魔法の呪文!



「その通りっ!」

「『召喚魔王アライヤン』でもあるアランさんには、当然これ以外のキメゼリフはあり得ませんっ」


 マジか……


 えーと、それじゃ、覚悟を決めてっと。



「アラアラ ウリウリ エッチッチ!」



 ぼふん



 うわっ、なにこの黒いケムリ、


 って、ケムリの中から現れたのは、



 セシエリアさん!?



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