23 雰囲気
ただ今、お仕置き真っ最中の、俺。
いつも通り、居間の床の上で正座中。
フルリをのぼせさせちゃったこと、
ご主人さまとしては監督不行き届きの大罪なので、大人しく罰を受けております。
そして、俺の隣にはちょこんと正座しているフルリ。
もちろんのぼせちゃってみんなに心配掛けたことの自主的反省、
でもあるのですが、
俺がやらかしてお仕置き正座していると、必ず隣に正座しに来ちゃうのです。
おかげでみんなは普段通りのお仕置きがやりづらくなっちゃっているのですが、
なにせフルリは頑固さんなのです。
娘と言いますか末っ子ポジションと言いますか、
今はフルリ無双状態の我が家。
もちろんしつけちっくな教育も行っておりますが、
基本フルリには甘々なアラン家一同なのですよ。
俺としては、最近の我が家のちょっとユルめの雰囲気、嫌いでは無いのです。
「そろそろ3時のおやつの支度を始めますが、フルリさんはどうしますか」
メリルさんがおすまし顔で話しかけると、
慌てて立ちあがろうとしたフルリが、
思いっきりコケました。
どうやら足が痺れちゃった模様。
涙目で恥ずかしそうにみんなを見ているフルリ。
「しばらく正座は禁止、ですね」
メリルさんの優しく諭すような言葉に、
さすがのフルリも降参してうなずくのみ。
うん、やっぱりメリルさんは凄いです。
これでみんなも今まで通りにお仕置きに集中出来ることでしょう。
めでたしめでたし。
お仕置きされないようにすればいいのに、などというご意見は浅はかですよ。
これはアラン家流の大切なコミュニケーション。
適度な緊張感と息抜きこそが、円滑な日常生活を送るための何よりの潤滑剤。
つまり、こちとらやらかしをやめる気なんてさらさら無いのだよ。
というわけで、床に這いつくばってぴくぴくしているフルリの頭を、
なでなでしてあげる優しいご主人さまこと、俺。




