無知と無茶
このままじゃあ気づけないよ、絶世の美女に。
勿体ないよ、このままじゃあ。
無知な僕に無理言って、今のままじゃあ行けないよ。
神話のような絶世の楽園が舞っている。
抽象画のような絶世の罪が唸りを上げる。
古文書のような絶世の罰が沈黙を求める。
無理を承知で旅立って、日暮れ前には踵を返す。
勿体ないなあ、このままじゃあ。
素通りするよ、絶世の美女。
解読できないラブレターには意味はない。
意味ありげな暗号で、意味のない悩みを晒しても、意味の分からない悩みが増えていく。
このままじゃあ勿体ない。
目の前を通って行くよ、絶世の美女。
滅多に姿を見せない絶世の美女。
他の誰も気付かない前代未聞の美女。
無茶を承知で手紙を書いて、叩き返される前に旅に出る。
無知な僕は無理言って、意味のない悲劇を演出してる。