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お嬢様とピアニスト  作者: モエギ
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眠れない夜②

「・・・迷惑じゃない。(ボソッ)」

「え?すみませんよく聞き取れませんでした。」

「・・・」

「すみません、もう1回お願いします!」

「・・・迷惑じゃない!」

「は?」


迷惑じゃないって?

ええと、さっきの返事だよね?

でもあんなに黙り込んで呆れてそうだったのに。


「だから、迷惑じゃないって!なのにおまえ言うだけ言って切ろうとするし。」

「いやいや、だって先輩黙り込んでたじゃないですか!」

「それがどうしたんだよ?びっくりしただけだ。」

「え?私はてっきり呆れて言葉も出なかったのかと・・・」

「そんな訳ないだろう!?桜木と電話するの楽しかったんだから!」


!?!?!?

いやいやいや、え?

私との電話が楽しい?

私と同じ気持ちだったってこと?

いや、ないよねー。

お世辞とか社交辞令の類だよね〜。

先輩が私の電話を楽しんでるわけが無いよ。

あー、焦った。

しかし、そういった言葉への耐性ゼロの私にはきついよー!

先輩普段からこんなこといってるのかな?

私にも言ったんだし言ってるんだろうな。

あ、なんかショック。

胸が痛む気がするし、なんでだろう?

というか電話で良かったぁ〜!!

直接言われてたらやばかったね。

先輩見れなくなってた。

今、私顔すごく赤いんだろうな。


「・・・桜木?今のは忘れてくれ。」

「?私なら大丈夫ですよ?もちろん先輩がお世辞とか社交辞令の意味で言ったのは、わかってますから!」

「・・・そうか。」


なんか先輩声のトーン低くなったよね?なんで??

空気重っ!

気まず〜。

なんか話題変えないと。


「そう言えば私、婚約させられそうで結構ピンチなんですよ。」


おいぃぃー!私!

何故よりによってそれをチョイスした!?

ただでさえ重い空気が更に重くなるじゃないか!

だいたいこんなこと聞かされた先輩返す言葉困るでしょ!

全くの無関係なのに。

今日初めて会った相手にこんな重い話されたら私だったらマジで引くな〜。


「・・・・・・どういうことだ?良かったら話を聞くが。」


先輩優しいんですね。

まさか真面目に聞いてくれると思わなかった。


「もちろん、話しにくいだろうし話さなくてもいい。ただ、話してくれるのなら他言はしないと約束しよう。」


神ー!!

はい、神降臨しましたー!

先輩優しすぎるわ!

今日初めて会った相手のこんな意味わからんこと言われてこんなふうに返すことが出来る人がいるとは。

これはもう話すしかないな。

恋愛のヒントとか貰えるかもしれないし。


「面白い話じゃないですよ?」

「構わない。」


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