朝の出来事
「今日の朝ね、次の日曜日、私の婚約者とそのご両親に会う予定になっているから知っているようにってお父様から言われたのよ。」
「は?どういうこと?悪いけど話についていけない。そもそも花奈婚約者なんていたっけ?」
「いるわけないじゃない!今回初めて会うの。だいたい私の婚約者を決めたって話自体今日初めて聞かされたのよ!?」
つい声を荒らげてしまい、クラスメイトの視線を感じる。
海里は、少し気まずそうに声を潜めた。
「それはまた無茶苦茶な話だねー。」
「でしょう?いつかこういう日が来ることは覚悟していたけど・・・。」
「まさかこんなにいきなりだとはね。それに次の日曜日って、今日が月曜日だから1週間しかないじゃん!」
「ほんとにね。せめてお父様も婚約者が決まったことぐらいもっと早く教えてくれれば良かったのに。」
朝のことを思い出してしまい、私が顰めていると、海里は苦笑しながら言った。
「でもさ〜、花奈前から知ってたら何がなんでも婚約破棄しようとするでしょ?」
「そりゃあそうよ。」
「お父さんもそれが分かってたから先に相手の方を確実に固めておいたんじゃない?」
「だいたいお母様とお父様は恋愛結婚なのに私は親に決められるなんて理不尽よ。」
「まあ、一理ある。」
「私はきちんと恋をして、付き合って相手のことを沢山知って、喧嘩もして、デートをして、プロポーズしてもらって幸せに結婚するってきめてるもの!」
これは子供の頃からの夢。絶対に譲れない。
親に婚約者紹介されてそのまま結婚するだなんてそんな人生、面白くないじゃない?
「でも、その相手いないでしょ?」
「う・・・今から見つけるの!」
「あと1週間で?ガンバレー。」
「ちょっと、信じてないでしょ!絶対に見つけてお父様を説得して見せるんだから!」