異世界召喚と逃亡
かなり間が開いてしまいすみません(^^;;
(……?ここは……。ってか、後頭部いってぇ!しかも冷たいやん……はぁ、案外異世界って最悪なんかもなぁ……)
俺、神圦結が召喚らしきことで呼び出された場所は、床に妙に光る模様の書いてある少し広めの部屋だった。
無骨な壁には壁画が刻まれており、長き歴史があったことを気付かされる。また、俺のいるこの場所は魔法陣のような光る模様の中央であり、その周りを白いローブを纏った数人が囲っていた。そして、そのリーダー的な存在の少女が近づいて来た。
「ようこそおいで下さいました。勇者様」
「へ?」
頭を下げたその少女はまだ幼く、中学1年に入ったばかりの背丈と、顔の幼さが印象的だ。スススッと歩み寄ってくると、立ち上がるのを手伝ってくれた。そして、その周囲にいた人々が俺に、早く進めと言わんばかりに背中を押す、という方法で催促してきた。言われなくとも進むのに。
そして、進んだ先には一番奥がかなり小さく見えるほど長い廊下が続いていた。
(うぇ、こんな距離あるくんかい……辛いわぁ)
と、俺が嫌そうな顔をしていると、隣に立っていた少女が微笑みながら言葉を呟いていた。
「我、我らを創りし至上の方々の微力を授かり、風にて送る……"フライ"!」
"フライ"と、その少女が喋った瞬間、周囲に微量の風が吹き、少女を包み込むように渦巻いて、その少女は浮いて見せた。
「おー」
と、俺から感嘆の呟きが漏れる。
(これが魔法か……。なるほど、確かに技術とは違うな……。まず、詠唱?か?があるところだな。元の世界じゃ、スキルだと詠唱とかは無くて、技名を選択するだけで使えたしな……)
と、俺がふと考えに至っていると、少女が手を差し伸べ、
「さあ、お手を拝借します。勇者様」
と、手を掴むと、そのまま俺まで浮いてしまった。
「おおぁっ!?」
「そ、そこまで驚くほどの事でしょうか?」
俺が驚いたことに驚いたようだ。驚くのは当然だと思うのだが。こちらは神無し魔法無しスキル無しの世界で生きていたのだ。驚かれても困るだけである。
と、そこまで思いにふけっていたところで、お付きの人だと思われる鎧などで武装している人に後ろから小突かれた。しかもかなりのしかめっ面で。仕方ないだろう。これまで会ったことのない美少女と話してたのだから。
そうして浮遊しているのにも関わらず小突かれながら向かった先は、かなりの広さがある大広間だった。いや、玉座の間と言った方がしっくりくるだろうか。広間の奥には玉座と思われる椅子があり、その後ろのステンドガラスには、女神を彫ってあった。これを見る限り、相当この国は女神を信仰しているのだろうと推測できた。
俺を玉座の間に通した後、武装していた人々は元来た扉から出て行った。そして、少女が玉座の隣に立ち、大臣と思われるお爺さんが低く渋い声でこう言った。
「ミノラフ王の謁見である。者共控えよ」
と。俺は控えなかったが。ここは他国。俺が控える必要は無いと考えたからだ。
ここで、王様が登場した。ミノラフという名前らしい。トランプのキングによく似ている。てかそのままだ。てか変態かこの王。何故……何故だ……何故海パン姿にマント羽織ってんだ……。
「うむ。皆の者、顔を上げよ。此度は我が国の都合により召喚の儀を行った。そして、貴殿はこの世界、ネスカーリアの世界へと召喚されたのだ」
「ほー。んで?俺は何をすればええんやろか?まさか世界を救えなんて言わへんよな?」
「う、うむ……。意外と驚かないのだな。そなたには我が国を救って欲しく、召喚させてもらった。今、我が国は魔物によっ「あー分かった」……う、うむ。これらな訳で、そなたの力を貸して欲しいのだ」
(わー、面倒いことに巻き込まれたなぁぁ……。いや、今恩を売っておくと、後々使えるかもなぁ……)
「んーちょっと考えさせてくれへんかあ?こちとら異世界に来たばっかで右も左も分からんねん」
「承知した。では、その前にステータスを鑑定しよう」
「ん?鑑定」
「うむ。異世界に来たばかりで分からないことの1つだと思う。神の啓示のついでと言われ、異世界人はステータスという概念が無いということを仰られていたためである」
「ほおぉ」
(……余計な事してんなぁあの神様)
「りょーかい。んじゃやろかぁ」
「そこの、この者に宝珠を」
「はっ!」
と、玉座の後ろ斜め右の侍女と思われる人に王様が命令したかと思うと、すぐさま、占い道具の水晶玉のような物を乗せた台車が運ばれてきた。
「この宝珠に手をかざすと、この世界での能力値を示す、ステータスが浮かび上がってくるはずだ」
と、王様が言い、俺に手をかざすよう命じてきた。
てをかざすと、その水晶玉に文字が浮かんできた。
ステータス
神圦結
男性 17歳 職業/unknown 種族/人間
Level・1
HP・300/300(300/100万)
MP・400/400(400/100万)
筋力・300(300/100万)
魔力・400(400/100万)
体力・350(350/100万)
精神力・500(500/100万)
俊敏力・200(200/100万)
幸運値・5(5/100)
スキル
全耐性・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
全魔法・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
全ステ増加・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
経験値増加・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
物理攻撃威力増加・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
魔法攻撃威力増加・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
受・弱点攻撃激減(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
与・弱点攻撃激増(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
ステ奪取・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
スキル奪取・極(Level不足の為強制隠蔽・他人のみ視認不可)
固有・時空魔法取得
固有・重力魔法取得
固有・心滅決壊
()内の文字は他人のみ視認不可・ステータスは平均的な男性がLevel1の状態で隠蔽工作をしてある)
(…………ん……?全部隠蔽されてる……。なるほどな、女神様がよくしてくれてんのやなぁ〜……ほんま感謝感激やわ)
「おお!!これは!!固有スキルを3つも持たれているとは……!」
と、長く占いをやってそうな侍女(?)おばあさん(?)が心底驚いたような顔で水晶玉を見ていた。スキル、3つ程度ではないんだが。
「では、お主には、魔物を生み出している元凶である魔族の根絶やしをして「あーすまんなぁ、俺、その都合はスルーさせてもらぅわぁ」な、なんだと!?」
「いやなあ?俺さ、せっかく異世界に来たのに勇者まがいなことしたくないんやわぁ。勝手にやってくれへんかあ?」
「ふむ……どうやら洗脳するしかないようだ。皆の者!この者を捉えよ!!!」
「「「「「ガシャガシャガシャ」」」」」
(うおお、重装備な騎士様々が物騒なもん下げてるゎ〜……どーやって逃げようかねえ??)
「これで逃げ場は無かろう。引っ捕えい!!」
騎士達はジリジリと詰め寄って来る。余程俺を捉えて魔族を滅ぼす為の道具にしたいのだろう。まあ、そんなつまらないのは死んでもごめんだ。
(捕まったら逃げれへんかもしれんからなぁ。しゃーない)
「悪いなぁ王様。俺はこんなとこで足止め食らってる余裕無いんやわ!てなわけでー……"ワープ"」
「なっ!?消えた!?探すのだ!まだ近くに入るはずである!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
そんなこんなで、俺は城を出て城下町へと逃げた。あそこでブラックホールとか呼び出しても良かったが、そうすると、城ごと消えてしまいそうだったからやめておいた。
さあ、打倒魔族の国の城下町はどんな雰囲気かねえ?
この話で3000文字ぐらい書いてますが、それぐらいが限界です(>_<)