第1話・女神様とステータス
小説慣れしていないので、かなり短いです笑
謎の眩い光に包まれた俺は、いつの間にか見知らぬ個室へと招かれていた。その個室は、白が主色の無機質な空間だ。
白いベッド
白い花
白い景色
何もかもが白く、まるで、その世界が'無'の空間だと言わざるを得ないように……
「ここは……?俺はさっきまで学校に行くとちゅ……!!」
(今気づいた。俺…………裸やん!?なんでや!?あれ、そういえば制服は?それに、鞄も無いし、スマホも……!?つーかここどこやッッ!?)
と、俺がテンパっているところに、どこからか、1人の、白きトーガをまとった女性が悠然と歩み寄ってきた。顔はかなりの美形。香りもふわりと優しく甘い。雰囲気もどこかふわふわとしていて、とても頼れそうな風貌だ。
その女性は、俺の目前まで迫ると、ニッコリと微笑むと、スッと、手を差し伸べてきた。俺は訳が分からず、なされるがままに手を掴み、着いて行った。
着いて行った先には、そこそこ広い池があり、中を覗くと、航空地図でも見ているかのような風景が広がって見えた。
おおぉ……?と、俺が半疑問、半感動、といった反応をしていると、女性が、
「この池は、貴方の生きていた世界を写しています……」
とだけ、静かな表情で俺に伝えた。そして、手を池へ伸ばし、覗き込むよう催促された。
覗き込むと、そこには俺がいた家、通っていた学校、まいにち通学路として使っていた道、近所の公園など、懐かしい場所場所が写り込んでいた。
(ん……?懐かしい……?そういえば、なんで俺はこんなことに……?服も……って……ああ!!?)
俺は服を着ていないことに気付いた。制服が無くなっているのだから衣服自体全て無いだろう。そう思い至ると、そこに女性という生き物がいたことを思い出し、俺はすぐさま顔が熱くなった。
(やばいやばいやばいやばい!!!)
「大丈夫ですよ。私達女神は男性の身体を見ても何も感じませんから」
「え、心読めてんの!?てか、女神ってゆーてたけど!?どーいうことや?!」
「はい。そのままの通り、女神ですよ」
「いやいやいや!!女神なんて人間が創り出した想像上の存在じゃ!?」
「そんなことはありませんよ。実在するので今貴方の目前にいるのですよ?」
「ほぉ……?」
「それと、貴方が何故このような事態に陥っているかという疑問に答えると、貴方の居た世界とは別の世界から召喚されたから、と、答えましょうか」
「えーそんな無茶苦茶なぁ……まだやり残してることあるんよー?学校もまだあるし、友達との約束だって……」
「すみません。世界の理という運命には逆らえないのです」
「そっかぁ……ならしゃーないかなぁ……」
「あら、そんなに驚いていないですね?」
「まぁ……そんなに異世界ってゆーのに期待とか羨望みたいなのはなかったからなぁ」
「なるほど……それは納得です。それで、物は提案、ということわざから、なのですが、こちらの世界の人間種……ヒューマニアンの人々の身勝手な行動により、貴方を召喚してしまったお詫びに、何か少しだけ特殊なお力を授けますが」
「ほほぉ……?」
「それらの名目はスキル、とさせて頂きます。こちらの世界の生ある者達は魔法、と呼び、様々な恩恵によって特殊な力を扱っています。言うなれば、ステータスが変えれる、ということです」
「なるほどなぁ……例えば、どんなスキルがあるんや?」
「料理の才能が欲しい方には料理スキルを。剣術軽々と扱いたいのであれば、剣術スキル、などです」
「ほぅ……それなら俺は……」
と、このように女神様(?)と自分のステータスを色々と変え、異世界へ臨んでいた。変えている途中、女神様はかなり驚愕の表情で俺を眺めていた。何に驚いてるのか、見当はつかなかったが、ま、そんなに気にすることではないだろう、と、今は軽く流す気持ちだった。だが、後々、俺がステータスをこんな風にいじれることが、どんな影響を及ぼすのか、女神達だけが、知りえていた……。
Thank you for reading a this novel♫