いつの間にか終わっていた戦い
勇次の活躍を書こうとして終始馬皇の魔法少女で弄られる話で終わった。
どうしてこうなった……。
とりあえず、そんなこんなで更新です。楽しんでもらえたらと思います。
『まぁ、こんな感じで罰ゲームは姿が変わったり恰好が変わったり尾語が変になったりと多岐にわたります。ちなみに対象もランダムですよ。今回は敗者の馬皇様には次の戦いが終わるまでかわいいかわいい魔法少女になってもらいま~す。とても可愛らしいですよ。パチパチパチ』
姿の変わってしまった馬皇は涙目でパスタをにらみつけるがそこには怖さのかけらもなかった。今の馬皇の姿を気に入ったらしい由愛が馬皇を抱えて撫でまわす。馬皇も抵抗するが力が落ちていることと由愛がガッチリと抱きかかえられていることもあって引きはがすことが出来ない。
「あわわわっ。馬皇ちゃんかわいいです」
「ちょっ‼ 由愛? 由愛さ~ん? そろそろ離してくれるとありがたいんだけど?」
離れようと、もがく馬皇であるが何故か由愛を引きはがすことが出来ない。
「イヤです‼ こんなにも可愛らしいのに……。もうちょっとギュッとしてちゃダメ?」
可愛いものに目がないのか由愛は馬皇を抱いて離さない。馬皇も諦めたのか抵抗しなくなった。これ幸いと由愛は撫で続ける。
「いや、俺男なんだけど……。だからそろそろ離してくれるとありがたいんだが?」
「今は女の子なんです‼ 可愛いんですし問題ありません‼」
馬皇は疲れた様子で恐る恐る言うと問題ないとばかりに断言する由愛。馬皇の要求は全て聞こえていないようだった。
「ふふふ。負けた馬皇ちゃんはある意味、私もそそられるわね」
初めは姿の変わった馬皇に笑いをこらえていた真央だったが何故か馬皇がかわいく感じてくる。
「馬皇ちゃんいうな」
「わかりますか‼ 真央さん‼ なんというかずっと抱いて眺めていたくなるんですよ。それにさわり心地良いんですよ」
「そうなの? なら私も……なんというかくせになりそうねこれ。襲って食べたくなるわ」
「ちょっと‼ 何言いだしてんの‼ って‼ そこはダメ‼ 触っちゃダメぇぇぇ‼ 勇次‼ 2人を止めて‼」
「お父様? を独り占めにするなんて許せないわ‼ 私もぉぉぉ‼」
馬皇は怪しいことを言い始めた由愛と真央に恐怖を抱き始める馬皇。2人のやり取りに我慢が出来なくなりサライラも中に加わる。その間にも由愛たちは馬皇の頭をなでたり抱いたりして、終いには胸やお尻まで触り始める。
「ゴクリ……。こ、これが女の子同士のスキンシップ‼ ……あ、いや、すいません。何もしないんでこちらを睨まないでください」
勇次は今の光景に素直な感想を言って馬皇を助け出そうとするが女性陣に睨まれるとその雰囲気には逆らえないのか動きを止める。そして、馬皇の方へ眼を合わせてあっさりと手のひらを返す。
「師匠。すいませんっす。俺には無理でした」
『後、同性好まれる可愛さとその相手を誘惑する特殊なフェロモンみたい魔法が今の貴女の仕える魔法です。制御は出来ません。それと同性に襲われやすくなります。ちなみに、元々の好感度が高いほど効果は抜群ですよ。やったね』
「それを先に言えぇぇぇぇ‼ って‼ 痛っ‼ 脱がさないで‼ 服脱がそうとしないでぇぇぇぇぇぇ‼」
ロボットのくせに器用に指を動かしてサムズアップすると馬皇は過剰なスキンシップを受けている中でもパスタにツッコミを入れる。馬皇を脱がし始めた女性陣を見て慌てて後ろを向くとパスタに聞いた。
「とりあえず、女性陣があんな状態じゃいつになるか分からないっすから次の戦いに俺が入ってもいいっすか」
『それはもちろん。後、女性の皆様。今の馬皇様の服は特殊なルールにより脱がせることはできませんのでそろそろ服を脱がせてチョメチョメしようとするのはさすがに諦めてください』
パスタの言葉に服を脱がせようとしていた筆頭のサライラとそれを恥ずかしそうにする馬皇を見てワクワクしていた真央と由愛が残念そうな顔をする。
「た、助かった」
馬皇はRー18に突入しそうな勢いから助かると一瞬の隙を突いて由愛たちから抜け出すことに成功する。一安心してから前の方を見てみると勇次がいつの間にか第二戦を開始して決着をつけようとしていた。
「捕えた‼ 氷牢」
勇次は氷で牢を作り出して高速で動き回っていた何かを捕える。
『ミッションクリアです。おめでとうございます』
「さっきみたいな意味わからないものじゃなくて良かったっす」
勇次はあっさりとクリアしたようだった。それと同時に馬皇は元の姿に戻ることが出来た。他の女子たちは残念そうな顔をして元に戻るのを眺めている。その様子に馬皇はほっとすると勇次の元へ行く。
「勇次。おつかれさん」
「あっ。師匠元に戻ったんすね。あの師匠も可愛かったっすよ」
「……勘弁してくれ」
「あははは」
馬皇の呟きに勇次は乾いたような笑い声を上げる。見ている方だったので苦笑で済んでいるがあの捕食者のような目で見られ続けるのは勘弁してほしいと馬皇は思うのだった。
『1人勝ったようですし、じゃんじゃん行きましょうか。それと、先程のが気に入ったようでしたら同じ姿に変身させるための呪い(しゅくふく)やアイテムをクリア報酬に加えますよ?』
話をぶった切るかのようにパスタは鎮火しかけていた火に油を注いだ。
「「「詳しく‼」」」
『やる気になってくださるのでしたら用意させてもらいます』
パスタの言葉に由愛たちは即座に反応する。また、さっきみたいなことが起きることを想像すると馬皇の顔は真っ青になり体を震わせる。
「……勘弁してくれよ」
再度同じことを呟く中で未来で先程のように女の子をやらされることを想像して不安に思う馬皇であった。
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