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転生した元魔王様の非日常的な学生生活  作者: haimret
第三章 海だ‼ 孤島だ‼ 異能者だ‼ 前編
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本戦第1回戦 馬皇対サライラ(後編)

馬皇対サライラの後編です。

すいません。なかなか文章が進まなくて遅れてしまいました。

短いですが楽しんでもらえたらなと思います。3人称の戦闘描写は難しい。

文章を書き続ける力が欲しい……

「はあああぁぁぁぁぁ‼」

「ふんっ‼」


 両者は先程の比ではない速度で肉薄しぶつかり合う。馬皇はサライラに突撃をして距離を詰める。サライラは槍で馬皇をけん制して懐に入ってくれば回転して自身の尻尾を叩きつけて距離を取る。


 馬皇は槍による攻撃を捌き避けて懐に入ろうとするが懐に入ったらサライラが自分の尻尾を使った攻撃を受けて吹き飛ばされる。すぐに体勢を立て直してサライラの懐に向かってまた走り出すと同時に複数の火球を呼び出してサライラに向けて打ち出した。この火球は真央が使っていた初級の魔法と同じである。威力は低いが出が早く使い勝手がよさそうなので勝手に覚えたのである。


「くっ‼ 断ちなさい‼ リンネ」


 馬皇の出した火球をリンネと呼ばれる槍を使って対処する。サライラも懐に入られるのはまずいと思いうまく距離を置いて戦おうとするが馬皇はそれを上回り懐に入ってくる。ちなみに、リンネと言うのはサライラの槍の名前である。馬皇たちのいた世界では遺物と呼ばれているものである。どこで何のために生まれたのかもどのように出来たのかも一切不明。未だにわかっていない部分が多々存在する物の総称である。


 ただ一つだけ分かっていることは、遺物は相性がいい者と物が揃ったときにその名前を呼ぶことで不思議な力を発揮することであろう。サライラの持っているリンネは名前を呼ぶことで刃先に触れた物を跡形もなく分解するする能力を持っている。それを使用することで馬皇の放った火球を消滅させる。その隙を突いて馬皇はサライラに近づく。馬皇はサライラの懐に入ると再び拳を連続で繰り出す。それを舞うようにサライラは避けてまた間合いを作り槍を使った攻撃を始める。


『馬選手とサライラ選手の攻防が二転三転と変わっていきます‼』

【これは、見ごたえのある戦いですね。後はサライラ選手が浸かっている槍には何か不思議な力を感じます】


 クマの着ぐるみのサライラの槍に何かを感じ取ったのかそう解説する。馬皇はサライラの懐に入ってインファイトに持ち込みたい。サライラは馬皇に一定の攻撃が届きづらい位置を確保して戦おうとしている。攻防がどんどんと入れ替わり立ち代わりに攻守が変わっていく。2人の光景にリンは実況を続ける。


『これはすさまじい戦いです‼ 今年の新人(ルーキー)は化け物か‼ どんどん2人が加速していきます‼ 』


 どんどんとギアを上げていくサライラと馬皇の2人。速度はどんどんと早くなっていき目で追い切れなくなっていくが2人が笑みを浮かべていることだけはどんなに2人の速度が上がっても一目でわかった。


「アハハハハハハハハハハ‼ 楽しい‼ 楽しいですわ‼ お父様‼」


 観客たちはその場のテンションに飲まれてサライラのお父様呼びはスルーされているようだった。


「ハッ‼ こっちもだ‼ サライラ‼」


 何度目になるのかは分からないくらい攻守は入れ替わる2人はお互いに衝突して弾き飛ばされるように距離を取った。


「楽しい戦いですがそろそろ決着をつけませんと」


 サライラは楽しそうに笑う。


「そうだな。楽しませてもらった礼だ。しっかりと耐えろよ」


 馬皇はサライラに対して言い返す。2人はその場から同時に息を大きく吸うとほぼ同じタイミングで口から息吹(ブレス)を放った。光を収束したような息吹(ブレス)はさすがに馬皇の前世における親子、同じ種類である。


『『『うわああぁぁぁぁぁぁ‼』』』


 同じ種類の息吹同士の衝突に強力なはずの結界が大きく揺れて観客席の方すら揺らした。結界の中が息吹同士の衝突によって生まれた土煙に覆われる。


『すさまじい威力です‼ なんと結界の外にまでその衝撃が伝わるということにその威力のすさまじさが見てとれます‼ いったい残っているのはどちらなんでしょうか‼』

【すごいです‼ こんな威力同士の衝突なんていつ以来でしょうか‼ 異能者の能力でもそんなに見ることが出来ませんよ‼ これ‼】


 リンとクマは2人の息吹同士の衝突という派手な行動にテンションを上げる。やがて煙が晴れてそこから1人が出てきた。馬皇だった。気絶したサライラを抱きかかえてである。サライラは完全に目を回していた。サライラは気絶によって馬皇は自身の意思によって竜人化を解いている。


『決まった~‼ 勝者は馬選手‼ 馬選手に決定だ~‼』

『『『うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼』』』


 リンの合図から少し遅れて観客席の方の声が爆発した。華々しい戦いを制した馬皇に。惜しくも負けてしまったサライラに。歓声と共に白熱した戦いの興奮が会場を盛り上げたのである。


【いやぁ。白熱する熱い戦いでした。個人的にはこの勢いに続いて馬選手には勝ち続けてほしいですねぇ】

『私たちが特定の選手に肩入れするのは良くはないのですがここまで白熱すると今回の大会は次の彼の試合も楽しみになりますね』

【そうですね。楽しみですね】


 リンの言葉を締めくくってクマも同意する。今回は馬皇が勝利を飾るのであった。

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