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転生した元魔王様の非日常的な学生生活  作者: haimret
第九章 魔王復活編
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5話

むぅ。少し不調ですが更新しました

「うーん。生きてる訳でもないし、そこまで難しくないと思うんだけど……。」

「なんでそれで行けると思ったんですか? それにそもそも結晶の純度の高さとかの基準が分かりませんよ? それにそもそも私たちじゃ魔力を吸われて運べないです」


 由愛たちに即答されて真央は予想外だったのか迷う仕草を見せると呆れた様子で由愛は言った。その答えを予想していたのか真央が答える。


「分かってるわ。だから、専用の箱と結晶を手にとっても問題ないものを用意しているわよ。それにその空間内であれば指示も出せるわ」

「……直接馬皇さんたちが探すのは駄目なんですか?」

「ごめんなさい。それは出来ないの。私たちがその空間を作っていざ探そうと思い始めた矢先にWCAの追手が辺りを探し始めててね。まるで、その場所にいるのが分かってるかのように大学周辺を探し始めたの」

「それは‼」

「あ。それについては気にしなくてもいいわよ? 何故か洞窟に逃げ込んだのを知っていたようだったからこの空間を利用して闇討ちしてやって。この周辺を探してた奴らの記憶を改変して目立つように馬皇たちと飛び立ったから。まぁ、そのせいで由愛たちにこれをお願いしなきゃならなくなったんだけどね」

「……それはそれでどうなんですか?」


 疲れた様に由愛がたずねた。そんな由愛を見て真央は苦笑する。


「まぁ、このまま潜伏しても問題なかったんだけどそうしたら鉄先生と相対していた可能性があったのよ。そうなると悔しいけどまず私1人じゃ勝てないし、馬皇と一緒に戦えば勝てるかもしれないけどどっちにしても無事じゃ済まないからね。それとは別に理由もあるけど……。それは教えられないわ。まぁ、そんな訳で今回は鉄先生は招き入れていないわ」


 真央の言い分に由愛たちはとりあえず止むおえなくということを理解する。状況はどうあれ無理に戦う必要のない相手と無駄な戦いをする気はないのは当然であった。その事情を聞いた由愛は答える。


「そうですか。事情は分かりました。それだったら私も力になります」

「私もですわ」

「我も協力しよう」

「そうね。私も協力するわ。それと鉄先生も一緒に来たんだけれど今はどうしているの? 彼がいた方が確実でしょう?」


 もっともなことを口にするファナ。それに対して真央は直ぐに答える。


「鉄先生には魔物の多い所に誘導しているわ。だから、終わった後でいいから教壇の下にある手紙を渡してちょうだい」


 真央がそう言うとファナが立ち上がって教壇の下を見る。そこには手紙が置いてあり鉄先生へと書かれた手紙の入った便箋が置かれていた。


「これね?」

「ええ。読んでもらえれば分かってくれると思うわ」

「分かったわ」


 そう言ってファナは懐に手紙を入れる。それを確認した真央は話を戻した。


「そんな訳でお願いするんだけどその前に机の下の箱を開けてちょうだい。今回の採取に役立つ物を用意しているわ」


 真央に言われた通りに各々の机の下を見る。机の下には箱が入っていた。サイズはポケットに入るぐらいコンパクトであった。由愛たち全員は箱を机の上に置くと箱を開ける。


「これは?」

「軍手?」


 中から出てきたのは一般に市販されているような軍手であった。唯一違うのは薄い緑をしていること具台であろうか。それ以外は新品であること以外は真央が自信あり気にするような代物ではない。


「ふふふん。私の自信作の1つよ。デザインは時間がなかったからその辺で買った軍手に付与したけど、それがあれば結晶に触っても魔法を使っても魔力を吸われるなんてことはないわ。結晶を溶かして染料みたいにして混ぜ合わせたんだもの」


 真央は自分の作った物を自慢気に言った。その言葉に由愛たちは一斉に手を放す。


「どうしたの? いきなり?」

「……いきなりそんな話を聞いたら魔力を吸い取られるって思ってもおかしくはないでしょ」


 ファナは由愛たちの気持ちを代弁するように答える。由愛たちもそれに同意なのかうんうんとうなずいている。


「そんなの気にしなくても問題ないわよ? じゃなきゃ用意なんてしないし」

「そうですよね。でも、いきなりそんなこと言われたら心臓に悪いですよ? 真央さん」

「そうだな。できれば箱を開く前に中の物の説明をして欲しかった」


 由愛たちが続いてそう言うと真央は少し考える仕草をするとばつの悪そうな顔をする。


「……悪かったわね」

「いえ。分かってくれたんならいいです」


 真央は素直に頭を下げると由愛はすぐに許す。それからすぐに話を再開する。


「それで話を続けるんだけど、それがあれば余剰に魔力を吸われるってこともなくなるから普通に魔法も使えるわ」

「そうなのか?」

「ええ。本来は魔法や魔術を発動するとそこを起点に魔力を吸いあげる性質があるんだけど、実はそれだけじゃなくてその結晶自体が魔力を持っていてそれが相互干渉して―――。‼ って‼ ったぁ‼ 何すんのよ‼」


 ユメリアが疑問に思ったのかそうたずねると真央が捲し立てるように説明を始める。早口で答え始めた真央に対して馬皇が後ろからチョップを入れる。真央はいきなり来た痛みに頭を抱えるとそれをした張本人である馬皇に文句を言うが馬皇は後ろを指さした。


「その話が長くなるんなら後にしてくれ。俺とさっき倒れたアストリアが持たん」


 馬皇の指をさした先にはぐったりと倒れているアストリアの姿があった。それを見た真央は少し不機嫌そうに言った。


「むぅ。さすがにこれ以上は無駄に話せないわね。箱自体は結晶を持ち運びできるように保管庫の役割を持たせているの。それと箱の中には便利な物をいくつか入れてるわ」


 真央の言葉にユメリアとファナは確認するように箱を開ける。その中に自身の武器を入れると何の抵抗もなく箱の中に納まった。


「便利だな。我の袖と同じ原理か?」

「さすがにユメリア程の物ではないわ。教えてくれないから独学で作ってみたけど劣化も劣化。精々がそこの教壇2つ分よ」

「それでも充分私にとっては異次元なんだけど……」


 真央はそう言って教壇を指さす。簡単に言っているが物を詰める道具をそんな簡単に作れるはずがない。ましてや空間に干渉してたくさんの物を入れられる魔道具である。ファナの世界にも同じようにそれに挑戦した職人の話を聞いたことはあるが、それでも実際の箱の1.3倍とかの話でそれでも金貨50枚という値段であった。


「そんな訳で由愛との回線は繋げたままにしておくから後はお願いね。それじゃ―」

「ちょっと待ってくれ」

「何?」


 ある程度の説明を終えた真央が映像を切ろうとするがそれにユメリアが待ったをかける。


「結晶の特徴は濃い色をしている物でいいとして探す目安だけ教えてくれ。それが分かると我も占いとかで手伝えるだろう」


 ユメリアの言葉に真央はうなずいた。


「分かったわ。それなら簡単に説明するわよ。ザックリいえば魔力の濃い場所よ」

「人体に影響が出そうだな」

「それについては問題ないわ。普通であれば余剰な魔力で気持ち悪くなるけど、その軍手があれば、悪環境でも問題なく動けるようにしているわ。それに由愛越しでも見えるから連絡をくれたら教えて上げれるわ。それと気を付けてほしいことがあったわ。魔力の濃い場所って……」

「魔力の濃い場所っての続きはなんなんだ?」


 真央が話している途中で映像が切れる。何かを言いかけている途中で映像が消え、それが気になって仕方ないのかユメリアが立ち上がってスクリーンの前でたずねるが映像は復活せず返事はない。


「由愛。最後に何を言ってたか分かる?」


 そんなユメリアを見て冷静になったファナが由愛にたずねる。


「えっと……。魔物の多い傾向にあるだそうです。それとそう言う訳だから鉄先生とも合流できるだろうって」

「「そう言う事は先に言えぇぇぇ‼」」


 由愛の話を聞いたユメリアとファナは一緒にスクリーンの前に立つ。そして、重要な部分が途切れていた部分に対するツッコミを叫んだ。

PCが少し調子悪いですが更新しました。まさか、PCの更新だけで3時間掛かるとは思ってなかった。

次回は採取編。割としっかり書いていたら長くなる長くなる。合流までが遠くなってしまった……。採取編が終わりますと合流する予定です。


いつもの事ですが、読んで下さりありがとうございます。ブクマとか評価とか感想などしてくださいますとテンションが上がり、狂喜乱舞しますのでよろしくお願いします。増えるの嬉しい

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