エピローグ
更新しました。今回は短いですが許してください
鉄は今朝のニュースを見た時の事を思い出していた。
夜の見回りをしてから仮眠を取った後の朝。情報収集の一環としていつものようにテレビをつけるとそこには馬皇と真央がこの街の付近に住んでいた竜と共にハンターズギルドの支部長である柳瀬宗次朗を殺害したというニュースが流れていた。そして、ハンターズギルドのトップが死んだことにより過去最高額の報奨金と共に指名手配すると言う事も。
鉄は目を疑った。あまりにも突然の事でしばらく呆然として、ニュースが終わると鉄は慌てて携帯に馬皇たちの両親に連絡を入れようとする。そのタイミングで電話が鳴った。
「もしもし」
「もしもし。おはようございます。ユメリアです」
「アマノハラさんか。すまないが少しやることが出来たから後でかけ直してくれないか?」
「馬皇と真央の事なんですが」
「すまんがこちらに来てくれ。場所はいつもの生徒指導室だ」
馬皇の事を話題に挙げられて鉄は何かを知っているであろうユメリアたちを呼び出すことにする。
「分かりました。今回関わった私と由愛とサライラで行きます」
「ああ。頼む」
ユメリアたちもそのことを想定していたのか鉄の言葉に対してあっさりと受け入れる。とここまでが今日の早朝の出来事である。しばらくすると生徒指導室の扉からノックする音が聞こえてくる。
「おはようございます。鉄先生はいますか?」
「ああ。入っていいぞ」
「「「「失礼します」」」」
電話の主であるユメリアの声を聞いて鉄は許可を出す。その声が聞こえたユメリアは扉を開けて部屋に入るとその後に続くようにユメリアと由愛、サライラとファナが声を揃えて入ってきた。
「すまんな。朝早くに来てもらって」
「いえ。私たちが勝手に行ったのも悪かったですし」
「そういって貰えると助かる。それとなぜ、ファナリアさんはどうしてここに? 」
「それは、その……」
鉄がファナの事をたずねる。ファナは不機嫌な様子を隠さずに言った。
「そんな面白そうなことに仲間外れにされて無理矢理ついてきたのよ」
「そんなに堂々と言われても困るんだが……」
鉄が困ったように言うと由愛が話を始める。
「ファナさんは昨日すぐに馬皇さんの家に帰ったせいで今回の件には関わってないんですが、今朝サライラさんが馬皇さんの家の方に伝えた時に一緒に聞いていて。そのせいで仲間外れにされた。だから、詳しく教えて欲しい。連れて言って欲しいって言って着いてきたんです」
「安心して。これでも口は堅いから絶対に漏らさないわ。もし仲間外れにするようなら私一人で馬皇たちを探すわ」
「本人がそう言って、このまま勝手に飛び出して何をするのか分からなかったので一緒に連れてきたんです」
強い押しで着いてきたうえに自信満々に胸を張るファナを見て何とも言えなくなる鉄。とりあえずは問題ないという事で鉄は話しを進めることにする。
「そ、そうか。……それで、だ。朝一番に馬皇と真央が指名手配されていることだが、どうしてそうなった?」
「はい」
ユメリアが代表して今回の出来事の説明を始める。ユメリアの話はこうであった。
ハンターズギルドの話で森の中に竜が住みついているという話を聞いて実際に会いに行った事を話す。そこで竜であるアストリアと出会って、真央と馬皇に興味がわいてアストリアの住処にお邪魔しに行くことになる。
その住処にお邪魔しに行ったときにギルドの支部長である柳瀬宗次朗とその部下たちと遭遇。馬皇たちが捕縛するも何者かに宗次朗が狙撃されて、まるで計画していたと言わんばかりにハンターが集まっているのを馬皇たちが感知してからは別行動。馬皇と真央とアストリアが陽動しているをしている最中にサライラと由愛とユメリアはばれない様にうまく街に戻ってから今に至るという現状を伝えた
そして、その少し前に生徒指導室の鉄の元で今回の事を説明してくれという事を伝えられたこと。馬皇たちの両親に一応しばらくは帰ってこないと伝えてくれという事。定期的に情報を集めて欲しいという事。今回の件でしばらくWCAを本格的に潰しまわってくるという事。の馬皇たちの要求を伝える。
ユメリアが代表して話を終えると鉄は無言のまましばらく考え込むと重々しく口を開く。
「つまり、濡れ衣をそのままにしてしばらく囮になると」
「違いますわ。恐らく思いっきり暴れまわる気ですわ。しばらくは情報を集めるために静観するおつもりでしょうが、お父様を含めてあのお2人は基本的に大雑把ですからまどろっこしくなったら恐らくそうするかと」
「……巻き込まれたハンターたちとの戦闘はともかく、竜に会いに行くなどの危険なことは控えろって叱ってやりたい。が、どうしてこうも騒動を引き起こすんだあの2人は」
「知りませんわ」
鉄は愚痴をこぼすがそれをサライラは一蹴する。サライラの態度に由愛は苦笑いすると鞄の中から封筒を取り出す。
「それとこれを。馬皇さんが渡してくれって言った手紙です」
由愛は馬皇から受け取った手紙を封筒から取り出して折りたたまれた手紙を鉄に渡す。鉄もそれを受け取るとその手紙を開いた。
「……。あの馬鹿もんは」
手紙の中身を見た鉄は一瞬硬直するが、眉を引きつらせながら青筋を浮かべる。
「な、何が書いてあったんですか?」
明らかに怒っているのが分かる雰囲気の鉄に震えている由愛がたずねた。怯えている由愛の様子を見て少し余りよろしくないと思ったのか鉄は言った。
「これは手紙じゃない。進路調査票だ」
鉄はそう言って決意表明すると手に持った馬皇の書いた進路調査票(?)を見せる。確かにそれは進路調査票であった
「……あの。それって見てもいいんですか?」
「構わん。進路調査については戻ってきたら本人に書き直させるからな。だが、書いてあることが理解出来ん」
鉄がそう言うと由愛たちも手紙(?)を読んだ。
第一希望には「魔王復活」。
第2希望には「世界の中心」と短く書かれている。
第3希望にはおおよそユメリアの言った事と変わらないことが書いてあった。
そのさらに下にはこう書かれていた。『2週間後に落ち合おう』と。
簡単な暗号? のようなものです。次の章のプロローグは由愛たちが馬皇たちに会いに行くところからスタートの予定です
おかしいところ等あれば指摘して下さるとありがたいです。それといつも読んで下さりありがとうございます。読んで下さったり、ブクマとか評価したりしてくださいますとテンションが上がりますのでこれからもよろしくお願いします。




