おまけ3・サライラとの約束 その2
更新しました。っく‼ 経験もないボッチがこれを書くのは厳しかった。短いですが楽しんでくれたらと思います。もっと良い雰囲気を書く方法ないですかね。
少しだけ映画の設定を変えました
映画館のあるOMAモール5F。シネマの前には様々な映画のポスターやら映像が映し出されており偶然立ち寄っただけであっても興味の引くように宣伝される様々な映画たちに馬皇は圧倒されていた。
「そう言えば映画を見たいしか言ってなかったが何の映画を見るんだ?」
サライラが何の映画を見たいのかを言っていないことに気がつきサライラにたずねた。サライラも見たい映画のタイトルを言っていなかったことを思い出して慌てて答える。
「そういえば言ってませんでしたわ。タイトルは『やせいの魔法少女アマゾネス☆ヤギ THE・MOVIE』ですわ」
「は?」
馬皇はサライラの言った訳の分からないタイトルに思わず頭をかしげた。
「やせいの魔法少女アマゾネス☆ヤギ THE・MOVIEですわ」
サライラは同じタイトルをもう一度言う。タイトルからは全く予想の付かない。
「あ、いや、うん。タイトルは分かったからどういう話なんだ?」
「世界には魔法少女が存在していてその魔法少女たちは国家公認なんですの。でも、国家に公認されていない魔法少女たちも存在していて非公認な魔法少女を侮蔑してやせいの魔法少女と言われていますの。今回の映画はそのダイジェスト版の第1章で主人公であるヤギさんが国家の陰謀で連れて行かれた両親を救うために魔法少女とアマゾネスの力を得て両親を救うために旅立つ物語ですの」
「さっぱり分からん」
「残念ですの」
サライラのまるで何かの呪文のような説明に思考を放棄する馬皇。サライラもしつこく説明する気はないようで近くにあるチケットの販売機で席が隣になる様に入場券を買う。そして、公演少し前になると馬皇たちも流れに沿って入場した。
「思っていた以上に子供が少ないな」
魔法少女と聞いて小さい子との親子連れが多いかと思っていたら1人だったり自分より年上の男連中が多く馬皇は驚く。そして、そんな中で男女出来ているのは一握りで馬皇とサライラはかなり浮いていた。その異様な光景に馬皇は不安を抱く。
「なぁ。本当に大丈夫なのか?」
「大丈夫ですわ」
馬皇は周りの異様な気迫に居心地の悪さを感じるがサライラは物ともしていない。席に座ると馬皇も一緒に座る。しばらく、会話もなく始まるまでの時間を待っているとサライラは何かを決心したのか恥ずかしそうに顔を赤らめて言った。
「手を……つないで」
「分かった」
馬皇はサライラの手を握った。躊躇いなく握ったことにサライラは一瞬だけ小さく「ひゃっ‼」と声を上げるがすぐに嬉しそうな顔に変わる。そうこうしている内に映画は始まった。そして、馬皇の気苦労も始まった。
☆☆☆☆☆
「ふふふ。楽しかったですわ。まさか、助けに言った両親があんなことをするなんて……。でも、なんでお父様は何度も私の眼を覆っていたのです? あれでは映画を全部見れませんわ。一番いいシーンは見れましたし、それに……その役得でしたし……」
サライラの要望通りの映画を見た2人は対照的だった。楽しみであった映画を見れて満足げなサライラ。アマゾネスの異名の通り魔法(物理)をするために魔力を集めるベッドシーンがあり、まさかの女の子同士のやり取りのはずなのにやけに肉食系な危ないシーンに思わずサライラの眼を覆い隠したり戻したりを繰り返して疲れた様子の馬皇。幸いだったのはサライラが目を覆われても大きく不満を言わなかったことでくらいである。
「そうか。俺は大変だったけどな」
戦闘シーンでは興奮して見入っていたサライラである。手は放さなかったものの何度も立ち上がりそうになっていたのを止めたりアニメの映画なのに危ないシーンに突入しかけていたのを何度も目で覆ったりと馬皇は大変だった。しかし、馬皇が思っていた以上に白熱した戦闘しーんでは馬皇も熱中して満足していた。
「それで? サライラは満足したか?」
「はい」
サライラは満足と言った様子で微笑む。そして、結局映画館内では放さなかった手を離して馬皇の腕に体を絡める。馬皇もサライラを引き剥がす気はないのかやりたいようにやらせる。
「そうか。それは良かった」
「また、行きたいですわ」
「それは勘弁してくれ」
「えぇ~」
馬皇の拒否にサライラは頬を膨らませる。
「確かに面白かった。が、劇場でのお前の面倒を見きれん」
サライラが暴走しかけて他の人に迷惑をかけかねない事と集団で見るという気まずさを含めて正直に馬皇は言った。
「お父様のケチ」
「映画はレンタルでもいいだろ? 今度は家で2人きりで見よう。そしたら気兼ねなく楽しめるだろ?」
「お父様の膝の上でも?」
「ああ」
「映画ではしゃいでも」
「誰にも迷惑をかけないからな」
「ふふふ。お父様と2人きり……」
そう言うとサライラは文句を言わなくなった。むしろ妖しい笑みを浮かべて何かの計画を立てていた。
「お~い。あんまり無茶なことはするなよ」
「ふふふふふふ」
「やべぇ。選択間違えたか?」
妖しく笑うサライラに軽い危機感を覚える馬皇であった。
次回は新章と言っていましたがあと一つおまけを書いてからにします。1話辺り6,000字超えたいけどなかなかできない。
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