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転生した元魔王様の非日常的な学生生活  作者: haimret
第五章 2学期の戦い
132/327

19話

短いですが更新しました。次回から本格的に戦闘開始です。

ゼ○ダ楽しいです

「なるほど。そういう訳でしたか。ならばこの俺、ユリウスはあなた様のお力になりましょう」


 真央の召喚したユリウスに事情を説明し洋介をユミルの口元へ届ける事を頼むとユリウスも納得したのか馬皇とサライラに頭を下げる。


「今は馬皇だ。そう呼んでくれ」


「ですが‼」


「いいな」


「はっ‼ 馬皇様‼」


「ああ。そうしてくれると助かる」


 馬皇は自身の呼び方をユリウスに教え込むと真央とは打って変わって素直に返事をする。そして、真央の方へと向いた。


「分かりました。おい。小娘。今回だけはダリウス様に免じて特別に試練なしで使われてやる。緊急の用件だという事も分かったしな。それといい加減な呼び方をするな。あれでは俺でなくてもそこそこ知性を持った奴ならキレる」


 急いで魔法を使ったためにかなりの部分で粗があったのだろう。それが巡って召喚したユリウスを怒らせるほどのものだという事にユリウスの言い方には腹が立ったが真央は謝罪する。


「悪かったわね。次は気を付けるわ。それと今度は再契約お願いね」


「いいだろう。この俺に力を示せたらの話だがな」


「望むところよ」


 真央の言葉にユリウスは好戦的な笑みを浮かべた。それに対して真央も不敵な笑みを浮かべる。


「話は纏まったか?」


「ええ。それにしても驚いたわ」


 真央がそう言うとそのことに同意見なのか馬皇とサライラが同じようにうなずく。


「そうだな。ちょくちょくどこかへ行ってることは知ってたがまさかお前に召喚されていたとは……」


「そうですわね。叔父様ってお父様とお母様に次いでの実力者でしたから」


「ちょっと待って。さっきからスルーしてたけど血縁関係があるの?」


 真央はたびたびサライラが口にする叔父様について聞く。


「ああ。言ってなかったな。ユリウスはサライラの母。つまり俺の妻だった奴の弟でな。良く可愛がってたんだ。懐かしいな」


「……ダリウス様も姉貴も規格外すぎて何度も死にかけたけどな。そのお蔭も有ってかあの人たちに逆らえないんだよな」


「何と言うか。その。元気出しなさい。今度この世界のお酒探してあげるから」


「助かる」


 馬皇がユリウスについて懐かしんでいる半面でユリウスが遠い目をする。何が有ったのかは知らないが真央はその姿に何とも言えない表情を作ると慰める。


「とりあえず中に入ったらすぐに戦闘が始まる。始まったら何が起こるか分からない。いいな。命を優先にな」


 締めくくるような感じで鉄が介入する。


「あ、ああ。俺がこいつを運べばいいんだな」


 ユリウスが洋介を見る。洋介はビビりながらも答えた。


「た、頼む」


「ふむ。その胆力は誉めてやろう。だが、失敗すればわかるな?」


「あまりいじめてやるなよ?」


「ダリウス様は身内に甘すぎます‼ 今回の相手はあの巨人ですよ‼」


 馬皇にたしなめられるがユリウスは叫ぶ。


「そんなことは分かってる。前は勝てたが今回は分からない。もしかしたら負けるかもしれない。だが、それでも戦う。闘争こそが俺たちだろ? なら楽しまないとな」


「お父様ばかりお楽しみになるのはズルいですわ」


「ははっ。馬皇様とサライラ様はお変わりないようで」


「おう。いつも通りだ」


 戦いに関しての狂気的に楽しもうとする馬皇とそれに対して笑顔で同意するサライラ。その様子にユリウスは凶暴な笑みを浮かべるとテンションが上がっているのか口から炎が漏れる。


「うっし。門についてだが真央? 入口って大きさとか場所って指定できるか?」


「なによ? 突然。そんなの簡単に決まってるじゃない」


 真央が失礼しちゃうわねといった表情で答える。それを見た馬皇は少しジト目で真央を見る。


「見栄とかはないな?」


「失礼な奴ね‼ 私は無理なことは言わないわ‼」


 馬皇の言葉に真央は怒りを見せる。出来ると言っているのに疑われるという事は存外腹が立つのか馬皇に対する視線は厳しいままである。


「そうか。ならさ。一つ提案があるんだがいいか?」


 馬皇は余裕と言った態度で真央に言うと真央は仕方ないといった顔で怒りを抑えて馬皇にたずねる。


「なによ? しょうもない事だったら許さないんだからね」


「なぁに簡単なことだ。ちょっくらデカいのを一発な」


 馬皇が真央に対してする事を話すと真央は困惑した様子で言った。


「確かにそれくらいだったら余裕で出来るけど……あんたの負担は大丈夫なの? それをした後でエネルギーが無くなったとかやられましたとかいったら本気でハッ倒すわよ」


 作戦開幕でぶっ放すと宣言している馬皇にその後の戦闘が持つのか真央はたずねる。


「問題ねぇよ。開幕では調整も兼ねてるからそこまで本気じゃねえよ。それにこんな機会じゃなけりゃ俺も全力出せなくて溜まってるんだよ」


 馬皇はなんてことはないとストレスを溜めこんでいると言っている馬皇を見て真央はじっと馬皇を見る。そして話を聞いて数秒もしない内に決断した。


「いいわ。そこまで言うんだったら始まるまで好きにしなさい。巨人も手が出せない高度に陣を作ったわ。入ったらすぐに閉じて上げる。その代わり作戦始まったらこき使ってやるんだから‼」


「おう」


「だから、思いっきり暴れてきなさい」


「おう。サライラは後でな」


「私もやりたいですわ‼」


 馬皇がやろうとしていることにサライラも参加したいのか同行の意を伝える。しかし、馬皇は困った顔をすると言った。


「駄目だ。俺が撃った後に本格的に戦闘開始だからな」


「えぇぇぇ」


 盛大に不満の声を上げるサライラ。その様子に馬皇は苦笑する。


「まぁ、最初は俺がやるがトリは盛大にやるぞ。だから、サライラも頼むな」


「お父様との共同作業……。っは‼ お任せくださいませ‼ お父様‼」


「おう。じゃあ、行ってくる。タイミングは任せた」


「しくじるんじゃないわよ」


「任せろ」


 真央にそう言ってから馬皇は大空へと飛び立った。

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