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転生した元魔王様の非日常的な学生生活  作者: haimret
第五章 2学期の戦い
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5話

服選び回。短いですが更新です。物語がほとんど進んでいないという。女性の服のコーディネートは分からんのでテキトーに書いています。気分を害された方が居ましたら申し訳ありません。


 OMAモール。この大馬市に存在する数少ない複合商業施設である。映画館やゲームセンターと言った娯楽から衣類、雑貨、食料品と言った生活に関するまでの幅が広く多くの店が存在する。その中の服屋の並ぶ通りの一角で由愛たちは話しながら服を手に取っていた。


「……こんなのはどう?」


 真央は派手目な色の上着を手に取って由愛にたずねる。


「派手な色もいいですが、こっちの方が似合いそうです」


「どちらもいいのですが私としてはこっちの方が良いかと。お揃いですし」


 サライラは自身が来ている服と同じものを手に取って提案する。


「由愛ちゃん。それ組み合わせるならこっちの方が良くない?」


「いいですね。でもそれだったどっちにしましょうか?」


「う~ん。どっちも捨てがたいわね……」


 店の道にあるレディース服の店のひとつで現状女の子状態である馬皇を除く真央たちは真剣に服を選んでいた。真央が提案すると由愛がさらに提案。サライラはお揃いにこだわり、リンが偶に由愛たちの選んだ服に合わせて他の組み合わせやアクセサリーをオススメしてみる。


「これが世に言う母娘の服の買い物に待たされるお父さんの気分か……。服の事はさっぱりわからん」


「安心しろ。俺も分からんし正直このまま何事もなく終わってくれ」


「それは……どう考えても無理だろうよ」


「分かってはいるが前回は下着選ぶだけですごく時間が掛かったからな」


「そ、そう言う話すんの止めろよ。聞いてるこっちが恥ずかしいわ」


「それを見に付けなきゃならない俺の方が恥ずかしいわ」


 一方で馬皇は少し離れた所で由愛たちの買い物を眺めながら洋介と話す。正直、何をしているのかはさっぱりである。しばらく、何も考えずに2人が眺めていると由愛たちは何かを決めたのかいくつかの服を持ってきた。


「馬皇ちゃん。まずは、これからお願いします」


「いやだ……。俺は着ないぞ」


 馬皇は露骨に嫌な顔を見せるとと由愛だけでなく他の参加していた女子全員の背筋が寒くなるような笑顔を浮かべる。


『おねがいしますね』


 一致した声と共に由愛が顔を近づける。馬皇は戦慄すると反射的に返事をした。


「……あ、ああ」


 渋々とうなずくと由愛の笑顔がいつもと同じ穏やかな物に変わり馬皇が逃げない様に腕を組む。そして、連れて行かれる。洋介が額から冷や汗を流して馬皇に黙祷をささげているのを見て馬皇は「後で覚えてろ‼」と内心思いつつも試着室の前まで来ると由愛は腕を離し背中を押して試着室へと入れる。


「まずはこれを着てください。最初は真央さんのです」


 そう言って先程真央が手に取っていた服を渡される。馬皇は着ていたワンピースの前のボタンをはずして頭から脱ぐ。次に外から渡された半袖のシャツを着てその上にキャミソールを着る。その下には動きやすいように紺のショートパンツを穿く。そして、白よりのペールオレンジのカーディガンに着替え終わると試着室を開ける。


「どうだ?」


「むむむ……。いい感じですね。真央さん。それにかなり動きやすそうです」


「でしょ? 元々男だしこんな感じのボーイッシュな感じもありかなと思ってたのよ。前回は下着だけだったし服は気合を入れて見たわ」


 真央がそう言うとふふんと言った感じで胸を張る。その様子に由愛は対抗意識が出てきたのか強がった。


「ま、まだ最初ですしどんどん行きましょう」


「おお。これは楽しくなってきたわね」


 いつの間にか開幕していたコーディネート合戦の様子を見てリンは目を輝かせる。


「俺は楽しくないけどな」


 馬皇は疲れた様にため息をつくと由愛が新しい服を渡す。


「馬皇さん。次はこれです」


「はいはい。分かったよ」


 そう言って馬皇は投げやりに返事をすると試着室に新しい服をかけて閉める。由愛に渡された一目で可愛らしさを強調するような服に馬皇は1人呟く。


「これを着るのか……」


 しばらく躊躇っていると由愛が早く着るように催促してくる。馬皇は覚悟を決めると先ほど来ていた服を綺麗に脱いでたたんで由愛から渡された服を着た。


「……どうだ?」


 馬皇は死んだ魚のような目をして試着室を開ける。淡い花柄のワンピースの上から丈の短い青のカーディガンを羽織っている。


「あっ。馬皇ちゃん。これは前を結ぶ物なので結んでみますね」


 由愛は器用に馬皇の前の裾を軽く結ぶ。


「これで完成っと。真央さん。どうですか?」


「うぅむ。これもいいわね……」


「ですよね‼ 資金も限りがあるので悩ましいです」


「次は私の選んだのをぜひ‼」


 あーでもない。こーでもない。と話し合いを始めた女性陣に馬皇は1人疎外感を覚えて言った。


「どっちでもいいんだが……。これで終わりにしないのか?」


 馬皇は疲れ切った顔をして終わる様に言った。


「「「「ダメです」」」」


「あ。次はこれでお願いします」


 馬皇の言葉に完全に一致した即答が返って来てから由愛はサライラの選んだ服を渡す。


「そうか……。もうどうにでもなれ」


 馬皇はやけくそ気味に渡された服に着替え続けるのであった。

次回は少しだけ話が進む予定です。


いつも読んで下さりありがとうございます。

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