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転生した元魔王様の非日常的な学生生活  作者: haimret
第四章 裏切りと忠誠と俺たちの夏休み
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馬皇&真央VS屋久島

更新しました。

 そうして2人は馬皇と真央は再び合流することが出来た。のだが……


「ここは私に任せなさい」


「なにを‼ あいつは俺の得物だ‼ 」


「なによ‼」


「なんだよ‼」


 2人は相手の様子などそっちのけでにらみ合う。屋久島と皆月のことなどガン無視である。お互いは胸ぐらをつかみ始めたところを見た屋久島は無視されていることにキレて襲い掛かった。


「ムシヲスルナァァァァァァ‼」


「「邪魔するなぁぁぁ‼ 」」


 襲い掛かってくる屋久島に対して馬皇と真央は同時に手を離して動く。最初に行動したのは馬皇。屋久島の顔に拳が突き刺さると屋久島の動きは止まる。それに続いて真央が蹴りで屋久島を吹き飛ばし魔法で構築した槍を使って手足を突き刺して拘束する。こう言う時だけは息の合った連係であるがすぐに2人はお互いに引き寄せられるかのように近くへ寄るとにらみ合いを再開する。


「「ぐぬぬぬぬ‼」」


「ナメヤガッテ‼ シネエェェェ‼」


 屋久島は動けないことと全く眼中にないことに更に怒りを深くして口を大きく開き魔力が集まる。ブレスの前準備にさすがの馬皇と真央もにらみ合うのを止め屋久島を見る。


「往生際が悪いわね」


「言ってやるなよ。相手も本気で抗ってるんだからな。こっちもそれに応えてやらなきゃだろ」


「それもそうね。でもその前に……眷属召喚・ケイスケ」


 真央の作りだした魔法陣は赤く光を放ち呼び出される。


「今ここに。真央様」


 死んだはずのケイスケがここにケイスケが蘇る。


「バカな‼ お前は死んだはず‼」


 あの時に異世界を開くための歯車として殺したはずのケイスケに静かに見ていた皆月の方が想定外に思わず声を上げた。


「ええ。確かに死にましたが? 何か? しかし、これでやっと本来の姿へと戻れます」


 皆月の言葉にケイスケは何でもない様子で答える。そして、ケイスケも姿を変える。先ほどよりもさらに高く馬皇よりわずかに大きさで止まる。瞳孔は十字で髪は白く染まり耳は尖る。そして、魔法使いらしいローブを身に纏う。


「言いたいことがあるのは分かるけど今は……」


 真央がそれだけを言うとケイスケは理解したのかうなずいた。


「分かりました。目の前の攻撃を対処すればいいのですね」


「ええ。もちろん欠片も通すんじゃないわよ」


「仰せのままに。ご主人様」


 真央の言葉に恭しくケイスケは敬礼すると屋久島の前に立つ。


「さあ、真央様の復活の宴だ。せいぜい、真央様を楽しませるがいい‼」


「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ‼」


 ケイスケの言ったことにすらもはや理解していのか屋久島は溜め終えた力の塊はブレスとなって指向性を持ち爆炎となって馬皇たちへと迫る。


「見た感じ竜の力を取り入れたのですか。だとしても理性がなければ溜める量も少ないし収束もない。所詮その程度ですか……」


 ケイスケはそれだけを言うと詠唱もなく溜めもなく薄い障壁を作り出す。障壁とブレスが今激突する。そして、結果は火を見るよりも明らかだった。屋久島のブレスは衝撃1つ伝えられることなくケイスケにさえぎられる。やがて、撃ち終えたのか爆炎は小さくなる。


「バ、バカナ‼」


 完全に防がれたことに本能だけになったと思われる屋久島が理性を取り戻し声が漏れる。


「私の本領は真央様のための防御です。あなたなぞに真央様を指一本、毛先一本すら触れさせませんよ」


 ケイスケは力強く宣言する。そのやりとりをしている間に馬皇と真央は攻撃の準備を終えたのか周囲は力で歪む。


「合わせなさい」


「おうよ‼ 受けるがいい‼ これが本当のブレスだ」


 真央は魔法を当てるために平行して屋久島を魔法の枷を幾重にも作り拘束する。馬皇は屋久島と同じように周囲の魔力を集めた塊と体に取り込む。


滅却(ヘル)業炎(フレイム)


 ヘル・フレイム。いつかの馬皇が放った魔法を真央は放つ。真央の魔法の起動と共に馬皇の口からブレスを放った。真央の作りだした黒い炎が馬皇のブレスと混ざり合いより大きな黒い炎となる。さらに、屋久島に触れる直前に魔力の枷を飲み込んで威力を上げながら燃え上がる。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛‼」


 炎が魔力を吸収してより大きな炎となる魔法である。この上なく強いのだがそれ以上に繊細な魔力コントロールでなければ発動さえしないという魔法である。そのために実戦でも使える者がいなくなった失われた魔法でもある。


「……まじか。あんな威力になるのかよ……」


 馬皇が使っていたモノとは比べ物にならない光景はまさに業火の名にふさわしい物で思わずつぶやいた。


「あんたの使い方がへたくそ過ぎんのよ。あんたの見て思い出したから再現して見たけどこれ多分あんたの種族殺すための魔法でしょ? 見たことあるから使えるんでしょうけどどうやって対処したのよ?」


 明らかに馬皇を殺せそうな魔法の威力に簡単な疑問を覚えた真央が馬皇に言うと馬皇は何でもない様に言った。


「基本回避だな。喰らった時もあったが気合で何とかなった」


「気合。……気合ね。はいはい。分かってたわよ~」


 参考にならない答えに真央は諦めたように投げやりに言うと炎の中から声が上がる。


「ガアァァァァ‼ セカイニノロイアレ‼ ヒャアァァハハハハハハァァァ‼」


「うるさい」


 真央は未だ笑い声を上げる屋久島に炎の槍をお見舞いする。炎の槍はあっけなく屋久島を貫通し屋久島は崩れ去った。


「うるさいのは消えたし後はあんたね」


 屋久島に止めを刺した真央は屋久島を助けもせずにただ傍観していた皆月を見る。


「すさまじい強さですね。ですが、タイムアップです。私は帰らせていただきますが空間の裂け目を放置していてよろしいのですか? あなたの目の前にいるマテリアルKがいないと自動制御は無くなり臨界点にまですぐに到達しますよ。少なくともこの街一帯は完全に消滅するでしょうね」


 楽しそうに語る皆月を真央は睨みつける。


「反吐が出るわね。ゲスが……」


「おお。怖い怖い。このままいると屋久島みたいに殺されてしまいますし、さっさと退散いたしましょう。それではまたお会いしましょう」


 皆月はそれだけ言うと呆気なく姿を消した。真央は魔法で付けたマーキングで皆月の転移の座標を割り出して追跡するが10回20回と繰り返さる連続転移でマーキングが持たなかったのか皆月を見失ってしまう。


「逃げられた‼」


 真央は悔しそうな顔をする。ケイスケはそんな真央に「仕方ありません。相手の方が上手だったのでしょう」と慰めるが真央は聞こえていないのか苦虫を噛み潰した顔のままで効果は内容だった。


「それよりもあいつが空間の裂け目が危ないって言っていたが見に行かなくていいのか」


 馬皇が皆月の言っていた事を思い出して真央に問いかける。


「分かってるわ。急ぐわよ」


 さすがにこの街を巻き込んで消滅すると言っていたことを放置できないのか真央は考えを切り替えて馬皇が最初に開けた穴から最上階へと飛び出した。


「はい」


「ああ」


 ケイスケと馬皇も真央の言葉にうなずいてから真央を追って飛び出した。

いつも読んで下さりありがとうございます。

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