表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した元魔王様の非日常的な学生生活  作者: haimret
第四章 裏切りと忠誠と俺たちの夏休み
101/327

突入は強引に

遅くなりましたがあけましておめでとうございます

短いですが更新しました

今年も『魔王くんと魔王ちゃん』をよろしくお願いします

 上空遥か彼方。光のある方へと飛び立った馬皇たちであるがその光が発生している場所へ直接向かうのではなくその真上で馬皇は静止していた。異世界をつなぐ光を見ながら馬皇たちは光の中心へ突入する前に話をするためか馬皇は喋りはじめた。


「突入する前にいろいろ聞きたいことがあったからここで悪いが一旦止まらせてもらったが大丈夫か?」


「大丈夫に見える? こっちは羞恥心と寒さと恐怖心で心臓止まるかと思ったわよ‼」


 気遣うようなセリフを言う馬皇に対して真央は涙目でこちらを見て文句を言った。文句を言いつつも真央が馬皇に手を出さないのはこのまま落とされたら無駄に疲れるのが分かっているため下手なことが出来ないというのもある。


「おっ? そんだけ喋る余裕があるなら大丈夫だな」


「どこがよ‼」


「ふざけるのはここら辺までにするとしてこの真下が元凶だと思うんだがどう思う?」


 馬皇が光の伸びている下の方を指さすと真央も同じ考えなのか渋々と言った様子でうなずいた。


「……後で覚えてなさいよ。光があっちの世界とつながっている以上疑う余地はないでしょ。ただ、まずあそこに突っ込んで行ったらすぐに戦いになるのは間違いないから目標と優先順位だけは決めましょう」


「だな」


 真央の提案に不満はないのか馬皇も素直にうなずいた。


「そうね。ケイスケの奪還。もしくは拉致。少々手荒でも構わないわ。見つけ次第ボコボコにして連れて帰るわよ」


「お、OK。見つけてから捕まえてお前と一緒に脱出ってことでいいんだな?」


 真央の恨みの籠った言葉に馬皇は若干引きそうになるが空の上でしかも真央を抱えているためにひくことが出来ない。これから起こるであろう真央の行為も心の中で死ぬなよと馬皇は思うしかない。


「ええ。世界をつなげてる光も気になるし相手があの世界に何をするつもりなのかとか知りたいことも有るけど一番最初にそれね」


「他はあるか?」


 馬皇の一言に真央は抱えられながらも手に顎をつける。やがて答えが出なかったのか真央は素直に思っていたことを述べた。


「うーん……。もし見つからなかったら陽動をお願い。私はケイスケを探すから後の判断は任せるわ」



「ということは、おもいっきし暴れればいいわけだな」


「ええ。ただし‼ ただしよ‼くれぐれも‼ くれぐれも‼ やりすぎないでね‼ 絶対に‼ 絶対に‼ あの機械壊しちゃだめよ‼ 少なくとも停止させるか壊しても問題ないと分かるまでは壊すんじゃないわよ」


「分かった‼ 分かったから‼ そこまで念を押さなくてもいいだろうが……」


「大丈夫かしら?」


 真央の念押しに馬皇は面倒くさそうに了承するが真央はその様子に不安になってくる。こういう時に限って何かをやらかしそうなのがこの男である。調子に乗って暴れまわった挙句それに巻き込まれたら目も当てられない。真央の疑いの眼差し出睨んでいるとごまかすかのように真央から視線をずらした馬皇は話を切り替えた。


「さて、そろそろ突入するか」


「まぁ誤魔化されてあげるわ。決めたには決めたけど結局何が起きるか分からないから安全第一にね。それにしてもどこから入るつもりなの? 空から入るのは分かるけど空にも多分警戒網みたいなのは有るわよね」


 真央は今更ながらに上空に静止して作戦と呼べないような話し合いをした後に馬皇がどうやって入り込む予定だったのか気になり問いかけた。


「あ? そんなもんこっから真っ直ぐにぶち抜くんだよ。舌噛まないようにな‼」


「は? あんたまさか‼」


 馬皇の言葉が理解できずに間抜けな声を出した後、瞬時に馬皇が何をしようとしているのか真央は察して馬皇を止めようとするが既に遅く馬皇は上へ急に発進した。


「いくぜえええぇぇぇ‼」


「はぁぁぁあああぁぁぁ‼」


 いきなり掛かる重力に叫び声を上げるしかできない真央。テンションを上げながらスピードを出していく馬皇。上から降りかかってくる重力に真央はうめき声も上げるが馬皇は速度を緩める様子はない。そして、ある程度勢いが付いたら勢いはそのままに旋回して今度は足の方から急速に降下していく。後は重力に任せているのか馬皇はとある姿勢を取って真央を抱えたまま動きを止める。要するに片足のとび蹴りである。馬皇はその姿勢を維持して突入して地面もしくは床にぶつかった時に衝撃を与えないよう神経を研ぎ澄ましていく。魔力による衝撃緩和も完璧である。


「ぶち抜くぜぇぇぇ‼」


「いぃぃぃやぁぁぁぁぁぁ‼」


 馬皇の気合の入った声と真央の叫び声が混じったままケイスケがいるであろう場所まで一直線に向かうのだった。

いつも読んで下さりありがとうございます

感想、批評、指摘、ブックマークしてくれるとうれしいです

これからもよろしくお願いします

今年もいい年になりますように

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ